181/188
凪、合否が発表される2。
合否発表の時間になってしまった。大学のサイトに行き、結果を見よう。受験番号を入れたら合否が分かる。後は『結果を見る』ボタンを押せば結果が分かるのだが、怖くて押せない。心臓の鼓動が早くなっている。
「うわっ!」
「!?びっくりしたー」
椅子から転げ落ちてしまった。ドキドキしている時に後ろから驚かされたらこうなる。
「鈴原か、」
「図書室にいるって言ってたんで来たんですけど、どうしたんですか?」
「今から合格発表見るところで緊張してるんだよ」
鈴原は俺のスマホの画面に映るサイトを見てボタンを押した。
「えいっ!」
「ちょ、何やってんだよ」
「先輩、いつまで経っても押さなそうだからつい、」
まあ、確かにこのまま押さなかったかもしれないけど。
「・・・・・・先輩見てください」
「・・・・・・」
鈴原が押してくれたおかげで結果が分かった。
「やりましたね先輩」
「ああ、やったよ」
画面に映し出されたのは『合格』の2文字。これで俺は晴れて大学生になれる。
「先生に報告してくるわ」
「私もついて行きます。その後学食行きましょう」
「そうだな」