凪、試験が終わる2。
試験が終わった次の日俺は全てを出し尽くし、力尽きていた。教室で授業を受けていても全然頭に入らない。合格発表までこんな感じなんだろうか。
「おい、柳田。昼休みだぞ」
「おお、西野か。学食行くか」
「試験どうだったんだ?」
「やれる事はやったよ。後は待つだけだからな」
「お前頑張ってたからな。受かってるさ」
誰かにそう言われると少し安心する。
「西野は勉強の方はどうなんだ?」
「順調だぞ。受かるのは間違いないね」
流石だな。頭いいやつは違う。家で隠れて勉強頑張ってるんだろう。
「これで落ちたら恥ずかしいぞ」
「それもそうだな。とりあえず頑張るさ」
学食で昼ごはんを食べているが鈴原の姿はなかった。今日学校でまだ見かけていない。放課後にでも会えるか。
「食べ終わったし行くか」
「ああ」
西野と教室に帰っていると後ろから呼び止められた。
「先輩発見!」
「鈴原か」
「中々会いに来なかったのでおかしいと思いました?」
「そんな事思ってないわ」
思ってたから恥ずかしい。
「俺先行ってるぞ」
「ああ、悪いな」
「お邪魔虫になりたくないだけだよ」
「すいません。西野先輩」
「いやいいよ。じゃあな」
「お前西野の事知ってたのか」
「はい。西野先輩の彼女さん私の知り合いですから」
「そうなのか。初耳だ」
「言ってませんでしたからね」
世間は狭いな。