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凪、人気者とまた遊びに行く。
「先輩また一緒に行ってほしい場所があるんですけど」
帰り道に鈴原が言ってきた。
「別にいいけど」
「なら今週の土曜日に行きましょう」
「どこに行くんだ?」
「それは当時のお楽しみです」
オタクがいる場所だろうな。多分。
土曜日。
いつもの駅で待ち合わせをしてから目的地に向かう。
待ち合わせの時間は十時。一応十五分前に着くようにした。
鈴原はまだ来てないみたいにで良かった。
女子に待たせるのはダメな気がするからな。
「先輩お待たせしましたー」
鈴原は五分前にやって来た。
「俺も今来たところだから」
「そうなんですか、なら良かったです」
「それで今日はどこに行くんだ?」
「とりあえず電車に乗りましょう!」
鈴原はまだどこに行くか教えてくれない。
教えてくれないと余計に期待してしまう。