凪、ミスコンを見る。
『ミスコン出場者の皆様は運営に集合してください』
もうそんな時間か。結衣と食べ歩きしていたらミスコンが始まる時間がやってきた。
「兄ちゃん、私達も会場に行こ」
「そうだな。鈴原の晴れ舞台を見に行くか」
会場は今日のために作られた特設ステージ。審査員は生徒から選ばれた5人。学年バラバラの男子5人。共通している事は年齢=彼女がいない事。女に飢えている男の審査員達が審査する。ちゃんとした審査ができるのか?自分が彼女にしたい人を選んだりしそうだ。
『さあ、始まりました。文化祭のメインイベント。ミスコン!今回の出場者は20人。皆可愛いですよ〜』
司会の人もノリノリだ。
『まず1人目はこの方、3年2組畑恵さん。校内トップクラスといわれている美貌の持ち主。去年のミスコン優勝者です。強敵ですねー』
俺の隣のクラスの美人の人だ。喋ったことないけど。
「めっちゃ美人じゃん。高校生って凄いね。同じ人間と思えないよ」
確かに美人だけどなんか性格がキツそうな感じがするな。美人の人ってそんな感じするよな。俺だけかもしれないけど。
『では、アピールタイムです。畑さんお願いします』
「はい。歌歌います」
『歌ですか。去年も歌ってくれましたね』
「歌好きなんですよねー」
畑さんはめっちゃ歌が美味かった。美人な人が歌っている姿は綺麗だった。