表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/91

第六十五話

先に謝ります。酒に酔いながら仕上げたので何してまんねんけつかんねんです(意味分からん






「こいつで……3機目っと!!」


 十二試艦上戦闘機5号機(史実22型)に乗る将弘は九七式射撃照準器(ドイツからRevi2b射撃照準器を輸入して改良、国産化した。史実より早くに導入)を覗きながら背後を確認しつつ7.7ミリ機銃を発射する。狙われたSB-2爆撃機は回避しようとするが右発動機が撃ち抜かれ炎上。そのまま満州の大地に墜落したのである。


『調子は良さそうですな三好少尉』

「よして下さいよ岩本三飛曹。俺なんかまだまだです」

『そうは言いますけどね分隊長。着任して3日で8機撃墜はやべーですよ』


 将弘の左右を飛行する岩本三飛曹(三等飛行兵曹)と坂井三飛曹(三等飛行兵曹)は同じく試作機の十二試艦上戦闘機6号機(22型での逆ガル型)と7号機(13.2ミリ機銃四丁搭載型)を操りつつ将弘に言う。


「でもうちの親父のが凄かったわな」

『そりゃ世界の撃墜王とはワケが違いますよ』

『そうですそうです。親父は親父、子どもは子どもです』

「そうだよなぁ」

『お、右下方に3機飛行。敵戦闘機です。此方に来ます』


 索敵をしていた坂井がそう告げる。


「よし、岩本がかきみだせ。そこへ俺と坂井も突っ込む」

『了解です』


 そして岩本を先頭に三好小隊は突撃するのである。

 1938年6月5日、日本軍と奉天軍の戦闘であるが奉天軍は各所で戦線が崩壊していた。陸空の両方から来る攻撃に奉天軍は対処出来なかったのである。無論、ソ連も陸軍と空軍を投入していた。しかし、陸では……。


「な、何だあの戦車は!?」

「ヤポンスキーが作った戦車だと言うのか!?」

「駄目だ、徹甲弾が全く効かないぞ!!」

「野砲で破壊しろ!!」

「野砲ので撃っても駄目なんだよ!!」


 陸軍はチハを先頭に押し進め戦闘を突破していた。ソ連軍は対戦車砲を使用するが45ミリ砲弾はチハの装甲を貫く事は出来なかった。


「味方の戦車が来たぞ!!」

「頼むぞ!!」


 ソ連軍兵士達は駆けつけたBT-5戦車やT-26軽戦車に声援を送るがチハの75ミリ戦車砲とハ号の37ミリ戦車砲に圧倒され撃破されたのである。ソ連軍兵士達は吹き飛んだ戦車を見て一瞬にして士気が低下して逃走するのである。無論政治将校達が建て直そうとするがチハの榴弾に吹き飛ばされたりと何ら影響はしていないのである。なお、ハ号は破壊出来るとソ連軍兵士達は思っていたが前面装甲が50ミリな時点であっ(察し)である。


「な、何だと!? 我が軍の戦車が丸で歯に立たんだと!!」


 クレムリンで報告を受けたスターリンは驚愕する。


「おのれヤポンスキーめ、重戦車を出してきたというのか……」

「そ、それがヤポンスキーの軽戦車も此方の対戦車砲を跳ね返しているとか……」


 スターリンはその報告を聞いて頭を抱えた。


「……奴等を圧倒する新型戦車を開発しろ。早期にだ!!」

「ダ、ダー同志!!」

「それとその時間稼ぎとして多砲塔戦車も投入してよい……まぁ撃破されるだろうがな」


 ソ連戦車開発陣は多砲塔戦車に自信を持っていたがスターリンは満州からの報告では無理そうだと思っていたのだ。だが現実は非情であり多砲塔戦車等の増援が到着する前に日本軍は長春まで攻め込み長春を包囲していたのだ。長春には奉天軍の主力がいたが肝心の張学良は護衛と共に長春を脱出しており奉天軍は混乱していた。

 関東軍司令官の寺内大将は軍使を長春に送り「開城及び武器を破棄すれば助命するし中華民国に口添えはする」と明記し奉天軍も降伏を決断し6月19日に開城したのである。

 なお、張学良ら残存奉天軍は八路軍と合流してそのまま中国共産党の支配地域である延安に逃げ込む事に成功するのであった。

 一方、長春では外国人保護に米第一騎兵旅団が動いており寺内は米第一騎兵旅団に感謝を述べ食料や医薬品らを提供するのである。

 極東ソ連軍ーーヴァシーリー・ブリュヘル元帥はハルピンで増援に来た兵力を補充しつつ軍を再編していた。


「だがまだ不安要素はある……長春を空襲する」

「長春を!? ですが彼処には在満外国人は元より米軍もいます!!」

「構わぬ。書記長から事態を大きくしても構わぬという言葉は頂いている」


 確かにスターリンはそのような言葉を言ってはいたがアメリカまでは巻き込むとは想定していなかった。だが連敗続きのブリュヘルに後は無かった。


「直ちに機体とパイロットを集めろ。ヤポンスキーをこれ以上のさぼらせるわけにはいかんのだ」


 斯くして長春空襲部隊は編成され6月26日早朝、戦闘機60機(I-15 I-16混合)と爆撃機50機(SB-2)は離陸を開始したのである。だが運が悪いのか良いのか長春には24日には航空基地が整備出来た事で第十一航空艦隊の戦闘機隊と実験航空隊が進出していたのである。


「うんうん。まぁまぁの滑走路だな」


 朝早くから視察に来ていた将和は滑走路を見ながらそう呟く。


「本格的な工兵隊の進出がまだですからね。一先ずはこの簡易としてです」


 参謀長の塚原少将はそう報告する。


「対空電探は作動しているな?」

「無論です」

「取り敢えずは迎撃態勢を整えろ。ソ連は何をしてくるか分からんからな」

「シベリアの時に経験してますからねぇ」


 そして一行は格納庫に移動すると暖気を終えたばかりの十二試艦上戦闘機達が鎮座していた。その端にいた機体に将和は視線を向ける。


「あれは?」

「あれは試作8号機です」

「となると栄32型を搭載した機体か」


 水メタノール噴射装置付を開発中の中島飛行機だったがたまたま良い具合の試作発動機が出来たので取り敢えずは十二試艦上戦闘機に取り付けて此処まで来たのだ。なお、長春開城直後に来たのでロールアウトしたばかりである。


「うん……良いな」

「ただ、まだ水メタノール噴射装置のが厄介なようです」

「まぁそこは仕方ないよな」


 そして格納庫を離れようとした時、航空基地中にサイレンが鳴り出したのである。鳴り出した瞬間、将和はあの試作8号機に飛び付き操縦席に乗り込んだのである。そのままシリンダーに燃料が入ってるかを確認しカウルフラップを全開にする。


「隊長!?」

「回せェ!!」


 驚く塚原を余所に整備兵達は飛び出してきてエナーシャを回す。


「コンターック!!」


 将和の叫びと共に三枚プロペラがブルルンと回りだす。そうなっては塚原も諦めるしかない、傍に置いていた飛行帽と飛行眼鏡を取り左翼に乗って将和に渡す。


「戦死だけは勘弁して下さい!!」

「生憎と俺は死神から嫌われているようだから大丈夫だ!!」


 塚原の言葉に将和はニヤリと笑い、苦笑する塚原が降りると整備兵の誘導に従いタキシングして滑走路へ向かう。その間にもサイレンを聞き付けたパイロット達が各々の戦闘機に乗るのである。


「誰だあの機体?」

「三好長官が乗っているぞ!!」

「何!?」

「こうしちゃいられねぇぞ!! 三好の旦那を戦死させたら俺達は一生恨まれるぞ!!」

「分かってらァ!!」

「親父め……無茶な事を……」


 将弘も父親の行動に呆れつつもコンタクトをしてタキシングして滑走路に向かうが、将和は既に離陸中であった。

 十分な浮力を得た試作8号機は大空へ舞い上がる。試作機の飛行をこれまでしていた将和にすれば何ともない空だったが久しぶりの実戦だった。


『隊長、此方塚原です』

「感明良し。それで敵機は?」

『対空電探からの情報ではハルピン方面から約100機が接近中との事。長春上空到達は恐らく20分程になります』

「了。高度5000で待機する。全機、上がり次第高度5000を維持しろ」


 将和は上がってくる列機に指示を出して自身も5機の列機を率いて高度5000まで上昇する。


「機銃の試射を行え」


 将和は13.2ミリ機銃の発射レバーを握り両翼に搭載された2丁の13.2ミリ機銃が一連射をする。20ミリ機銃も搭載していたが節約のため撃たない事にした。その間にも上がれた戦闘機(58機)は高度5000で勢揃いをする。そして奴等はやってきた。


『長官、右下方!!』


 1機の九四式艦戦がバンクする。将和が右下方を見れば高度3000程をソ連の攻撃隊が飛行していた。将和が太陽を見るが伏兵らしきはいなかった。


「太陽を背にして突撃する。全機移動」


 迎撃隊が太陽を背に移動をし将和は位置を再確認して息を整えた。


「(久しぶりだな)……全機突撃!!」


 将和はそう言うや否や左足を蹴飛ばし操縦桿を右に倒す。機体は右へ降下しつつ敵ソ連攻撃隊に突撃したのである。


『三好の旦那の突撃だ!! 遅れるなよ!!』

『突撃突撃!!』

『旦那を守れ!!』

『まるで愚連隊だなぁ』


 無線機から流れるパイロット達の声を聞きつつ将弘はそう呟くのである。ソ連攻撃隊は周辺を警戒していたが太陽の中からの攻撃に一瞬の判断が遅れた。気付いた時には既に攻撃されていたからだ。


「貰いっと!!」


 将和は20ミリ機銃の発射レバーを握る。両翼から放たれた20ミリ機銃弾は一連射で将和が狙うSB爆撃機の左発動機と左翼付け根に命中、瞬く間に左発動機から火を吹き出し遅れて左翼付け根からも火を吹き出した。小規模爆発をして左翼付け根がバキバキッと折れSB爆撃機はそのまま満州の大地に墜落していくのである。


「撃墜数が343機から344機か」


 誰かが語呂合わせのように将和の撃墜数343機をミヨシと呼んでいたが更新された事でそれも

無くなった。降下しながら後方を振り返れば同じく突撃した迎撃隊も銃撃しつつ退避していた。この時、迎撃隊は初撃で38機も撃墜する事に成功していた。


「全機優先目標は爆撃機だ!! 爆撃機を狙え!!」


 将和は操縦桿を引いて再度上昇しつつ下方から1機のSB爆撃機に迫る。狙われてると知ったのかSB爆撃機は逃げようとしたがバランスを崩してそのまま左下方にいた味方のSB爆撃機と激突、そのまま空中爆発したのである。しかも爆発は大きく更にもう1機のSB爆撃機を撃墜する程である。


「あらま……」

『おいおい旦那が3機同時撃墜しやがったぞ!!』

『たまんねぇな!!』


 それを見ていた列機は歓声を挙げる。将和は弾の節約出来たしいいやと考えて別のSB爆撃機に目標を変えて攻撃するのであった。

 結果としてソ連爆撃隊は長春の爆撃には失敗する。迎撃隊は戦闘機32機、爆撃機46機を撃墜。爆撃隊は隊長機が落とされた事で爆撃を諦めて遁走したのである。ちなみに将和はこの迎撃戦でI-15 2機、I-16 2機、SB爆撃機6機を撃墜し撃墜数を353機に更新するのであった。








御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] やっぱりそうこなくっちゃ! 頑張ってください。応援してます!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ