第四十九話
明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いしますm(__)m
本年投下一個目
将和はシャーリーのインタビューを受けるために代表団のホテルに戻ろうとしていた。その時に声をかけられた。
「ヘイ、リア・アドミラルミヨシ」
「ん?」
声をかけてきたのはイギリス海軍の軍人だった。その軍人を見た瞬間、あっと将和は思い出した。
「トーマス!! トーマスじゃないか、久しぶりだな」
「また会えて嬉しいよミヨシ」
「マサカズでいいよ」
「そいつは嬉しいなマサカズ」
声をかけてきたのはかつて将和が渡英した際に案内役をしてくれたトーマス・フィリップスだった。
「マサカズが来ると聞いて飛んできたんだよ」
「それは嬉しいな」
「それで今夜……飲めるかい?」
「あー、飲みたいけど今日は先約があってな……」
「そうか。まぁマサカズなら上と会合とかあるからな」
「ははは……(済まんトーマス、実はインタビューなんだよ)」
「なら明日は?」
「いける」
「OK、It's adeal.(それでいこう)では明日な」
「分かった」
二人は約束を交わして別れるのであった。会議場のホテルを出て代表団の宿泊ホテルに戻ろうとした時、外でシャーリーが待っていたのだ。
「……ホテルにいるはずじゃなかったのか?」
「インタビュー出来ると思うと嬉しくなって思わず此処まで来ちゃいました」
「あの子は?」
「宿泊先のホテルにいますよ」
そう言うシャーリーだが長時間待っていたのだろう、しかもその日は雨で彼女は傘を差しながら将和を待っていたのだ。それを見た将和は無言でコートを脱いでシャーリーに着せた。
「着なさい。寒いだろう」
「でも……」
「俺は鍛えてるからな。それにホテルに戻るまでだ」
「……ありがとうございます」
流石にずっとそのままなのは将和も寒い。シャーリーは顔を赤くしながら将和に礼を言うのであった。
「えぇと、それじゃ傘差しますね」
シャーリーとまさかの相合い傘だが雨も降っているし気付かない者もいるだろうと踏んだ将和である。(変装はしていた)
そして二人は雨が降りしきる中、宿泊先のホテルに戻るが将和は部屋に入ると開口一番にシャーリーに問う。
「シャーリー、君は前回幸せだったか?」
「……ッ……」
その言葉にシャーリーの眼から一筋の涙が流れた。
「……バカッ……幸せに決まっているだろ……」
「そうか、済まなかったな」
そう言って将和はシャーリーを抱き締めシャーリーも将和を抱き締める。
「……久しぶりのマサカズの匂い……」
「加齢臭かもな」
「バカ。そうじゃない、良い匂いだ……」
そう言って将和の胸に頭を擦り付けるシャーリーである。その仕草にムラムラっと来た将和はそのままお姫様抱っこをする。
「キャッ」
「どうしてお前らはこう……男をムラムラとさせるんかな……」
そう言ってベッドにポフッとシャーリーを乗せる。
「ヘヘッ……お手柔らかに頼むぜ?」
「バカ言え、惚れ直させてやる」
そう言っては夜戦を始めるのであった。
「んで、私を放っておいてお兄さんと夜戦してたのね?」
「……ごみん……」
あの後、シャーリーと将和は戻ってくるのが遅いと見に来たセシルにヤり終わった後の一部を見られてしまい正座をさせられていた。
「全く、お兄さんもお姉ちゃんと久しぶりの再会なのは判りますが盛らないでください」
「済まない……」
子どもに謝る二人である。あっと将和が思い出したかのように呟く。
「そういやセシルちゃん、将弘も戻っていたよ」
「……そうですか……」
将和の言葉にそう言うセシルだがその表情は嬉しそうだった。と、そこへ部屋をバーンと入ってきたのが二人いた。無論、グレイスとシルヴィアである。
「シャーリーが来たって!?」
「あぁグレイス」
「ハッハッハ、久しぶりだなシャーリー!!」
両肩をパンパンと叩くとグレイスにシャーリーはキョトンとしていた。
「むっ、私の事を忘れたのか? シェリルだよ」
「……えっ? シェリル?」
グレイスの言葉に怪しむシャーリー、だがグレイスはカップを取り出し紅茶を注ぎ髪を纏めて紅茶を飲む。
「シャーリー、私は前回も幸せだったよ?」
「……ッ……シェリルゥゥゥ~~~」
にこやかに笑うグレイスにシェリルの面影を見たシャーリーが泣きながら抱きつくのであった。
「そうか……今度は違う人に転生して……ww1をマサカズと戦って……子どもを成しただと……」
「いや驚くかもしれないがシャーリーも子ども作ってたじゃないか」
思わずそうツッコミを入れる将和である。
「てかこの胸!? アタシより大きくないか!!」
「フフン、何せマサカズに揉まれて育ったからな」
「畜生めェ!! こうなったらマサカズ、もう一回今からやるぞー!!」
「アホかっての」
引っ張ろうとするシャーリーに溜め息を吐く将和であった。そして軍縮会議はというと翌日も会議は続いていた。
英米は日本の対米七割を崩そうとしていたが日本はのらりくらりと避けつつ対話をしていた。
「ではお聞きします、アメリカは重巡の保有はどれくらい欲しいのですか?」
「……20は欲しいが……」
「成る程。なればこそ我が国はアメリカが欲しい数については特に反対する事はありません。我が国はアメリカからの七割の保有……それで構わないと申し上げています」
「しかし日本だけそう主張しては困る」
「成る程。では英米の保有数は一緒にされては? 貴国は植民地……失礼、自治領を多く抱えているのでそのようにされては?」
「ムムム……」
結果として英米は日本に翻弄され続けながらも条約締結にまで結びつける事に成功する。
戦艦に関しては史実と異なるが『金剛』が練習戦艦としての保有が認められた。空母・駆逐艦・潜水艦の保有も史実と同じくであるが巡洋艦の保有は異なっていた。
カテゴリーA(重巡)
英米 日本
20万トン 14万トン
カテゴリーB(軽巡)
米 英 日本
14万3500トン 19万2200トン 10万450トン
つまり重巡の対米七割には成功しており軍令部も軒並み条約賛成の立場だった。しかし末次らが潜水艦保有量に対して反対の立場だったが宮様らは末次らを問答無用で予備役に追いやり条約批准に漕ぎ着けたのである。
そして会議が全て終わった日の夜、将和はトーマスと約束していた飲みに出ていた。
「……なぁマサカズ」
「ん?」
「この平和は……続くと思うか?」
「……分からんなぁ……」
未来を史実を、前回を知っている将和だがそこは何も言わなかった。
「……もしだ、もし起きた時、日英はどうなると思う?」
「……今のままだったら……分かれるだろうな」
フィリップスの問いに将和はそう答えた。
「……ハッキリと言おう。俺はマサカズと戦いたくないな。やれば負ける」
「らしくないなフィリップス。飲み過ぎじゃないのか?」
「構わん、俺は酔っ払っている……今のままなら我が大英帝国は日本に勝てんよ……」
「おい、やっぱ飲み過ぎだぞフィリップス」
将和の言葉にフィリップスは追加のブランデーを注ぎ飲み干す。
「プハッ……先の大戦の英雄がいる日本に……グ~…」
限界を越えたのか、フィリップスはそのまま高いびきをして寝始めた。
「……はぁ……」
寝始めたフィリップスを他所に将和は溜め息を吐いた。
(このままだと前回と同じく戦争のフラグはあるなぁ。とりあえず支那事変の回避はしないとな……)
そう思いながら将和は紅茶にブランデーを入れて飲む。胃の中が熱くなるのを他所に将和はもう一度を息を吐いた。
(……マレー沖で死ぬなよフィリップス……)
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