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バイトマンの始まりの試練とバイト先の人々1

オカネホシイ

さて、毎日毎日ゲームセンターにこもってクレーンゲームに張り付いて一喜一憂しているだけに思われるのは、私とて不服である。

というわけで申し訳程度ではあるが、私がバイト先にたどり着くまでとバイト先での同僚にあたる面々にも焦点を当てていこうと思う。


起床して諸々の準備を終えた私は意気消沈とバイト先へ向かう。バイト先自体は賑やかで好んで出たいと思うほどであるが、問題はそれまでの道のりである。

まず家を出た私は歩きで最寄の駅まで向かう。最寄といえど20分程度かかる。自転車も所有しているのでそれに乗って行くのも手ではあるのだが、駅での駐輪に100円を取られるため歩きで向かう。クレーンゲームに2500円かけた者のセリフとは思えないがそこは価値観の差というやつである。こうして思い起こしてみると100円よりも明らかに無駄にした時間の方が価値があるように思える。


そうしてようやっと駅にたどり着くと1日のうちで最も悲しい時間になる。そう、味わっている方も多いであろう満員電車である。なんせ都心に向かう電車であるからして、平日などは特にミッチミチである。職場の駅まで30分乗っていなければならないので中々に憂鬱な時間なのだ。オフィスワーカーが多く乗っているので、高校生が乗っていない限りは人数に反比例して恐ろしく静かだ。とても息苦しい。酸素も薄いような気がして、物理的にも息苦しい。

やっとこさたどり着いたときには、その日のエネルギーが半分もっていかれたような気分になる。


そんなこんなでバイト先に到着すると、個性的な面々が出迎えてくれる。私のバイト先はアミューズメント施設に分類されるものであろう。体験型のゲームであり、スポーツとゲームの中間のようなものである。大まかな仕事内容としては、お客さんへの装備品や安全装置の装着補助、体験中の見守りである。なのであるが、見守りの時間が恐ろしく暇をもてあます。そのため見守りつつもほぼずっと駄弁っていることになるのだ。


ここまでかなり長くなってしまったが、とりあえず一人バイト先の知り合いをご紹介しよう。

このバイト先は仕事柄若年層のメンバーが多くなる。矢崎さんもその例に漏れず私とタメであり、実を言えば受験の相談に乗ってもらったことさえある。そんな恩義に報いることもできず転げ落ちた私であり、彼に合わせる顔がなかったが、こうしてバイトの日は会っている。彼の記憶力は相当のもので、目にしたものを瞬時に覚えてしまうほどである。そして当然のごとく有名大学に進学し、充実した日々を送っているそうな。背が高くルックスも良い彼であるが、趣味は女装であった。


いや別に他人様の趣味にとやかく言うつもりもないし、ましてや何一つ勝る点のない私に言う資格などないが、知ったときはかなり驚いた。美男子であるからしてこれがどうにもかなり似合うのであるが、私の口から出る感想としては、「何故」であった。

昔、テレビか何かで知ったのですが、『引きこもり』の定義というものは同じところにずっと留まっている人のことではないそうです。行き来するところが決まっていて毎日自宅と同じところしか行かない人も引きこもりに分類されるそうです。そう考えれば相当数いそうですねー。

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