走った。
(2008.11.21)
(2008.11.22)
物事には順番がある(2回目)。
一般的な小説家になるための定石も存在して、「なろう」小説家になったものが取るべきセオリーも存在する筈である。従ってそれを調べたり「なろう」のルールやマナーを熟読したりしてから行儀よく書いていくのが王道の筈である。勇者でファンタジーを感じる。
これとは別にとにかく書けというのもある。猪突猛進に冒険者ギルドへ登録して「冒険へゴー!カモンエベバディ」という類だがこちらは王道というよりは<テンプレート>と呼ばれる類だろう。上半身裸の戦士で同じファンタジーでもこちらはモブキャラの立ち振る舞いのように思える。今回はこちらを採用した。
「早い話がこうでした」
「ヒャッハー!もう我慢できねぇぜぇえええええ!」
ところがテンプレートを忠実にした結果、思い描いていたスケジュール、仕様、設計、情報収集作業をおろそかにしたという失敗に至った。そのうえより酷い事実に気付いた。
小説がまだ無い。
つまり、わかりやすい例を挙げると開店した店に入ったら商品棚に
「本日の商品は売り切れです」
と書かれた札が下がっていた、というような状況だと気付いた。
「なお、裸の王様は日本国刑法175条わいせつ物陳列罪で逮捕です」
誰からもせっつかれていないのに焦りを感じて急いで生産作業に移ったのは情けない話としか言いようがない。
そのために「珈琲の妖怪マキネッタ」を産んだ。一度書きだしてしまったものは仕方がない。書くこと自体に不都合はないので、とにかく数を書いて書いて書きまくり走りだすことした。
私を不幸にしたテンプレート展開はスケジュール区分、マイルストーン、バージョン管理と言った「大人のいやらしいテクニック」(非R-18)を仕込む時間を作ることすら許さない。
斯くして自転車操業が始まったのであった。
「なんでお仕事でもないのにヒーコラいいながら駄文に困っているのでしょうね」
「それが存外困っていなくて状況を楽しんでいるから厄介なんです」
他ジャンルと並行して私小説をのんびり書こうと考えていたのだが思った以上に時間がかかることに気付いてしまった。初回の分だけで2時間かかっているのだから負担の比率は推して知るべし。
「珈琲の妖怪マキネッタ」は実質10分程度で10話まで題材を簡単に構成できた。
珈琲について詳しいわけではないのだが好きなものを書くのがエッセイだと考えたこと、そして全ジャンルを通って行こうと考えた時、今の自分が書いて楽しくなれるものが珈琲だったというだけである。
妖怪マキネッタが小説の凡人にあだなす存在かどうかはわからないが、見ていただいた人のエッセンスになってくれれば幸いだ。
走り出したら止まっちゃいけない。私は今、マキネッタが作業をしている裏で他にも人道にも劣る行為をしようとしていた。
具体的には「VS CTHEEEEET」の工程と仕様と設計と執筆を一度にやろうとしている。「そんな無茶な話あるか!」とのご指摘があるかもしれないが、思いついたことをとにかくキーボードに叩き込むということをしているとそうなってしまったのである。
これはおそらく悪癖だろう。脳と腕が直結しておらず、脊髄反射とココロの共鳴が指の軸動作を動かすというなんとも歪なロボット操作となっている。もちろん動力はガソリンでなく珈琲だ。
「たぶんコーヒーが飲めなくなったら試合終了です」
「そんなアルコール依存症みたいな」
このような無茶なことができるのはお客様が目の前に立っていないという安心感からだと思われる。数日投稿してわかったのは「なろう」では幸いなことに「表示された回数」というデータが出ない「親切設計」なのだ。たぶん回数が出ていたらその「心折設計」に涙して妖怪ごと成仏していただろう。私は凡人から幽鬼へ進化する。
そんなこんなでしばらくは「VS CTHEEEEET」を裏で作りながら、「小説の凡人タコバヤシ」を毎日、「珈琲の妖怪マキネッタ」を数日おきにリリースして行こうと考えている。「VS CTHEEEEET」を世に出すのは「珈琲の妖怪マキネッタ」が第一部完になる辺りとする。
そして「VS CTHEEEEET」を定期的に連載できると自信を持てたらそこでこの私小説も終了となる。どう考えても「VS CTHEEEEET」だけを考えて作っていた方が効率的だったと思う。
「思うけれどそのようなまぶしい正論をご容赦ください。心がメキメキと壊れる音が聞こえていますので……」
(執筆時間:1時間1分+16分)
「時に後書きって何を書くですか?」
「この後書きという文化は『なろう』におけるコミュニケーションの文化の一つだと思いますです」
「私小説なうえにまだ読者が誰もいそうにないところで後書きを書いても悲しくなるだけです」
「つまり何書いても良いってことですね」
「今までもそうだったじゃないですか」




