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設計を失敗してみた。

(2018.12.04)

(2018.12.06)

 チートをしないと乗り切れそうにない工程が見えていてかなり憔悴している。

 職業とするなら1日8時間は費やすのが当たり前であろう世界の中で、「とりま1日に最低でも1時間・・・Zzz」とか甘えた寝言を抜かしているからこのようなペースになっている。

 

「もっと真剣に取り組んでいただきたいものです(他人事のように)」

 

 さて現在はプロットと設計と設定をとにかく作っている最中である。

 今日はその中からプロットの失敗例をチョロっと公開する。

 

 このエッセイはこうしたら良いという示唆ではなく向き合う姿勢についての私小説の皮を被ったトラブル漫談である。失敗例はもっと出したいし、チートしたところは公開したいし、自分の過ちは見つめなおしたい。

 

 今回のプロットは頓挫したので一旦供養しようと考えた。なお、ここは成功例が本編でも登場する筈なので「あーこれがこうなるのね」と思っていただければ幸いである。

 

 キャラ名は伏せる。また今回は推敲無しで殴り書いた状況を忠実にするために読みにくい所を残してある。本来はこれをもっとナチュラルにする。

 

 ****************

 卑金属で一番使われている金属が鉄ではなくコバルトの類かもしれないという。鉄っぽいが磁石にはくっつく金属らしい。

 磁石はあるのでそこから電気が発生することの確認もできているらしいが安定した電力供給は難しいとのこと。

 

 幾つかの電気機械はできているそうだが、機械を安定して作りあげる知識や知恵が足りないとのことで鋭意研究中らしい。

 

 (中略)

 

 ***の目の前には水が入ったビーカーがある。

 

「精霊が活性化していない現状では質量の変化はないね?」


「ビーカーの水から精霊を呼び出し、その精霊を使った【水球】でタライに水を移してみてくれ」

 

 ***はこの世界に来てからずっと唯々諾々と誰かの指示に従っている気がして、いささかの躊躇もあったのだが現実と近しい化学的実験へ興味をそそられていた。

 

「なんだろう。この金タライは往年のギャグで使用されたような王道を往くナニカを感じる」


「気のせい気のせい」


 ***が【水球】を駆使してタライへ水を移してやるとビーカーの水は10ccほど減っているが精製された水は1リットルほどできている。

 

 水は地球と同じH2Oのようだが魔力やスピリットの影響を帯びるとその限りではないと▲▲▲は説明した。

 なんでもH2Oでは精製される筈のない未知の元素が生じているらしく、プラズマ化あるいは放電のような現象まで現れることから物質変換が行われているとまでいう。現役高校生ならずとも理解できない超化学の世界だ。


「なんてこったい、ちきゅーの質量保存の法則ってなんだったんですか?あーあ」

 

 面白いのでタライを水一杯にしてやろう。

 

「質量保存はただの基本の一つにすぎない。物理法則の根源にあるのはニュートンだったりアインシュタインだったりの研究分野だが他にも基本がある。しかしこの世界だと基本として固定されていると思っていた概念がスピリットという別の形態を持ちうるからね。光すらスピリットとして存在する」


「地球の固定概念は利用できるけれど、それ以外のスピリチュアルな作用を加味する必要がある、と」

 

「その通り。従って先ほど言っていた四次元殺法ポケットやどこでもDoorsなんてのは起こりうるのかもしれないが、少しでも現代知識を知っているのであれば試さない方がいい。スピリットの機嫌次第で物理も物質も物欲もパクッと咀嚼されてしまうかもしれないんだぜ?」

 

 ニュアンスから伺えるところだとそういうCTHETが存在する可能性はあるのだろう。しかし、それを論理的に考えると科学者としては否定せざるを得ないようだ。科学を超越するものを魔術や幻想と呼ぶのだからそこに色をつけて解釈を否定するのは科学者としてどうなのか?


「あれ?今の水球って空気中の湿気ではないんですよね?」


「違うね。僕は乾燥肌気味だけどかゆくない」


「でも空気中の湿気を操作もできそうですよ?【水流】や【水温】で」


「できる。そして即死まで簡単に至る」

 

 空気が凍った、そう思ったのは自分だけだったらしい。空気は先ほどから延々と凍ったままだった。


「えーっと」


「(中略)簡単に死んでもいい理由は魂というスピリットを再構成すればいいからだよ」

スピリット万能説。プラズマとか魔力とかスピリットとかなんかもうなんでもアリだな、おい。

 

 (中略)

 

「なんか…無茶苦茶ですね」

「無茶苦茶だな、いやもう何もかもが」

 ****************

 

 おわかりいただけただろうか。三人称と一人称が入り乱れているというのが一つだったが、それよりも大きな設計ミスがあった。ここではそのミスについて記述しない。

 

 「大した問題じゃないです。後半のプロットとマッチしない恐れがあるという理由などです」

 

 ところでこれでプロットなのか?これがプロットなのか?と戸惑った人もいるだろう。起承転結を作るのではないか?と言う人もいるだろう。起承転結や序破急を作るのは第n部分レベルの話で、プロットはWikipediaでも章節項の節だと説明している。

 

 しかし私がプロットに見出した役割は英単語におけるplotの描画単位の方だった。ドットを打ちこむレベル、それを繋げる線、ドットの塊であるスクリーントーンのような定型的に使える文章の羅列をプロットとしようと考えている。

 章節項における節のプロットであれば起承転結で良いが、点や線のレベルなら描写と説明と会話という大きい要素を解題し精査しやすくなる。短くて3行、長くて第n部分まで広げることにより、部品化することでストーリーラインの色は別個に俯瞰して捉えようという試みである。

 

 人によってプロットの書き方や範囲や魔力強度は違う筈で、私のプロットの書き方では間違っているかもしれない。

 ここではこういう失敗をしているというのを表しておきたかった。

 良い線まで構築できたのに残念である。

(執筆時間:1時間31分+23分)

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