表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
見ない僕と見せない君  作者: 塩田 理生
2/2

転んだ先の行く末は

外を出て、数分の事だった。

四月だと言うのにまだ地面には白い雪がまばらに残っていて、薄く氷が張っていた。

ピロン、とスマートフォンがメールが来たことを伝える。

開くとメールが届いている。


差出人は非表示になっている。本文には、ちゃんと見ろと書いてある。


俺はこの忠告を聞かなければならなかったのだ。


前方をスマートフォンに気を取られ見ていなかった俺は、氷に滑り激しく腰を打ち付けた。結構な痛さに悶えているとクラクションの音がする。そこで俺の記憶は終わっている。


そして目を開けると俺は腰の痛みを感じた。でもその痛みは軽度のものでよく見ると来ていたのはコートではなくパジャマだった。

目を擦りながら状況を確認するとベッドから落ちたらしいのに気がついた。寝相が悪かった俺はよくこうしてベッドから落ちて目が覚めたっけなんて思いながら一番最近の記憶を思い出す。

俺は入学式に行くために外を歩いていたら転んでしまったはずなのに今の自分はというとパジャマを着て少し前までベッドの中にいたようだ。

まず思い付いたのは車に轢かれて病院に運ばれた可能性だった。しかし、落ちた床はカーペットが引かれており轢かれたにしては痛みが軽すぎる。そして、何故かこの風景に見覚えがある。

俺は何故か自分の部屋にいた。

しかも、一人暮らしする前の実家の部屋だ。

目覚まし時計がなる。時刻を確認すると七時だ。

とにかくどうしてここにいるかを家族の誰かにでも聞かないと、そう思い立ち上がった瞬間、違和感がまた襲った。

「……なんか、この部屋大きくないか?」

俺の覚えてる部屋はもっと狭かったよな、と手で頭を搔く。混乱してて自体を受け止めきれない。

とにかく、入学式はどうなったんだろうか。

それを確認しないと何もかも始まらない。

リビングに向かう前に顔を洗う。

鏡を見た瞬間俺は絶句した。


「な、なん……で、」


俺小さくなってんだ……?!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ