♪復活の決意
「ねえ、どうするの?」
帰り道、忠に訊いた。
「テニス部のこと?」
「うん。忠は、ひょっとして諦めているんじゃないかなって」
首を振った。その目には、自信が輝いている気がした。
「The die is cast.僕は最後まで調べるつもりだよ」
忠はときどき英語で難しいことを言う。そういえば、テニスをしているときにはほとんど英語を使っていた。
「調べるの?」
「ああ。だって、たかが不祥事ならとっくに復活していてもいいはずだもの」
「それはわたしもそう思うけど……」
「十年前の廃部の理由は、学校の評判を下げる大事件であることは確かなんだ、何も知らないで『復活は許しません』じゃあ納得できない。しかもそれは学校の保身であって、僕たちは何も悪くないんだから。十年前の出来事を洗いざらい全部解き明かして、鼻を明かしてやりたいね」
やっぱり、忠はこういうところがカッコいい。
たとえわたしのわがままでも、やると決めたらやってくれる。
「なら、わたしも手伝うよ」
「うん、ありがとう。明日は終業式で学校が早く終わるけれど、時間ある?」
「あるよ」
「じゃあ、図書館に行ってみようか」