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コート・サイド・ラバーズ  作者: 大和麻也
Deuce ――交錯――
38/54

♪またまたまたまたまたまたまたチャットにて

 みのりん:こんばんは

 かいちょ:こんばんは。珍しいね

 みのりん:ちょっと相談です

 みのりん:急に忠と連絡がつかなくなったんです

 かいちょ:え? そうなの?

 かいちょ:そういえばこのごろ、生徒会室に来ないけど

 かいちょ:出かけているんじゃないの?

 みのりん:そういう話は聞いていないので

 かいちょ:最近は一緒に行動していないの?

 みのりん:手分けすることにしたんです

 かいちょ:なるほどね。生徒会室にひとりで来るわけだ

 みのりん:そうなんですか

 かいちょ:悔しい?

 みのりん:へ?

 かいちょ:みのりちゃん、ずっとそんな感じがする

 かいちょ:隠せてないよ

 みのりん:別に隠しては……

 みのりん:考えたこともなかったんです

 かいちょ:でも、清瀬くんに見限られたみたいで

 かいちょ:結構イライラしているでしょ?

 みのりん:ちょっとだけ

 かいちょ:自分じゃ役に立てないと思った?

 みのりん:実際そうです

 かいちょ:清瀬くんは見限ったつもりじゃないと思うけどな

 みのりん:どうして?

 かいちょ:いくらなんでも、ひとりで調べようなんて無理だもの

 みのりん:それだけ?

 かいちょ:お

 かいちょ:やっぱり鋭いところあるじゃない

 みのりん:?

 かいちょ:私が見たところ、清瀬くんは常に計画的だよ

 かいちょ:意味のない行動は迂闊に選ばない

 かいちょ:不器用でもあるけれど、とてもすごいところ

 かいちょ:だから今回も、考えがあったはず

 みのりん:よく知ってますね

 かいちょ:それほどじゃないよ

 かいちょ:やむを得なかったのかもしれないし

 みのりん:忠の計画が乱れた?

 かいちょ:たぶん、そう

 かいちょ:いま清瀬くんは、不測の事態の中で動いている

 みのりん:人間観察が得意なんですね

 みのりん:でも、どうだっていいです

 みのりん:わたしはどうせ、忠とは別行動じゃなきゃいけない

 みのりん:忠は先輩と手を組んだみたいだし

 かいちょ:協力はしているけれど、それ以前に

 かいちょ:いまの清瀬くんの考えがすごく興味深いの

 かいちょ:いや

 かいちょ:清瀬くん、本人に興味があるのかも

 みのりん:そうですか

 みのりん:人間観察が得意なんですね

 みのりん:だとしたら、わたし

 かいちょ:私とは仲良くできない?

 みのりん:人間観察が得意なんですね

 かいちょ:みのりちゃん、清瀬くんとちょっと似てるのね

 みのりん:忠の手伝いは藍先輩にお願いします

 みのりん:わたしが観察されるなんて、虫唾が走るので


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