♪またまたまたまたまたまたチャットにて
みのりん:まなか、まなか
マナ:はいはいどうした
マナ:きょうも遅い、二時な
みのりん:アニメ見てたから
マナ:はいはい
マナ:それで、何の用?
みのりん:助けてほしいの
マナ:はあ? 何を? どうして?
みのりん:忠が手分けしようって
みのりん:でもわたしだけじゃ何もわからないから
みのりん:まなかにも手伝ってもらおうと思って
マナ:もう手伝ってやってるだろ
マナ:まだ待てよ、死んだ生徒の名前はちゃんと調べてるから
みのりん:そうじゃなくて!
みのりん:もっと、ずっと
マナ:テレビのCM?
みのりん:バカにしないでよ
みのりん:パートナーみたいに
みのりん:わたしの横でアドバイスしてよ
みのりん:わたしひとりじゃいくら調べても
みのりん:十年前に何があったかわからないよ
マナ:そうは言っても無理だって
みのりん:来てみなよ、うちの学校に
マナ:どういう口実で校門をくぐるんだよ
みのりん:ええと
みのりん:保護者
マナ:却下。同い年だろうが
みのりん:わたしを妹にしたくせに
マナ:みのりはまさしく「妹!」って感じじゃん
みのりん:そうだよ、わたしは童顔だよ! 小っちゃいよ!
みのりん:まなか今日はふざけてばっかり
マナ:まあまあ
マナ:手伝ってはやるから
マナ:それにしたって、助けなんか必要なのか?
みのりん:どうして?
マナ:みのりなら、あたしの助けなしでも
マナ:大丈夫だと思うけれど
マナ:頭いいじゃない
みのりん:いやみだ!
みのりん:ところで
マナ:切り替え速いな
みのりん:うちの学校ってどういうイメージ?
マナ:変なの、急に
マナ:永正学園のこと?
みのりん:そうそう
みのりん:どんな学校だと思う?
マナ:そうだね、試験がえぐかった記憶がある
マナ:系列校だから、練習に入試の過去問やったんだよ
マナ:そしたらどうだ、全然レベルが違う
マナ:ありゃ中学生に解かせる問題じゃないよ
みのりん:そうだっけ?
マナ:ああ、みのり推薦で入ったからな
みのりん:うん。落ちたら公立を受ける気だった
マナ:贅沢な選択肢だこと!
マナ:とにかく、永正学園は難しい!
マナ:第三や第二とは大違いだね
マナ:中学のころの塾で見た偏差値ランキングでも
マナ:永正学園が系列校の中でダントツだったはず
マナ:ま、清瀬やみのりが受けるような学校だよな
みのりん:やっぱりそう?
マナ:うん
マナ:何? いま変なこと言った?
みのりん:変なこと言ったね
マナ:そう?
みのりん:まあ、いいか
みのりん:忠もそう言ってたし
マナ:おいおい、気になるな
マナ:清瀬もあたしも間違っているって言うの?
マナ:あれ?
マナ:あ、みのりめ
マナ:礼もおやすみも言わずログアウトしたな
みのりん:ありがと。おやすみ
マナ:あ
マナ:うん
マナ:おやすみ