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コート・サイド・ラバーズ  作者: 大和麻也
Fault ――嘘――
24/54

*またまたまたまたまたチャットにて

 Tadashi:こんばんは

 かいちょ:やあ、どうかした?

 Tadashi:要件はふたつあります

 Tadashi:まず、ひとつ

 Tadashi:月曜日の予定は空いていますか?

 かいちょ:ちょっと待ってね、いま調べる

 かいちょ:うん。オッケー

 かいちょ:都合は大丈夫だよ

 Tadashi:なら、一緒にテニスをしませんか?

 かいちょ:学校のコートで?

 Tadashi:はい

 かいちょ:いいね、誘ってくれてありがと

 かいちょ:嬉しいな、私もご無沙汰だし

 Tadashi:それはよかった。では、次の要件へ

 Tadashi:ひとつ、聞き忘れていたことがありました

 かいちょ:どうぞ

 Tadashi:部室に入ったことは昼にも言いましたね

 Tadashi:そのとき、奥の更衣室で見つけたんです

 Tadashi:ドウシテ、殺シタノニ

 Tadashi:とロッカーに刻まれているのを

 かいちょ:そんな怖いことが?

 Tadashi:何か、考えはありませんか?

 かいちょ:ううん、そうは言っても

 かいちょ:熱中症で人が死んだことしか知らないから

 かいちょ:力になれなくてごめんね

 Tadashi:いえ、ありがとうございます

 Tadashi:では、月曜日にまた会いましょう

 Tadashi:Good night.

 かいちょ:あ

 かいちょ:ちょっと待って

 Tadashi:はい

 かいちょ:重要な手がかりについて相談しただろうに

 かいちょ:清瀬くんは中途半端だね

 かいちょ:焦ってた?

 Tadashi:そんなことは

 かいちょ:私は最初から情報は少ないと言っていたはず

 かいちょ:どうやら清瀬くんは

 かいちょ:事件を追う仲間がほしいみたいだね?

 Tadashi:そのとおりです

 Tadashi:よく僕の考えがわかりましたね

 Tadashi:さすが、お見逸れしました

 かいちょ:でも、変だね

 かいちょ:昼間に話したっていいはず

 かいちょ:それに、テニス部を作りたいのは

 かいちょ:清瀬くんともうひとり、女の子がいるらしいね

 Tadashi:はい、僕の嫁がいます

 かいちょ:ちょっとよくわからないな

 かいちょ:話を逸らさないでね?

 Tadashi:そんなつもりは

 かいちょ:その子がいるのにどうして

 かいちょ:私を仲間にしようとしているの?

 かいちょ:その子と喧嘩した?

 かいちょ:それとも、信用できないの?

 Tadashi:やはり、草野会長はすごいですね

 Tadashi:人の心の機微には敏感だ

 かいちょ:モニター越しだから指摘しやすいだけだよ

 Tadashi:しかし、残念ながら今回は違います

 Tadashi:Treasure every encounter, for it will never recur.

 Tadashi:鋭いあなたを、

 Tadashi:味方につけたかったんです


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