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台風何もなくてよかった。
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秋の季節は流れ、冬が訪れていた。高校2年生にとってはある種、一番大事な進路選択の時期に来ていた。しかし、神崎の目の前にある紙は白紙のままだった。
先生には貴方はどんな選択肢も可能なのでよく考えなさいと言うことだった。ある意味神崎はもうすでに金を稼ぐ手段があり、どんな者にもなれる。選択肢がたくさんある中、目的が決まっていないのでこの先どうするか神崎には決められなかった。
「あら、神崎君が悩むなんて珍しいわね」
桐野が後ろを向き話しかけてきた。
「なにかになりたい目的もないんでな、どうしようか思っただけだ」
「貴方ならそうかもしれないわね、でもいい大学には行っといて損はないと思うけど、選択肢は多い方がいいわ」
「まぁ、何も決まらなったらそうするつもりだよ」
「・・・まぁ、今しかできないこともあるからしっかり考えればいいわ」
桐野は何か言いたいことがあったようだが何も言わず去って行った。
放課後で一緒に帰りたいのか、櫻井がやってきた。
「そういや、後、一週間ぐらいだけど、どうすんだ?」
「なんのことだ?」
「なんの事ってクリスマスだよ、クリスマス、あの2人と何かするのか?」
「何も考えてないな」
「それ大丈夫なのか?」
「そんなこと言われてもな、俺も悩み事で忙しいんだが」
「悩み事?そんな神崎が悩み事なんて珍しいな、まぁ、俺はあの2人を放っておくほうが怖いけどな」
「女の事に関してはお前の右に出る奴はいないか、わかった、それに関しては考えとく」
「うんうん、それがいい」
「何でお前はそんなに慈愛に満ちた目をしてるんだ」
「まぁ、とりあえず帰ろうぜ」
「はいはい、そこはいつもの通りな」
いつも通りの光景に仕方ないなと思いつつ、神崎は櫻井と帰路に着いた。
「進路か」
家に帰ってからも神崎は一人思いに耽っていた。今までしっかりと考えてたことはなかったな。したいことを見つける為に色々なことに挑戦してきたが、これと言うものを見つけることは出来なかった。中学までは周りから逃げることしか考えていなかったから、こんなことは考えなかった。
そのトラウマもある意味、改善してきたところだ。
人間は考え悩む生き物だと誰かが言ったものだが、今の俺の状態がだと思う。他人から見たらどうでもいい問題かもしれないが俺にとっては大事な問題だ。
結局、その日、ずっと考えていたが答えは出ずに終わった。
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