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神崎は桐野に二人三脚の練習をすると言われ、放課後グラウンドに呼び出されていた。


「なぁ、少しきつく縛り過ぎじゃないか、雫」

「これでいいのよ」

当然、二人三脚の練習なので2人の足を結ばなければならない。しかし、明らかに桐野の結び方では紐が足に食いこんで痛いのだが、桐野は変えようとしない、なんなら、さらに一回上から結んでさらに固く紐を絞めた。


「さぁ、行くわよ」

「おい、引っ張るな」


しかし、2人の走る速度は明らかに他の人と比べて早い。グラウンドを走っている人を何人も追い抜いていた。


「なぁ、近くないか」

「二人三脚、なんだからこれくらい普通よ」

桐野はしらばっくれているが明らかに神崎に胸を押し付けている。しかし、離れようにも足がきつく縛れており、神崎はすぐには離れられない。もう練習が必要ないように思える2人だが桐野が足を止めないのでグラウンドを何周もしていた。


「ストッ――プ――」

2人の前に立ちはだかったのはアイドルの琴吹だった。

「突然、前に出て来て危ないじゃない、琴吹さん」

「走りすぎです、2人とも」

琴吹の手にはハサミが握らており、神崎の足を掴んだと思ったら、結ばれていた縄は切られえていた。


「ほら、神崎君、行きますよ」

「え、ちょっと、琴吹さん」

いきなり腕を抱かれ、引っ張られることに神崎は驚くが振りほどくわけにもいかず、そのまま琴吹に着いていくことになる。


「ダメよ、琴吹さん、神崎君は私と二人三脚の練習中よ」

しかし、桐野はそれを許さないように琴吹が掴んでいる神崎の反対の手を掴んだ。

「あれだけ走ればもう練習は十分です」

「それは貴方が決める事じゃないわ」

「いいから神崎君から離れて下さい」

「離れるのは貴方よ」

終わらない2人の言い争いに、もうどうとでもなれと神崎は天を仰いだ。


そんな3人の様子は周りから見たら、イチャイチャしているようにしか見えず、周りの男子から恨みの唸り声が聞こえていた。それに紛れて1人の女子が神崎に視線を送っていた。

次から体育祭本番です。今月末は忙しいので少し早く投稿することになると思います。

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