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黄色い悲鳴に悩ませながら、2人が教室に着くと黒板に人だかりができていた。近づいてみると、張り紙がされていた。


SHRの代わりに体育館に集合

1人1人の机の中に封筒を入れておいたので自分の分をもってくること


以下の内容が書かれていた。

2人が自分の席に言ってみると机の上に自分の名前が書いてある封筒が置いてあった。


「こってるな」

「わざわざ、1つずつ、この封筒を作ったのかな?」

「なんか、今年のクイズラリー、波乱の予感してきたぞ。去年はこんなことなかったからな。」

「ここで、考えてもわかんないし、体育館に行こう」

「それもそうだな」

そう言って2人は悪い予感を抱きながら、体育館へ向かうのだった。


SHRの時間になり、体育館には全校生徒が集まっている。特に列を作ることはなく、生徒たちは自分たちのグループで集まっていた。

壇上に長い髪を払いながら生徒会長の桐野が立った。


「みなさん、今年もクイズラリーをすることになりました。1年生は初めてなので説明をするわね。このクイズラリーは、各場所で待機している先生の所に行って課題を解いてもらうわ。でも、課題が問題だけとは限らないので気を付けてください。場所は廊下などに地図があるけど、迷った時は近くの先輩や先生に遠慮なく聞いてね。成績に入るから、真剣にやりなさいね」


このクイズラリーは入学間もない1年生達に広い校内を回って貰って、設備等の紹介や授業で使う教室を知って貰うが目的である。これはこの学校が立ち、広すぎて迷ってしまう生徒が続出したせいで出来たといわれている。今の名前はクイズラリーだが最初の名前はとても稚拙だったらしいと噂があるがそれを知っているのはその時の卒業生だけだろう。


だが1年生の半分、もとい男子生徒は説明よりも会長に視線がくぎ付けになっていて聞いていない。否、2、3年生の男子生徒も会長にくぎ付けになっていて説明を聞いていない。毎年、生徒会長があの役目を行っているが今年の男子生徒苦労しそうだ。


「さて、朝に配った封筒だけど、みんな開けてみてくれる」

会長に言われ生徒が一斉に封筒を開ける。そこには、3ケタの数字が書かれていた。名前付きで。


「開けてくれたかしら、数字が書いてあるでしょう。男女に同じ数字があるはずよ」

ここで神崎は自分の悪い予感が当ってしまったことを悟った。櫻井の方も蒼い顔をしている。女子生徒の方からも不満と思われ、声がちらほらと聞こえてきた。


「今年はその2人に男女交流として、ペアを組んでもらうわ」


(誰だよ、こんな企画考えた奴)

神崎は女子とペアを組んでしまうことを聞いたときに本気で今日、休もうかと考えてしまった。

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