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撮影が進む中、遂に神崎と琴吹が一緒に撮影される時が刻一刻と迫っていた。


「全く、困った弟ね」

「おい、誤解の招く言い方をするな」


周りからは楽しく姉弟で話しているように見えるだろうが内容は生易しいものではなかった。


「だって、あんなにさっきから熱い視線をあんたに向けてるわよ」

理沙が視線を向けた先にはこっちを見ている琴吹がいた。


「俺は何もしてない」

「いやいや、あんなカッコイイとこ見たら普通は惚れるわよ。しかもいつも付きまとってたストーカーとなればね」

「・・・」

「あら~、どうしたのかな~何もしてないんじゃなかったのかな~」

理沙のニヤニヤした顔がムカつくが間違ってはいないので神崎は反論ができなかった。


「今日、乗り切れば関係ない話だ」

「連絡先、聞いてくると思うけど、どうするの?」

「聞かれる前に帰る」

「いや、撮影中はどうするつもり?さすがに無視ってわけにはいかないでしょ」

「こっちから話しかけて、あっちに話をさせなければいい」

「そんなに話を持つかしら?」

「持たせるさ」

そう言うと時間になったので神崎はスタスタと歩いて行った。


「それでは今から撮影を始めまーす」

皆に聞こえる様にカメラマンの人が合図を出した。


撮影が始まり、さっそく琴吹が神崎に話し掛けてきた。

「ユウさんはあまり雑誌に出てこないですけど、普段はどんな仕事をなされているんですか?」

「まだ、学生なので仕事はしていませんよ」

「そうなんですか、大人びて見えるので仕事をしてるかと思ってました」

「まぁ、プロフィールがあるわけではないですからね」

「学生って、大学生ですか、もしかして高校生ですか」

「高校生ですよ。そんに大人びて見えますか?」

「見えますよ。高校生なんて信じられないですよ」

2人は話しながらもしっかりとカメラの方を向いて順調に撮影を進ませていた。


何とか話を続けて連絡先を聞かれる前に撮影が終わった。


理沙の所に戻ると神崎は帰り支度を始めた。

「もう、俺の撮影はないだろ」

「そうね。私はまだ他の人と付き合いがあるから残るけど、やっぱり帰る?」

「帰る」

「わかったわ。他の人には帰ったって伝えておくわ」

「それじゃな。今度は先に連絡しろよ」

「さぁ、どうかしらね」

「ちっ」

これ以上話しているとこっちを向いている琴吹が近づきそうな感じがしたのでさっさと会話を切り上げた。

神崎は近くに止まっていたタクシーまで行った。ずっと琴吹がこっちに熱い視線を向けてこっちに来そうな素振りを見せたが隣に女性に止めらている風景を神崎は見て見ぬふりをしてタクシーに乗って帰った。


「あっ、ユウさんが帰っちゃう」

「やめときなさい。響」

「でも~」

「あなたは仮にもアイドルなんだから、それに彼も嫌だと思うわよ。いきなり迫ってくる女なんて」

「そんなことはわかってるわよ」

マネージャーに注意され頬を膨らせて琴吹は次に会った時は絶対、連絡先を聞くと心に決めた。

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