表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/93

2

今日は入学式なので、午前中に学校が終わる事になっている。

しかし、神崎は帰らずに学校の図書館に来ていた。


神崎は1人読書をしていた。

「なぁ、帰ろうぜーー」

「うるさい、邪魔するなら帰れ」

その横で櫻井は読書をすることもなく、神崎に話しかけていた。


「えー、だってお前がいないと女子に囲まれて帰れないじゃん」

櫻井は神崎を女子除けとして、神崎の周りにいるのだ。女子は神崎の拒絶オーラが怖くて近寄ってこない。

前に神崎に近寄った女子は軽くトラウマになるような目に遭った。


「それが嫌なら、人がいなくなるまで1時間ぐらい待ってして帰ることだな」

「腹が減って、お腹と背中がくっ付きそうだーーー」

櫻井はダダをこねたが、神崎は無視して読書を続けた。

結局、神崎が本を読み終えたのは30分後だった。


「さて帰るか、起きろ櫻井」

そう言って、神崎は隣で寝てしまった櫻井の頭を殴った。


「イテッ」

櫻井は身体を起こして、眠気を覚ますように首を振る。

「もっと、優しく起こしてくれよ」

「お前がゆすったぐらいで起きるのならな」

「それもそうだな」


「いくぞ」

「ああ」

そう言って、2人は席を立った。

図書館から出ると、ほとんどの生徒が帰ってしまって廊下は静まり返っている。


「さすがに、もういないな」

「居たら、困るのはおまえだろ」

「それもそうなんだが、なんか、こう寂しくね」

「そう思うなら、今度から女子に囲まれて帰るんだな。ほら、いくぞ」

そう言って、神崎は櫻井を置いて廊下を歩きだした。


「あ、待ってくれよ~」


その頃、生徒会室では桐野 雫が書類の整理をしていた。

そこにドアがノックされる。


「どうぞ」


入ってきたのは生徒会のメンバーだ。

「失礼します。会長」

「で、調べた結果はどうだったの?副会長」

「はい、会長のおしゃった通り、少しおかしいですね。成績がすべてオール5しかも先生に聞いたところ、たまたま、平常点とテストの点を合わせたところ、ギリギリで5だったという事でした」

そういいながら副会長は調べた資料を会長に手渡した。


「おもしろい人も居るものね。全部計算しているのかしら」

「その可能性が高いですね」

「でも何のためにそんなことをしているのかしら?」

「さぁ、見当もつきませんね」

「わかったわ。もう帰っていいわ、副会長」

「はい、失礼します。会長」


副会長が帰ったあと、桐野はしばらくその資料を見ていた。

「明日から楽しい1日が始まりそうね」

そう言って桐野はその資料を机の上に置いた。

そこには、神崎 優と名前が書かれていた。



2人が接触するのは、もう少しあとですね

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ