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体育館に生徒が集まり入学式が始まっている。

「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。生徒会長の桐野 雫です。」

モデルのような体型の美少女が流れるような黒髪をなびかせて、壇上に立った。

新入生がその姿を見てざわめき立つ。


「やっぱり、今日も生徒会長は凛々しいねぇ、そう思うだろ、神崎」

「あんまり、役目を果たしているだけだろ、櫻井」

「はぁ、お前の性格はどうにかならんのか?」

「ほっとけ」


周りは生徒会長に見とれている中、神崎と櫻井の2人は会話続けていた。

そのとき、神崎は急に飛び上がった。


「どうした?急に飛び上がって」

「いや、なんか寒気がして」

神崎は壇上にいる会長は見た。


(いや、気のせいか?)


神崎は壇上から視線を感じた。そこには生徒会長の桐野 雫がいて、この全校生徒が1000人以上いる中で自分を見ていたと思ったがそんなわけはないとすぐに考え直す。たしかにあの完璧な生徒会長なら見つけられるかもしれないが自分を見る理由が神崎には考えられなかった。


そんなことを考えている内に入学式が終わり、生徒が教室に戻る流れに乗って神崎は教室に戻る。

教室に戻ると櫻井が女子に囲まれていた。櫻井は身長も高くモデルもやっていて、学校一のイケメンと言われいる。神崎も身長が高く櫻井が女子に囲まれていることが見て取れた。

神崎はその様子を少し見ただけ、自分の席に歩き出した。


「おい神崎、少しは親友を助けろよ」

「自分で蒔いた種だ、自分でどうにかしろ」

神崎はそう言って自分の席に戻り、読書を始めた。


「あ、ちょっと待てよ~」


櫻井は女子の中から抜け出せずにいて、周りの男子から殺気が飛んでいる。

そんな中クラス雰囲気が変わる。皆の視線が教室の入り口にくぎ付けになっている。否、その中で神崎だけが、変わらずに読書を続けていた。


皆の視線が集中する中、教室に入ってきたのは先ほど生徒会長挨拶をしていた桐野 雫だった。

皆が見ている中、桐野は自分の席に歩きだした。男子たちが桐野に、話しかけようと桐野に近づこうとしたとき、教室のドアが開く音がした。


「おーい、お前らSHR始めるぞ、席につけ~」


先生の声を聞き、桐野に近づこうとしていた男子たちはそのまま席に戻ることになった。

「この2年B組を担当することになった、本郷 武だ。新しいクラスになって、今日は初めてのクラスメイトと顔を合わせた訳だが、まずは自己紹介からしてもらおう。名簿順でやってくれ」


名簿から順番に自己紹介をしていって、神崎の番になった。

「神崎 優です。趣味は読書、部活は入っていません。以上です」

必要最低限の自己紹介だけして、神崎は席に座ろうとしたが

「神崎、もっと皆に興味をもたれる事言わないと友達出来ないぞ」

担任の先生こと、本郷先生より横やりが入ってきた。


「興味がないです」


神崎の一言によって、クラスの時が止まってしまった。

「しょうがないな、では次の我が校の生徒会長にクラスを盛り上げてもらおう」

すかさず、本郷先生はフォローを入れた。この言葉により男子どもから歓声が上がる。

その生徒会長は苦笑いを浮かべながら、席を立ち上がった。


「桐野 雫です。みんなの知ってのとおり生徒会長をやっています。困ったことがあったら、いつでも言ってください。」


桐野が自己紹介を続けようとしたら、男子生徒が騒ぎ始めた。(神崎以外)

「はーい、質問です。趣味は何ですか?」

「好きな人は、いますか?」

「スリーサイズは何ですか?」

男子生徒が暴走し始めた。


「はいはい、そこまでね。個人的な質問は控えるように、次、櫻井」

本郷先生が男子生徒を止めて、桐野の自己紹介は強制的に終了してしまった。


櫻井は立ちながら、返事をした。

「はーい、 櫻井 孝弘です。みんなとは仲良くしたいと思ってるので、よろしくお願いしまーす」


櫻井が自己紹介を続けようとしたら、今度は女子生徒が騒ぎ始めた。(桐野以外)

「きゃーー、かっこいい」

「付き合ってーーーー」

「イケメンーーー」

今度は女子生徒が暴走を始めた。


「はいはい、そこまでね。告白は今度な。そんじゃ次・・・」

このあとは特に騒ぎが起きることもなく自己紹介が終わった。



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