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第5章 現在
それから二年余りがたっている。
今日もまた孤独な部屋に1人で座っている。
そのとき、
「玲奈、今からゴミを連れてくる。しっかり目を見ろよ」
と言う声が聞こえた。
私は頷いた。
二十分くらい経ったとき、がちゃっと扉が開く音がした。
これが今日始末するゴミか、
と思い、気がつかないフリをして座っていた。
そのとき、そのゴミは急に玲奈の頭を触ってきた。
鼻息が荒い。気持ち悪い。
今日はこのタイプか…
と思いながら気持ち悪さに耐えきれない玲奈は目を覆っている包帯を外して、そのゴミを静かに睨んだ。
すると、そのゴミと呼ばれる中年くらいの男性は仰向けに倒れた。
そう、これが玲奈の仕事。