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花蘇芳の過去 8

一応、ここで柚子の過去は一区切りです。

「まだ、私たちに対する敵意はありましたか」


ポタリ・・・


そういって肩を押さえているのは柚子の狙った相手、久坂ではなく吉田だった。

それは致命傷と言えるものではなかったが利き腕の右肩を斬りつけられたことは大きかった。


「馬鹿、お前なんで俺を庇うんだよ」


唖然としていた久坂が吉田の腕を止血しようとする。

しかし、吉田はそれを振り払い小さくつぶやく。


「あれだけ言われても精神こころが折れないなんて。それにこの一太刀。本当に使えるかもしれませんね」


吉田の腕が止血されている間柚子はただ呆然としていた。

ひとを斬った自分のよごれた手を見つめながら。


「あ、あぁ。あたしが・・・、斬った・・・?」


その様子を見た吉田はにやりと笑う。


(やはり、人を斬ったのは初めてでしたか)


「どうです。初めて人を斬った感想は?裏切り者の娘の柚子さん?」


わざと柚子を馬鹿にした言い方で挑発する吉田。

柚子がそれに答えないはずはなかった。


「貴様っ、父上を愚弄ぐろうするなっ!」


ヒュン――


しかし、柚子の太刀筋は簡単に吉田に見切られてしまう。

そのことに苛立つ柚子を見て吉田は楽しそうに笑う。

そのときだった。


「お二人さん。楽しそうなとこ悪ぃんだけどよ。そろそろトンずらすんぜ」


久坂は、そういうと颯爽さっそうと血の香りの漂う部屋から出て行った。


「ま、まてっ」


その姿を見た柚子は必死に追いかけようとするが疲れからか足がもつれうまく動けない。

動けない姿を見た吉田は柚子の耳元でつぶやく。


「柚子。早く私を殺しにおいで。私は君の傍でずっと見ているから」


ぼそりと柚子につぶやくとサッとその場所から姿を消した。

それは、優雅でまるで白鳥のようだった。


「くそ、が・・・。絶対に殺してやる・・・」


柚子の叫びは、虚しく血の香りのこもる部屋に響くだけだった。

吉田って右利きですよね・・・?

たぶん。

あと、ずっと稔麿の【稔】が【利】になっていました。

恥ずかしすぎる・・・。

他にも誤字脱字があるかもしれません。

(いや、絶対にあるはず)

なので、私も読み直しますが見つけた方はお知らせください。

お願いします。

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