表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/30

花蘇芳の過去 6

「う、うぅん」


緊迫した空気の中、久坂の中で意識を失っていた柚子が目を覚まそうとしていた。


「柚子、目を開けてはなりません。そのまま目を閉じておきなさい」


いち早くそのことに気づいた皐は鋭い口調で柚子に言い放つ。

室内の状況はまるで地獄絵図のようだった。

血の匂いが漂っており、なにより自分の父親である竜胆がずたずたの状態で何とか気を持たせているのである。

周りには竜胆の紅の雫が雨のように降り注いでいる。

もし、そんな状況で目を開ければ…。


「あれ、目覚ましちゃった?」


柚子を抱えている久坂は困ったようにつぶやく。

その声に、危うく目を開けそうになりながらも柚子は何とか皐の言いつけを守っていた。


(血の匂いがする…。これは、誰の血?怖い…、父上、母上、助けて…)


「それなら、殺せばいい」


吉田がそう言ったときには、すでに刃先が柚子目掛けて向かっていた。


「危ないっ!!」


ザッシュ…


「あ、あぁ。ち、父上…?」


危険を示す竜胆の声についに柚子は目を開けてしまっていた。

そのときだった。

自分をかばうため、目の前に現れた父親が斬られたのは。


バタン――――


倒れた竜胆の体から噴出すのは大量の血。

あか、紅、紅。

その返り血は、すぐ近くにいた柚子にもかかっていた。


「父上ぇえええええええ」


目の前に倒れる竜胆を見て叫ぶ柚子。

ピクリとも動かない竜胆を見て震えだす柚子と皐を後目しりめに吉田は言い放つ。


「死んだ、か。こんな餓鬼を庇って死ぬなど。落ちたものだな、竜胆」


そういって、黒装束の二人は出て行こうとしていた。


最近お気に入り登録なるものを知りました。

柚子以上にこのサイトについて無知でした。

申し訳ありません・・・。

もし、よければお気に入り登録してくださった方々のコメントなどいただきたいです。

お礼を申し上げにいきたいので。

これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ