第十六話
少し柚子目線で書いてあります。
突然言われた言葉にただ、目を丸くする柚子。
「な、何言ってんの?沖田さん。あたし、別に無理してなんかないよ?」
やっと、発した柚子の言葉は動揺していた。
(いつもはみんな笑ってごまかせるのに何で…。何で沖田さんには分かるの?)
「あなたが、そういうのならば何も聞きません。ただ、私は今日のあなたと戦うつもりはありません」
カラン―――
そういったと同時に沖田は刀と脇差を地面に置いた。
その行動は柚子から見ればあまりにも浅はかな行動だった。
刀を置く。
それは信頼している相手にしか見せない行動。
相手がもし、自分に斬りかかってきたら何もできないからだ。
「あのさ、沖田さん。あたしを馬鹿にしてんの?」
沖田が柚子を馬鹿にしているようには見えなかったが柚子にはどうしても許せなかった。
(あんたが素手でもあたしに勝てると思ってるわけ?)
そう思わずにはいれなかった。
そして。
シュッ―――――
沖田の喉元を柚子の刀が貫いた。
はずだった。
が、柚子の刀は空を斬っていた。
「え…。ど、どこに―――」
スッ
そういったときには、柚子の首元に刀の感触があった。
(斬られるっ)
しかし。
サッ
身構えた柚子の体からはすでに刀は離れていた。
ただ、沖田の有無も言わさぬ瞳が柚子をまっすぐに見つめていた。
「いま、あなたは迷っている。何に迷っているかは分かりませんがそんな刀では昨日のようには行きませんよ。迷いは刀を鈍らせます」
そう言う沖田の目は真剣そのものだった。
柚子はその目に圧倒されていたが、それから沖田の目はすぐにいつもの笑顔に戻っていた。
「な、何で殺らないんだよ」
ポタッ
負けたことの悔しさや情けをかけられたことの悔しさ、今悩んでいる自分自身のこと、いろいろなことから、柚子の目からは涙がこぼれていた。
一滴、二滴。
そのしずくはまだまだ止まりそうになかった。
それを見た沖田は優しい目で柚子に語りかける。
「本気の、全力のあなたとやりたいんですよ。悩みも迷いもない綺麗な刀を持ったあなたと」
その、優しい目と言葉に柚子は自分の始末する人間と言うことも忘れただ、泣いていた。
お久しぶりの投稿ですかね?少し長くなってしまいました。
見てくれている人がいるのかは分かりませんが 笑。
もう一度ここで注意です。
正直私は、あまり歴史には詳しくありません。
(それなら書くなって言う話なんですが 汗)
なので、史上に沿ってないことが多々あるはずです。
それでもよければこのだめだめ小説を読んでやってください。
よろしくお願いします。