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“俺は突然! 愛する妻と息子を失い、その事で俺に誹謗中傷する奴が現れる現実!”

作者: 七瀬








俺はある日突然!“妻と息子の両方を失う!”

俺が会社で齷齪働いている間、妻と息子は交通事故に巻き込まれる。

完全に運転手は飲酒運転で既にフラフラ運転だったらしい。

途中で曲がって来たママチャリにその車がブレーキとアクセルを踏み

間違えて妻と息子が乗っていたママチャリを轢いた。

でも、妻には責任は一切ない!

止まれの場所でちゃんと止まり、信号が赤から青になった交差点を

曲がって出てきただけ。





・・・それに比べて事故を起こした運転手は、、、?

昼間からお酒をかなり飲んでおり、赤信号の交差点でブレーキとアクセル

を踏み間違えて事故を起こしている。




でも? 事故を起こしたこの男は、何処かの官僚の息子だったと後で訊く。

事故を起こしておいて、罪は軽く罰金を幾らか払ってムショから出て来た。

俺が裁判を超しても、この事件はこれ以上進む事はなかった。

俺は妻と息子を失い、途方に暮れる。

仕事も手に着かず、会社を休み一日中フラフラしていた。

夜も眠れなくなった俺は大量のお酒を浴びるように飲むようになる。





・・・妻と子供を失くして、毎日想う事は?

仕事が終わって俺が家に帰ると? まだ幼い息子が玄関先まで俺を

出迎えてくれていた事。



『パパ~おかえり~』

『お帰り!』

『ただいま!』





何気ないこの日常が、どれだけ幸せだった事か? 今なら身にしみてわかる。

今は部屋の電気も付けず、一日中家でお酒を飲んでいる時もあるんだ!

俺もよく分かっている! 早く立ち直らないと......。

でも? 頭では分かっていても心がそれを拒むんだ!

愛おしい妻と息子が当たり前に居たこの家に、もう居ないと知る!

俺がどれだけ! 俺の家族の命を奪った男を訴えても裁判にはならない!

この国の法律では、ちゃんとした裁きを与えられないのだ。

一層の事、俺はこの男を殺す事も考えた。




・・・でも? 妻や息子は帰って来ないし喜ばないだろう。

“俺がこの男の命を奪ったとしても、ただの殺人犯だ!”

俺は何処にこの怒りをぶつけていいのやら? そんな事を毎日考えている。

そのうち、俺を誹謗中傷する奴が現れた!




『アンタ! 妻と子供を官僚の息子に殺されたんだって?』

『お前の女房が、その男に色仕掛けでもして恨まれてたんじゃないのか?』

『どうせ、この話はなかったことになるよ。』

『嫁に対して愛が足りなかったからこうなったじゃないのか?』

『息子さんが可愛そうだよ!』





・・・なんで俺がこんな事を言われなくてはいけないんだ!

“俺は被害者だぞ! 被害者はとことんまで被害者なのか?”

加害者のあの男は、今も何処かでぬくぬくと生活をして居るはずだ!

何事もなかったように何処かで普通に生活をしている。




俺は愛する妻と息子の両方を失い、生きるすべを失っているというのに。

何故? この国の法律は人を正しく裁けなんだ!

“この国は狂っている。”




・・・では? 俺はこの先どうしたらいいんだ!

先が見えない! 俺の未来は、もうないのかもしれない。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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