私の大好きな先生と…先輩?(先生、私達は繋がってるよね、ずっと)
聖菜の残れる日にちも、迫って来た。
ダッシュが
「夏休み前に、2泊3日のキャンプを
行います。人数が少ないので隣の
明神中学校と合同で、行きます。
今からパンフレットを、配ります。」
「え~!山に行くの?」
と、みんなの嫌そうな声。
「うるさ~い!もう決まったから
山に行くの、山に!」
「だって、普通は海でしょう?」
「山でしか、経験出来ない事も
有るから、分かったな?」
「は~い。」
低い声の返事だった。
出発当日
バスに乗る聖菜達。
(学年ごとか~杉村先生と
乗りたかったな~)
バスの中で歌ったりして楽しむ
聖菜。
だいぶ走った所で
「トイレ休憩に寄ります。飲み物も
有るんで、要る人は買う様に。」
「やっと外の、空気が吸えるね~」
と、女子でトイレに行くと、哲治を
見付けた聖菜。
「哲治~ジュース、買って!」
「自分で買え!」
「今月、おこずかい、ピンチ
助けて!」
「どれが良い?」
「哲治、ありがとう。」
すると、明神中学校のバスが
着いた。
何故か窓を開けて、こちらを
見る男子の姿が。
「お前、見られてるぞ!」
「どうして?」
聖菜は気にせずに、バスに乗り込んだ。
山でのキャンプは、飯ごう炊飯で
カレーを作った。
(この暑い中、どうして作るんだろう?)
でも何とか出来上がって、食べると
美味しかった。
夜のキャンプファイヤー迄は、自由時間。
5人で行動を、している聖菜達の前を
杉村先生が、通った。
せりなが
「聖菜、先生と写真撮ってあげるから
言って、おいでよ」
「恥ずかしいよ!」
「チャンスだよ!」
聖菜は、走って先生の所に行った。
「先生、一緒に写真撮ってください!」
「みんな見てるぞ!」
「はい!」
「分かった!」
「は~い、2人もう少し、くっていて
はい、もう少し、はい、チーズ。」
カシャッ。
「先生、ありがとうございます。」
すると杉村先生、小声で
「照れ臭いな~」
と、言って向こうに行った。
「せりな、ありがとう!良い思い出が
出来たよ!」
「どういたしまして!」
夜のキャンプファイヤーが、終わると
外は大雨になった。
みんな不安そうだった。
この雨が、聖菜にとって試練の
始まりだった。