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茶うさぎから白うさぎへの手紙 2022  作者: メラニー
2月
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46 私の中の全私が泣いた、刺さった

 こんにちは。


 私が全人類の先生だと崇めている漫画家さんがいらっしゃるのですが。それが藤田和日郎さん。


 子供のころから漫画を読んでいて大ファンで。その頃は唯一大好きな漫画と言っても過言では無いくらい、それだけを読んでた。

 そんな先生が地元の大学で講義をされる時にお邪魔をしたのですが……以前から風のうわさには、人格者でステキで素晴らしい方だと聞いていたのだけれど、実際に会ってお話を聞いて、想像以上で私は最前列の端っこでずっと泣いてしました。


 その藤田さんが、テレビで漫画デビューを目指す芸人さんのネームを見てアドバイスをするという企画の放送がありまして。二週連続で放送で、やっと二週目を今日見ました。

 

 私は大好き過ぎるものは、なかなか手を付けられない性分でして……でも、私の住む地域では放送していない番組でアプリで見るしかないので、がんばって配信期間の間に見たのです。


 本当に全クリエーターが見て欲しい。物語を作る人は特に。


 自分のメモ代わりの物を置いておきます。



・少年誌の場合、読むのは元気な子供だから、そのテンションに負けないテンションにもっていかないといけない。負けてはいけない。(だったかな?)


・「こんなの書いてみましたがどうですか?」というおずおずした感じが作品に出ている。

 →自信をもって「これが自分が思う面白いお話です!」という雰囲気が必要。って事かな?


・第一話は物語が完結している事。読み切りである事。第一話の目的は主人公を好きになってもらう為の話。物語の骨組みより、おいしい肉付けをして、肉の部分を見せる。読み手は設定で面白がってくれない。凝った設定をいくら作ってもダメ。キャラクターの魅力が大切。

 →素人小説の問題でもときどき上がるけど、プロローグはいらないし設定を前もって書くのはタブーって事だよなぁと。


・キャラクターはギャップが重要。強いのに誰かには弱い。正義感が強いしスポーツも出来るし性格もいい少年だけど、絵が好きなのにド下手(うしお)。凶悪な妖怪なのに、天然少女に振り回されるし時々デレる(とら)


・設定は全て「なんで?」と質問して深く掘る。掘ったことは物語に書かなくてもいい。生活や性格や育った環境を明確にする。どうしてそのような性格になったのかなどをうわべだけにしない。


・(特に一話は)スピード感が必要。読者を振り向かせるために、惹きつける衝撃的なシーンや「つかみ」が必要。食いつかせてからやりたい事をする。パンチのある絵や、衝撃的な展開。


・(特に一話は)一番自信を持っている事をだす。バーベキューで肉を食わせたいのに、串の最後に肉を刺していたのでは、先にオススメじゃない野菜を食べさせることになる。まず肉。葛藤を持っているキャラクターなら、その葛藤を見せる。宝物のようなアイデアを一番最初に持ってくる。


・ドラマとは人の心が変わる事。それ以外はドラマじゃない。

 お話の終わらせるポイントは何かを成し遂げたところでは無く、変わる事(成長)が出来たところが終わり。その事で、読後感が生まれる。

 完成形をピザ一枚の円として、最初キャラクターはピースが一つ欠けている状態。ドラマを通して欠けていたところが埋まり大団円となる。


 

 最後に「(真摯に漫画に向き合っている事が分かって)好感が持てました」とか、直前で書き直したからキャラクターの表情を丁寧に書く事が出来なかった事も「そう言う事もあるよ」とフォローを入れたり、寄り添ってくれたり。

 言葉に全部愛があって、巨匠としての意見を押し付けるのではなくて、とにかくまず相手がどんなことを考えているのかとか、伝えたいのか、聞きたいのかという事を丁寧に受け止めて理解してから返してくれる。


 もう全てがステキ。

 私が行った授業でもあったのですが、生徒が質問コーナーで、的を射た質問や端的に纏まった質問ができる人が少なくて。

 例えば「夕食が美味しかったです」という事を伝えたいのに「今日朝起きて歯を磨きました」から始め、しかも出来るだけ自分が賢く思われるような言い回しで、質問の本質が遠まわしになってしまっているような人がいたりすると、ある程度聞いて判断したと上で「ちょっとごめんね」と優しく謝って止めたうえで「あなたはこれから、この先この質問し方をしていると苦労すると思うから、これだけ言わしてね」(うる覚えですが)と質問の仕方まで、否定しない言い回しで優しく理解できるように説明してくれたり。

 そりゃアシスタントさんが次々にデビューするはずです。アドバイスが的確だし、その場しのぎじゃなくて、育てる事が出来る人だから。

 

 同じ時代に生き、リアルタイムで作品に触れることができて良かったと心から思える天才のおひとり。藤田さんは天才ではおさまらなくて、聖人・先生です。ご本人は違うって絶対言うだろうけれど。

 「天才が努力した」というのは世の中に名を遺す人たちには良くある話だけれど、天才が努力している上で天才の卵の個性が無くならないように育てる事が出来る人。

 しかもそのお人柄が作品に溢れていて……そりゃ、お姿を見た瞬間に泣きますよ……


 久しぶりに藤田さん節を聞いて、刺さる事ばっかりで……もう今公開している作品を全部消してしまいたい……

 夕方に見てしまったのだけれど、もう刺さり過ぎて今日は何もかけていません……まぁ、ちょっと勉強をもう少しして語彙力とか表現の幅を広げないと続きを書くのは無理だなぁと思っているというのもありますが。

 

 私が参加した大学の授業の様子、ネットにそのまま上がっているので、興味がある方は検索してみてください。すぐに分かるともいます。普通は撮影・録音はだめなのに、藤田さんは隠すものが無いと、OKを出してくれるそんな方。……かっこよすぎでしょ?




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