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茶うさぎから白うさぎへの手紙 2022  作者: メラニー
2月
32/365

32 古本屋さん

 こんにちは。


 二月になりました。

 なんて時間が過ぎるのは早いんでしょう。もう同じことをずっと言っていますが。

 そうこう言っているうちに、桜が咲いて、セミが鳴き始めるのでしょうね……あーこわい。


 

 ところで最近、古本が悪か善かという論争をよく目にします。


 私ははっきり言って使い方次第で、善でも悪でもないと思っている。

 いや、違うな。大手を振って善とは言えないけれど、悪では無いと思っている。


 さすがに新刊を古本屋で買うのはどうかと思うのですが、長期連載しているものなどは、全巻揃えるのは金銭面でもそうだし品揃え的にもはっきり言って無理なのです。

 漫画の場合、長期連載している作品がアニメ化するとか、10周年だとかそういう節目でないと重版してくれなかったりして、ネットで探しても新品を見つけるのが困難なのです。

 私は基本的に、作者へのお布施だ思い、出来る限りは正規のルートで購入を心掛けていますが、それでも古本屋で買う事もある。やはり古本は長期連載の作品を後からファンになった人にとっては、必要不可欠だと思う。


 作家にとって正規ルートでお金を払ってもらう事も大切だと思うけれど、作品を読んでファンになってもらう事も大切だと思うし、ファンになれば新作はどうしても手が伸びる。

 今は本を買わなくてもデジタルで帰る時代ではありますが、本当に好きな作品は手元に本として置いておきたいという「満たしたい所有欲」があるのも事実だと思う。

 私はけっこうソレです。そして、デジタル化されていないものもあるんですよね……けっこう有名な作品なのに。


 漫画以外だともっと深刻なんじゃないかな?と思っている。

 私は小説は目が疲れるから出来るだけ紙で読みたいから、キンドルなどのツールは持っていないのだけれど、数年前に「ウィキッド」が読みたくて探したけれどなかなかなくて苦労しました。

 ネットで探しても古本しかなくて、仕方なくそれを買いましたが。

 もうヒットしたのがかなり昔ですからね……まぁ仕方がない事です。


 私の場合は、安ければ嬉しいというよりも、手に入るから嬉しいという割合が高いのですが、安くて嬉しいというのも悪ではないと思うのです。

 そりゃ、本が読みたければ図書館に行けばいいという話です。それを言われたらぐうの音も出ませんが、それだって同じことだと思うんですよね……

 やはり本を読むという事自体が、けっこう文化レベルが高い行為で、ろくでもない家庭環境では身に付きにくい習慣です。周りの大人が読書をする環境だとか、自宅に本があふれている環境であるとか。衣食住以外の部分ですからね。ぜいたく品です。

 どうしても手に入れたいとか、読みたい本かがあるのに、おこずかいが足りないというのであれば、安く手に入って何が悪い?と思うのです。

 

 それよりもです。私が嫌いなのは、某おしゃれ気取り企業がやっている、立ち読みならぬ座り読みが出来るカフェを併設している本屋。

 あの商売が大っ嫌い。

 カフェで買い取っている本を見せるならいいですが、売り物の本を存分に読ませるという行為。それでカフェ営業をしている。場所貸しで賃貸料を得ている。

 はぁ?ですよ。そもそも他の企業に寄生して儲かりもしないデザインや提案をしてお金をふんだくっているあの会社が嫌いなのですが。

 そのカフェのやり方は、作者に対して敬意が一つも無い。本が売れないと利益につながらないのに、それを阻止するだけじゃなくて、人のふんどしで相撲を取っているというか、ネットで人の作品を公開して広告料を得ているようなものです。

 それを平然と企業としてやっている。そして文化だとか抜かす。そんな詐欺まがいで貧乏ったらしい人種ばかり生み出す文化があるか。


 本を書いてくれた作者に本代として敬意を払うか、本そのものが経済を回すか、という二択だと思う。

 お金が届くところが作者本人じゃなかったとしても、次につながる。だって所有するから。古本は。


 個人が古本をどう思っていようと自由ですよ。私はそう思っているだけ。

 伝え方なんですよね……

「あたし、この漫画全部古本で一冊百円で買ったわー。原価で買ってんの?うけるー」って言うとアウトで、

「私には本は高くてなかなか手が届かない高級品でしたが、古本屋さんでいろんな本に出合う事が出来、今の自分があります」と言えばセーフみたいな。

 何でも使う人間次第と言うか。


 確かに前者の漫画全巻バカが自慢していたら、私もピキっと来ますけどね(笑)


 正しい所に正しいお金が支払われ、必要な人に知識や娯楽や教育が行き届く。これが一番の状況ではないでしょうか。

 だから善でも悪でもない。私はそう思っています。



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