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茶うさぎから白うさぎへの手紙 2022  作者: メラニー
10月
301/365

301 見ている景色

 こんにちは。


 地上波でアニメ映画の放送がある度に友達が「この監督の作品は苦手」と言っていた事を思い出す。(今日放送していた作品の監督では無いのですあしからず……)


 私にも広い世の中に苦手な作品はあるので、その感覚はよくわかる。人には些細な事でも譲れないこだわると言うか、ラインのようなものがあるのだ。それは悪い事じゃないと思っている。ただ、違う意見の人を攻撃したり意見を排除しようとしていなければ。

 そういう自分の中に基準がもともと備わっていて生じる「好き嫌いの区別」が出来るのも事実だけれど、好き嫌いとは関係ない所で、人によって見え方、聞こえ方が違うという事もあるのだなぁと、感じることがある。


 先日言っていた昭和の名作といっても過言では無いビッグタイトルのアニメのリメイク作品。その作品に対する色んな人の感想を見ていると、その感覚を思い出した。

 人によって、キャストの演技の聞こえ方が違っていていたり、きっと見え方も違っている。色が合わないとか、表情が違うとか。きっとそれぞれが切り取る部分が違うんだろうなぁ。


 同じ景色を見ていても、撮影するとカメラで切り取る部分が違っていたりするのだから当たり前の話で。声になるとその聞こえ方の違いを証明することがまず難しい。

 音楽のレコーディングやミックスをしている場合なんかは、そう言う事が良く起こるのではないだろうか?と思っている。実際私の時も起こったし。人によって聞いている物が同じでも聞こえている物が違うのだ。ある人は歌が巻き舌になっているといい、ある人はなっていないと言う。またある人はアコギの音が大きすぎるといい、ある人はベースが大きすぎるという。


 世界で起こっている事だって、みんなが同じ景色を見ている訳では無いだろう。立場や経験によって聞こえ方、見え方が変わって来る。


 謝罪をするのに記者会見を開いた元政治家がテレビに映っているのを見て、この人は誠実に見せたいけれど、性格はすごく気が強くて最後の最後まで目の前の人たちに対して精神的優位に立ちたい人(それでバランスをどうにかつないでいる人)なんだなぁ、と感じた。そして本能的に賢い人だから、可哀想な姿で謝る事が出来る。「謝罪したいと思います」の後に「申し訳ございませんでした」と偉いおじさん達の謝罪会見では言わない事も言っていたし。

 同じような事を感じた人もいれば、違う所に注目していた人もいるだろうし、彼女が見せたい彼女を受け取った人もいるだろう。世の中にはいろんなフィルターがあるなぁ、と感じる。

 みんながみんな、自分と同じ景色を見ていると思ってはいけないんだなぁって。脳が見せ、聞かせているのだから、当たり前だけれど。何というか……感じ方は誰のものでもないのだな、と。



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