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茶うさぎから白うさぎへの手紙 2022  作者: メラニー
7月
204/365

204 思い出の風景

 こんにちは。


 昨日、22日ですが。お墓参りに行ってきました。23日が妹の命日なので行ってきたのです。

 本当は23日に行ければよかったのだけれど、土曜日なので。今はコロナで観光客が少なくなったとは言え、観光地のど真ん中にお寺があるので、一日フライングしたのです。


 もともとが出不精の母子が、コロナもあり出不精に拍車がかかっていまして。なかなか足を向けないところまで車でドライブです。

 私と母の外出は今のところルールがありまして。行きは母親が運転。帰りは私が運転です。全部運転してあげればいいようなものなんだけど……まぁ甘えられる間は、甘えさせてもらうという事で(汗)

 

 お墓参りは、大そうなものではなく簡単なものです。墓守さんの所でお花を買って、お墓をB型とO型がざっくり掃除して、お線香をあげて、手を合わせて、来た証拠写真を撮って帰ってきます。お墓の周りは墓守さんがきれいにしてくださっているので、そんなにすることが無いんですよね……。有り難いですね。

 昨日は曇っているとまでは行かないけれど日差しが強くない晴れで、前日に雨が降っていたためか、とても過ごしやすい気温。お墓参り日和でもありました。何事もなく、また来月のお盆に来るからね~と言ってお墓を後にしたのですが。


 帰り道、私の運転で、行きの道とは違う道を通って帰ろうと走り出しました。

 街並みは日々変化をするものですが、道が広くなったり、高架になっていたりすると、景色がガラリと変わり。私でも変わったなぁ~と思う景色は母親にとっては、もっと郷愁を誘うように映るようで。あそこが変わった、とか、昔はこうだったとか。色んな懐かしい話が飛び出します。戦争で焼けた町だったとか、ここは電車が通っていて風情があったとかも。

 私も子供の頃に祖父母に連れられて商店街が歩くのがつらかった話とか祖父の口癖の話やら、記憶をくすぐる景色ばかりで。


 時々はもっといろんな所に、このように連れ出してあげたらいいのでしょうが……何せ、二人とも出不精ですからね。祖母は毎日出かける人だったのだけど、母親はそこは遺伝しなかったなぁ。

 歩くって健康寿命に直接かかわるから、歩かせないといけないのだけど……って私が歩かないといけないのだけど(汗)

 

 とりあえず、お寺まで往復するだけのドライブでしたが、楽しい時間でした。


 そして、23日は私の誕生日でもありまして。

 特別な日を覚えるのが苦手な私が忘れないように、きっと妹はこの日を選んだのでしょう。その前に数年間、意識が無い状態で過ごしていたんですけどね。自殺では無いですよ。

 私はSNSなどで誕生日を公開して、お祝いのコメントなどがぞくぞくと寄せられるのが苦手でして。どこにも公開していないのです。秘密にしている訳ではないですよ。知っている友達はお祝いコメントをくれる。

 誕生日が来たって、何か良い事がある訳でもなく、ただただ普通の日常に埋もれた一日を過ごすだけです。弟には毎年Tシャツとケーキを用意しているのにケーキも貰えず……ま、いいんですけどね、

 誕生日っつっても、この歳まで来るとただただ加齢するだけのカウンター日。カチっと数字が一つ回ります。なーんにも嬉しい事はありません。

 でも覚えていて、わざわざ誕生日を言及してくれる友達がいる事だけは有り難い事だなぁ~と毎年思う。この人たちにとっては私は少なくとも「その他大勢」では無いんだなぁって。前もってプレゼントを送ってくれていた友達もいたりして。誕生日に到着するように発送するという事は、計画的に行動してくれているという事だもんなぁ。有り難くて泣いてしまう。


 私とひぃちゃんは同級生だったのだけど。去年から「あなたの迎えられなかった誕生日をなんとか更新したよ、」と思ってしまう。

 私は一体何歳まで生きるんだろう。その間にささやかにでも誰かの為になったり支えになれる人生が良いなぁと思う。



 

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