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茶うさぎから白うさぎへの手紙 2022  作者: メラニー
7月
200/365

200 なつかしさ

 こんにちは。


 私はとあるうたうたいのコピーバンドを長年しているのですが、ほんとうに長年ですね……15年ほどでしょうか。

 ずっとコピーバンドをやってみたいなぁ~と思っていたけれど、なかなか自分からメンバーを集めてバンドを立ち上げるという度胸と実行力までは無くて、ずっとオリジナルばかりをやっていたのですが、とある募集を見たのがきっかけで。

 それが今のコピーバンドのボーカル募集の書き込みだったのですが。なんでも、ボーカルが引っ越しに伴い脱退するので新しい歌い手を募集しているとか。

 バンドをやっている女性の中で、その歌い手のコピーバンドをやりたいと思っている人はものすごくいるので、応募人数はすごかったそうです。メン募って、そうそう応募があるものじゃないんですけどね。

 たくさんあった応募を、せっかく手をあげてくれたんだから、と全てのボーカルとスタジオに入ってセッションが終わるまでは答えを出さないという方針でボーカルのオーディションがされて、有り難い事に私を選んでいただきました。

 私が選ばれるのなんて、後にも先にもきっとこれっきりだろうな。


 私はバンドの中では三代目のボーカルらしくて。初代は出産で。二代目は引っ越しで。その後、みんなの色んな生活環境の変化でメンバーは変ったりしながら、バンド名も最初とは変わって続いています。全ては初代ボーカルの時代から、バンドを切り盛りしてくれているベースのおかげなのですが。


 しかし、このコロナ禍でなかなか練習する事も、練習してもライブをする事もなかなか出来ない状態でこの二年は活動休止状態みたいな感じだったのですが、その間にドラムが結婚をして(結婚式は無かった……)この度赤ちゃんを授かったので、脱退になりまして。最後にちゃんと演奏できなかったのが心残りですが、おめでたい事ですからね。悪阻もひどいようだし……この暑さと世の中の状況だし……どうか母子ともに健康でいて欲しいです。


 まぁそんなこんなで、昨日新しいドラムを迎えて初めてスタジオへ入ってきました。(早っ)

 というのも先代のドラムの前のドラムも出産で脱退をしていまして。復帰したいと言っていたけれど、一度旦那さんの仕事の都合で遠方に引っ越していたのが、またこちらへ帰ってきたと言うので復帰です。

 今までのメンバーの事も大好きだけど、彼女の事は女性らしい所をすごく尊敬していて、なのにいつも飾らない自然体な人で特に大好きなのです。本人には言わないけれど(笑)特別に思うのは彼女がドラムをやってくれていた時のバンドの活動もすごく濃かったし、毎週みんなで集まったり、そういう事もあるのでしょうけれど。


 一緒にスタジオに入るのは、なんと彼女が脱退して10年ぶりだと言う話。……その時の赤ちゃんが10歳というだというのでびっくりですよ(彼女はお腹が大きい状態でもドラムをただいていたのです……初産なのに。豪快!)。ショックを受けすぎて10年って何年だっけ?と考えてしまう始末。年月とは……

 会う事自体が久しぶりだと言うのに、顔を合わせても全く久しぶりって感じでもなく、いつものスタジオ、と言った雰囲気で。なのに演奏が始まったら、ムクムクと懐かしい感じが襲って来るんです。先代のドラムも好きで不満なんて一つも無かったし今でも無いけれど、何かが違う。どっちが上手いとかとかじゃなくて、あの頃と同じ感覚が蘇る。

 打楽器と言うのは、とても原始的な楽器で、きっと人類の一番最初の楽器は棒や手で何かを叩いたり、手拍子したりのリズム音楽だったんじゃないかと思うけれど、それくらい原始レベルで打楽器のリズムというのは人の深い所に結びついている物なんじゃないかな?と

 

 実は彼女はリズム感が無いという事を公言していて(笑)ブレイクした後の歌い出しとか、ちょっとリズムが狂ってしまいそうな場面は、歌っている私の動きを見て合せていると言っていたし、きっとそういう所が作用している(私に合わせてくれている)から他との違いを如実に感じているのかもしれないですね(笑)

 しかしまぁ、普通に顔を合わしたり話したりするだけでは感じられないタイプの「懐かしい感覚」という物を初めて体験しました。人のアンテナってすごいですね。感覚が昔に帰ってしまう瞬間。


 そういえば声は大丈夫でした。とりあえず枯れることは無かったです。声量は別の話ですが……。一度カラオケに行ったのと、友達と観光して喋りまくったので、ちょっと喉の筋力が上がったのでしょう。筋肉はちゃんと使ってあげないといけないですねぇ……

 今回の練習で課題曲がボーカル負担が半端ない曲に決まったので、頑張って個人練したいと思います……2019年ごろなら歌えていたのになぁ。




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