“生徒会合戦” ~開会式 2 ~
全校生徒、及び全教職員たちがどよめいた。
おいおいおい。
若様の教師生命までをも、背負う羽目になってしまった。
それだけはやめてくれないか。
我々は生徒会を総辞職をするだけでいいが、若様が教師をクビになってしまったら……若様の生活や人生が一気に路頭に迷うことになる。
それだけは、なんとしてでも阻止&回避せねばならん!
責任重大じゃないか……!!
勝てる見込みがあるなら、賭けてもいいのかも知れないが、我々の場合は未知数だ。
勝てるかも知れないけれど、負けるかも知れない。
勝てる!負ける……なんて、断言出来ないのだ。
それなのに、若様は啖呵を切った。
男に二言は……許されない。
我々も、腹を括らねばならんな。
若様が、ああ言ったんだから後戻りは……もう、出来ない。
「三高の生徒会諸君!俺は、ああ言っちゃったけど、お気になさらず~」
「「「「「出来るか!!!」」」」」
どっと笑いが起こった。
そこは、笑うところではないだろう!
俺たち生徒会全員が見事にハモったからなんだろうな。
いやいやいや。そんなことよりも、我々は今のこの状況を何とかせねばならんのだ!
「若様、面白いことをぶっ込んできたわね。何だか、テンション上がっちゃうわねぇ!!」
「いやいやいや!お遊びじゃねーんだから!!」
思わず、俺は口が悪いままツッコミを入れてしまった。
しかし、生徒たちにまずまずウケている。
これは良いかも知れない。
おい、会長。俺たちは今までの先輩たちとは違う。違うんだ!
その力を今日は、全身全霊をかけて証明してみせよう。
俺が全力を出すのは試験の時ぐらいなのだから、特別だぞ?
有難く思え!