1. 歯医者:青葉 賢人
BLです。ご注意ください。
ここに載せる分は、性的な表現はありませんが、
配慮の末、15Rとさせていただいております。
今後、性的な表現につきまして、入れる場合は
別アカウント18Rで公開致します。
ここは、横浜市の商店街にある、アオバ歯科クリニック。
「青葉せんせぇ、今日の夜って空いてたら、
おいし~い赤ワイン出すお店知ってるんですけど、一緒に行きませんか?」
窓際の診察台でうがいをし終わった女が言った。
「・・・、芳川さん、申し訳ないのですが、僕は色素のある飲み物は飲まないので」
青葉と呼ばれた男は、そそくさとカルテを持って別の診察台に乗っている患者のもとへ行った。
「相変わらず、ガードが堅いわね」
芳川がぽつりと呟いた。
「・・・芳川さんも懲りないですね。来るたび断られてて・・・」
このクリニックの歯科助手、海藤美智子が芳川に話しかけた。
「・・・、大丈夫よ。私以外の誘いも断ってるんでしょ?」
「まぁ、そうですね。新しく入った歯科助手(巨乳)もダメだったらしいですし。
・・・、そうそう、この前来てた、芸能人の町田サチのお誘いも断ってるの見ました」
「え、町田サチって、朝ドラにも出てた娘じゃん。なんで横浜のこんなさびれた商店街の歯医者になんか来てんのよ」
「えっと、イケメン医師特集で雑誌に載ってたのを見たらしいです」
「確かにあの先生は顔だけは最高級に良いからね」
「女性に興味ないんじゃ、どうしようもないですけどね」
「・・・、女ってゆーか、人間にでしょ・・・」
隣の診察台で、芳川愛美と海藤美智子が話している声が聞こえる。
そう、僕は女性に興味がない。
むろん、男性にも興味はない。
興味があるのは。
「はい、じゃあ、斉藤さん、じゃあ、お口あけてください。」
ライトを引き寄せ、斉藤さんの口の中を照らす。
「久しぶりだね」
僕は斉藤さんの歯達に挨拶した。
僕は歯が好きだ。
それにはわけがある。
どうしてか、僕には歯が生きている人間に見えるのだ。
話すことさえ可能だ。
そして、それは人間の誰よりも魅力的に見える。
表情があり、歯達は気分がよければ魅惑的に笑いかけてくれる。
それは、もう、人よりも人に見える。
可愛らしい女性だったり、
セクシーな体つきをした女性に見える。
現実の人はまるでみんな同じものにしか見えない。
まるで量産制のプラスチック人形の様だ。
僕は歯が好きなのだ。
後で漫画で描くつもりの物です。
名前とかは仮です。
ネームが鬼のように多くなったので、とりあえず、文章で。
アドバイスなどがあれば、お願いします。参考にします。