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プロローグ おっさん冒険者

この小説が初投稿となります。

色々と至らぬ点があると思いますがどうか大目に見てください。

(おかしいな改行したら空白入れてるはずなのに確認では表示されない…携帯だからかな?)

目を開けると見慣れた天井が見えてくる、窓か注ぎ込む太陽の光が眩しい。


「ふぁぁ~」


あくびをしながらベットから起き上がり、その足で洗面所へ行き顔を洗う。目の前にある鏡には見慣れた自分の顔が写っている。

俺、マーカス=ライトは今日で32歳になる、もちろん祝ってくれる家族なんていない。

両親は故郷を出てからそれっきりである。


「もう冒険者になってから14年か…」


そう呟き慣れた手つきで装備をつける。とは言っても薄い鉄製の胸当ての上にジャケットを羽織るくらいだ。そしてその腰に鋼製のロングソードを携え家の外に出る。


彼が住んでいるのは商業ギルドが運営している月20000ヴァリの安アパートだ。商業ギルドは大まかに衣·食·住の三つに分かれており、あとは彼がつけているような装備を売っている。

他にも冒険者ギルドや職人ギルドなどがありこの世界のほとんどの人がこれらのどれかに加入しているのであった。マーカスはもちろん冒険者ギルドに入っている。


アパートからしばらく歩くと、石レンガ作りの建物が見えてくる。あれがこの街ルーストにある冒険者ギルドだ。

ルーストはナクレインシア王国の王都に続く二番目に大きな街で、ナクレインシア王国で1番ダンジョンが多く、魔物からの被害が一番少ない街でもある。

その理由として大きいのは年がら年中おおくの冒険者がこの街に滞在しているからであり、またこの街の町長がすぐに対策をしてくれているからでもあった。


彼はギルドに入るとまず、依頼を受注するためのカウンターにいきおすすめの依頼を聞く。


「あ、おはようございますマーカスさん!」


「ああ、おはようございますルシアさん」


彼女の名前はルシア=アリアス。ここのギルドの看板娘で、俺たち冒険者の中ではかなりの人気がある。


(こんな人が嫁に来てくれたらなぁ~…)

そんなふうに考えていると、


「マーカスさん?ボーッとしてどうかしましたか?」


「…あっ!いやっその…なんでもありません…」


「…?そうですか、それでは今日のおすすめの依頼を紹介しますね。えっとまずは…」


びっくりした。まさか目の前に顔が来ているのに気づかないとは。

俺が心の中でこんなこと思ってる、なんて思われたらたまったもんじゃないぞ。でも彼女の姿を見ているとどうしてもにやけてしまう。


「あとはこちらの…マーカスさん?」


「…はっ!ごめんなさい続けてください!」


「あんまりボーッとしていると魔物にやられちゃいますよ?」


「ごめんなさい、本当に大丈夫です…」


「…ならいいんですけど、というわけでどれにしますか?」


しまった…。ボーッとしてたら聞き逃してしまった。

(う~ん、やっぱりゴブリン3匹の退治の方がいいかな~?それともスライム5匹の方がいいかな?)


これらはどちらもDランクの依頼である。

ゴブリン、スライム。どちらも冒険者相手するには弱い魔物で、駆け出しの冒険者が受けるようなものだ。

冒険者のランクはFから始まりD、C、B、AときてSがありその上が最も高いSSというのがある。

だが彼はDランクであった…。


「じゃあスライムの方で。」


「わかりました!依頼内容はスライム5匹の討伐で、場所は南東の”水仙の迷宮”です。頑張ってください!」


「ありがとうございます。では行ってきます。」


「はい!お気を付けて!」


…何度見ても彼女の笑顔は癒されるなぁ…

そんなふうにこれから自分の身に降りかかる災難に気づくこともなくギルドから出ていくのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今は露店で買ったパンを食べながら”水仙の迷宮”に向かっている。そこは巨大な洞窟が年月が立つにつれ自然にダンジョンとなった場所である。その名の通りここのダンジョンには至るところに水仙が咲き乱れており気をつけないと水仙に惑わされ2度と出てこられなくなるような迷宮入ってしまう。

だがしっかりと地図を見ておけばまず迷うことはないし出てくる魔物も低級なものばかりで初心者がよく通うところである。

なぜそのようなところに行くのかと言うと彼のランクと強さが問題であった。


俺はおもむろに手のひらに自分のステータスを表示させる。これは”ステータス表示”というスキルであり自分の強さを数字にして簡単に表してくれる便利スキルである。

これはこの世界の生物全てがLv1、つまり生まれた時に持って出てくるスキルだ。


彼のステータスにはこう表示されていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:マーカス=ライト

種族:人間

性別:男

年齢:32

称号:剣士

Lv :28

力 :54

防御:42

速度:63

知力:72

魔力:14

所持スキル

·ステータス表示

·暗視

使用可能魔法

·炎創生魔法 初級

耐性

·毒耐性

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


たったこれだけである。Lv28もあるというのに全ステータスが100以下、使える魔法も一つだけ。

通常Lv25もあれば少なくとも基本ステータスは100に超える。魔法だっていくら剣士とは言え3つは覚えられる。なのに彼はLv10の時からほとんど成長出来ていない。むしろ異常というほど低かった。

これが彼がいつまでたってもDランクという理由だ。


本来ならここまで才能がなくて冒険者をするなんてことは無かった。

だが彼は諦めなかった、これが23歳の時。

そして三年前からほぼLvがほとんど上がらなくなった時に彼は上を目指すのをやめた。辞めるしかなかった。

幼き日に見たSSになるという夢は辛くも才能という壁に阻まれ失ってしまった。しかも今更ほかのギルドに行くというわけにも行かなかったのでこうして日々低ランクの依頼を受け生活費を稼いでいるのであった。


俺にもっと才能があれば……いや、そう考えても仕方ない。

そう気持ちを切り替え迷宮に入っていった


だが伊達に今まで過ごしてきた訳では無い。腕前だけならどんな熟練者にも負けないような力と知識を持っていた。


彼はさっさと迷宮に入るとまずスキル·暗視を使う。これはどんな暗闇でも明確に見えるようになるというスキルだ。

そしてそのまま迷宮の奥へと進んでいく。第二階層への階段を降りきった時に目の前に1匹のスライムが現れた。それを逃さないために間髪入れず一太刀で真っ二つにする。


ザシュッ!ベチャァ…


「ふぅ」


いくらスライムと言えどその体の中心にある核を切られてしまったら再生することは出来ない。そして溶けて消え去ったスライムの体から魔石を取り出す。核はどの生物にもあるその体を維持しているものでこれを壊されると死んでしまう。また魔石はその生物の魔力を生成するところでものによっては高く売れる。

こんな調子でどんどんとスライムを倒していく。


「よし!こいつで最後だ!」


ズバッ!


5匹目のスライムから魔石を取り出し上層へ続く階段へと向かう。


途中切り立った岸壁のある道へと出る。どうやら下の方には川が流れているらしく水の音が聞こえる。


「いつ来てもここは怖いな…早く抜けよう。」


そう思った瞬間だった。


ガラッ!


「…え!?」


突如足元の岩が崩れ暗闇へと体が吸い込まれていく。


「うわぁぁ~!!」


岩をつかもうと思ってももう遅い。そのまま下を流れる激流へと落ちていく。


ザッパァーン!


まずい!このままじゃ沈む!

彼の服がどんどんと水を吸っていき暗い水底へと引きずりこんでいく。服を脱ごうと思っても激しい水流によりきりもみ状態になってしまいうまく脱げない。


(あ、やばい。意識が…)


彼の意識は闇へと沈んでいった…。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


チュンチュン!ピピッ!


遠くから鳥の声が聞こえる。


「…ん」


目を開けると青い空が広がっている。体を持ち上げ周りを見てみるとどうやら森の中の泉らしい。


「あれ?確か”水仙の迷宮”で川に落ちたはずじゃ…?」


どうやらそのまま流され迷宮の外へと運ばれたらしい。それだけならよかった、本当にそれだけなら。


「そうか、迷宮の外へと流されたのか。命があってよかった…」


そう言って彼は立ち上がった。


「…あれ?」


全体的に服がぶかぶかだ。それにいつもより見える景色が低いような…?まあいいか


「とりあえず帰ろう。」


ギルドへの報告は明日でもいいと思いとりあえず家へ向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


やっぱり何かおかしい。いつもと同じ道のはずなのに景色が妙に低い。それになんか周りの人たちがこっちをジロジロ見てくる。

うわ、あの人こっちみてなんか睨んでるし。怖っ。


「大丈夫?お嬢ちゃん。なんか上に着た方がいいよ?」


は?お嬢ちゃん?何言ってんだこいつは…。


俺に話しかけてきた青年に対して


「お嬢ちゃん?誰に言ってんの?」


と聞いてみると


「そっちこそ何を言っているんだい?君のことを言っているんじゃないか。」


はい?ますます訳がわからなくなってきた。俺は32歳のおっさん……!?


「ほら。」


そう言って青年の差し出してきた鏡には金髪の少女が写っていた…。

これって量としては多い方?少ない方?ですか?

というか最初でここまで書くの大変って……頑張ります。

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