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アストーレ城下町

「大変よ! ケイン、カイル、起きて!」


 アストーレでの翌朝は、クレアの緊迫した声で始まった。


 身体を起こすと同時に、ケインは、ベッドの脇の、すぐ手の届くところにかけておいた『ドラゴン・マスター・ソード』に、手を伸ばした。


「なんだよ、朝っぱらから、うっせーなー」


 カイルの寝ぼけた声が、毛布の中から聞こえる。


「きゃーっ!」


 クレアは、カイルのベッドの方に目をやってから、手で顔を覆った。

 欠伸(あくび)をしながら起き上がったカイルは、ケインが見ると、特に変わった様子はない。


「カ、カイル、あなた……寝る時、服着ないの?」


 カイルは、眠そうな半開きの目のまま、頭をボリボリ()いた。


「なんだよ、そんなことか。俺は、寝る時は、何も身に着けない主義なんだよ。女以外はな」


 カイルが、寝ぼけながらも、にやにやと笑う。

 ケインは、(あき)れ顔になった。


「お前、ホントに傭兵か? いくさで奇襲にあったりしたら、どうすんだよ?」

「そん時は、この魔法剣が教えてくれるから、いいんだよ」


 カイルが適当な言い方で答えながら、もう一度、欠伸をした。


「昨日、ここに着いたの夜中だろ? お前ら、よく起きられるな。俺は、もう少し寝かせてもらうよ」


 毛布に潜り込むカイルの背に向かって、クレアが言った。


「マリスが、いなくなっちゃったのよ!」


「あっそ。メシでも食いに行ったんじゃないの? それか、朝稽古(あさげいこ)でもしてるとか、町をプラプラしてるとかじゃねえの?」


 彼は、クレアの言葉にも、あまり動じる気配がない。

 ケインも、彼と同じ考えであった。

 いないくらいで心配になる娘ではないだろう、と。


「手紙があったのよ。私たち宛に」


 カイルは、ようやく、起き上がった。


『探さないでください。

 しばらくは、戻らないと思うので、みんなは遊んでてください。

 お金は、あたしのベッドの下にあります。なくなったら、自分たちで稼いでください。

 よろしく。マリス』


 クレアの見せた置き手紙には、そうあった。実に、簡単極まりない文章である。


「おっ? 一人一リブはありそうだぞ。てことは、一週間くらいは、食べていけそうだな」


 ベッドの下から、カイルが、ごそごそと、コインの入った袋を取り出す。


「マリスが戻るのも、そのくらいか、それ以上かかりそうだってことか」


 ケインが、首を捻る。


「クレア、ヴァルは何て?」

「何も言わずに、図書館に行ったわ」

「ヴァルは、いるってことは、マリスの単独行動か」


 一人で金勘定に勤しんでいたカイルが、ご機嫌な口を利いた。


「相棒のヴァルが何も言わないんだったら、放っておいていいんじゃないの? 今までも、よくあることだったのかも知れないし。遊んでていいってんだから、俺たちも勝手にしてようぜ」


 カイルに促され、クレアとケインは、腑に落ちない思いでいたが、とりあえず、朝食を摂りに、宿屋の一階へ下りた。


 カイルは勝手に注文し、何事もなかったかのように、骨付き肉に、がっついている。


「ねえ、カイル、マリスのこと、本当に放っておくつもり?」


 クレアが心配そうな顔で尋ねる。


「ああ、そのつもりだけど?」

「心配じゃないの?」

「あいつは、俺たちより強いんだぜ? こっちが心配して欲しいくらいだぜ」

「お前ってヤツは……」


 ケインが、仕方のなさそうに笑う。

 それに構わず、クレアは、ますます心配そうであった。


「だって、町にいるならともかく、森や山に入ったりしたら……。ほら、もし、噂の北の森にでも行って、魔物のことでも調べようものなら、山賊が出るかも知れないし、昼間とはいえ、おそろしいわ! ヴァルドリューズさんと離れている今は、召喚魔法も使えないのよ。いくらなんでも、大勢の賊を相手に一人でなんて、無理だわ」


「そうか、クレアは、知らないんだっけ」


 ケインが、パンをかじろうとした手を止めた。


「マリスは、大丈夫だよ。『武遊浮術(ぶゆうじゅつ)』っていう東方の格闘技が使えるから、大柄な男たちが何人かかろうと敵じゃないさ」


「なんで、お前、そんなこと知ってるんだよ?」


 カイルが怪訝そうな顔で、ケインを見た。


「アストーレに入る前に、マリスと俺は防具屋に行っただろ? その帰りに山賊に遭って、その時知ったんだ。たまたま、俺もかじったことある武術なんだけどさ」


 そう言ったケインは、その後、武遊浮術の愛技をくらい、それは受け流せなかった……とまでは、言いたくなかったので、話さなかった。


「そうそう、なんだかそういうわけで、あいつは強いんだから、放っておいて大丈夫、大丈夫! それより、クレアは、か弱いんだから、俺たちの側を離れない方がいいぜ」


 カイルが、頼りになる男をアピールするように、片目を(つぶ)ってみせた。

 クレアは、不安気に、それを見ていた。


「そういえば、ミュミュを知らないか? 忘れてると、また怒られるからな」


 ケインが、二人の顔を見る。ケインの連れであった、ニンフの子供のことだった。


「さあな。なかなか可愛い顔してたけど、人間の女の子じゃなかったからなー、知ったこっちゃないね。まあ、例え人間だったとしても、ワガママそうだから、俺は、ちょっとご免被(めんこうむ)りたいわ」


「そんなこと、聞いてないよ」


 呆れているケインをよそに、カイルが、ツボの中のミルクを、ごくごく飲んだ。


「ワガママで悪かったね!」

「うわーっ!」


 噂の妖精が、カイルの目の前にいきなり現れた。

 驚いたカイルが、椅子ごと後退(あとずさ)った。


「ミュミュ、あなた、マリスの居場所知らない?」


 妖精は、ぱたぱたと透明な羽を羽ばたかせて、宙に浮かびながら、丸い目でクレアを見上げた。


「知ってるけど、教えなーい」


 一瞬、クレアの表情が引きつった。が、すぐに、笑顔になった。


「あら、どうしてかしら?」

「え~、なんか、マリスに怒られそうだから」

「そんな、適当な……!」


 クレアが言いかけたのを、ケインが目で制した。


 妖精は、気にも留めない様子で、スープを飲みかけていたケインの手の上に舞い降りると、四つん這いになって、木皿の中をじっと見つめていた。


 ケインは、スプーンを持ち替え、彼女の口元へと運んでやる。

 小さな口でスープを(すす)る彼女の姿は、小動物を思わせ、微笑ましいものがあった。


 飲み終わると、ミュミュは、テーブルの真ん中の、籠の中の焼きパンの上に、ちょこんと腰かける。


「ミュミュさぁ、実は、あるヒトを探してるんだよねぇ。ケインには話したんだけどさ、『ユリウス』っていうヒトなんだ。ケインに付いたのも、なんだか、このヒトと一緒にいたら、ユリウスに遭えそう! って、思ったからなんだもん。


 『伝説の戦士』とユリウスは、なんだか関係があるんだって。そんで、マリスと、あんたたちご一行が、結成されたのを見たとき、もしかしたら、ユリウスの方から、出向いてくれるんじゃないかって、強く思ったんだ~!」


 ミュミュは、話しているうちに、ウキウキと喜んでいた。


「そんな根拠のないこと言われてもなー。当てが外れても、俺たちは責任取れないぜ? だいたい、そいつ、何モンなんだ? 俺の知り合いにいたユリウスってヤツは、太ったオッサンだったぜ? まさか、そいつじゃねぇんだろ?」


 肉の付け合わせの菜っ葉を食べているカイルが、そう言うと、ミュミュは、がっくりとうなだれた。


「そんなオッサンなんかじゃないよ。ユリウスは、願い事をかなえてくれるって言われてて、妖精たちのアコガレでもあるんだから。それは、それは、キレイなヒトらしいよ」


「ふうん、そうなの。人間からすると、妖精の方がキレイな気がするけど……?」


 と、元気のなくなったミュミュに、クレアがフォローを入れる。


「……にしてもさあ、マリスたち、あいつら、変わってるよなぁ?」


 三本目の骨付き肉に手を伸ばしたカイルは、かぶりついてから、話題を変えた。

 まだ食べるのかと、ケインもクレアも呆れたものだったが。


「俺と知り合った時から、あの二人、宿の部屋は一緒だったんだぜ。俺だけ別室でさ。まあ、サイフが違うんだから当たり前だし、マリスが男装してたから、俺の目をごまかすのもあって、ヴァルと同室なんだと思ったら……。


 女だって俺たちにバラしてからも、ヴァルとはずっと同じ部屋だろ? お前らが旅に加わってからも、奴ら、相変わらず部屋は一緒で、クレアがそこに入って、俺とケインが合い部屋とは、変な分け方じゃねえか?」


 カイルの言う通り、奇妙な部屋割りだと、ケインもクレアも思っていた。

 いつの間にか、ミュミュも聞き耳を立てている。


「なあ、あいつら、実は、……デキてんじゃねえの?」


 カイルが、声をひそめた。

 ケインの心臓が、どきんと、大きく鳴った気がした。


「まさか……。だったら、クレアのこと、部屋に入れないだろ?」


 ケインも、カイルにつられて、ひそひそ声になる。


「ねえねえ、何の話?」


 ミュミュがケインの肩の上に乗り、興味深々である。


「こらこら、お子ちゃまには、関係ないんだよ」


 ケインが焦って、ミュミュの顔を手で覆う。

 見えない! 聞こえない! と、ミュミュがばたばたする。


「なあ、クレア、あの二人、どんな様子なんだよ?」

「おい、カイル、変に詮索するのは、やめとけってば」

「いいから。クレア、一緒の部屋にいて、どうなんだよ? 奴ら、イチャついてないか?」


 カイルが、にやにやしながら尋ねる。

 クレアは、呆れた表情で、しょうもなさそうにカイルの顔を見つめる。


「別に、何も。たあいもない話をしてるかーーといっても、話しているのは、いつもマリスの方で、ヴァルドリューズさんは、あまり反応ないんだけどーーまたは、何も話さずに、眠ってしまうこともあるし……。ただ、ヴァルドリューズさんは、マリスより後に眠るようにしてるみたい。結界張ってるのかしら? って思えるようなこともあったし。まるで、……何かからマリスを(まも)っているかのように……」


 思い出しながら、クレアが打ち明けた。


「ヴァルとは『国を出た者と追われた者同士』って言ってたからな。お国のヤツらだかに、居場所知られたくないんじゃねぇの?」


 カイルが、軽く言った。


「やっぱり、それが関係あるのかな? 偽名使ってるし、足が付かないように、鎧も作り替えて、口止め料まで支払ってたし。旅の痕跡を残さないようにしてるみたいだ」


 ケインの隣で、クレアも頷いていた。


「ところで、クレアも、ヴァルに手ぇ出されたりしてないのかよ?」


 からかうカイルに、心の準備が間に合わなかったクレアは、一瞬遅れたが、すぐに、キッとにらみつけた。


「まあ! 何てこというのよ! ヴァルドリューズさんは、紳士的な方よ。彼のような魔道を極めた方は、きっと、あなたのように(よこしま)な考えは持たないんだわ! 魔法を教わっている時も、眠っている時も、いつだって、私やマリスに指一本触れてはこないんだから!」


 クレアは、師匠であるヴァルドリューズを尊敬しているらしく、侮辱したカイルを許せないように怒っていた。


 カイルが、ゲラゲラ笑った。


「そりゃあ、単に、お前ら『お子ちゃま』には、興味ないってことだぜ!」


 クレアは、ますます顔を上気させ、言葉もなく怒りを表していた。


「だいたいさー、奴ら一年も一緒にいるらしいけどさ、俺が加わる前は二人でいたわけで、普通は何かあるだろ? 恋愛感情が湧くとかさ。だけど、マリスが、いくらあれほどの美形でも、まだ小娘だからなぁ。俺としては、もうちょっと色気が欲しいかなぁ。ヴァルだって、きっとそうだ。だから、そんな気が起きないだけだぜ。なぁ、ケイン、男だったら、そう思うよな?」


 カイルは、調子に乗りながら、ケインの肩を叩いた。

 そんなカイルを、ケインは横目で見た。


「お前は知らないだけだよ。あいつを小娘だと思って油断してると、いつか痛い目見るぞ」


 かすかに苦い笑いを浮かべたケインは、目を反らし、溜め息を()いた。


 ヘラヘラ笑っていたカイルも、怒っていたクレアも、どこか疲れたようなケインの様子に、きょとんと顔を見合わせた。


 ミュミュは、まだケインの手の中で、ばたばたしていた。




「さて、マリスが『遊んでていい』ってんなら、俺は、遊びに行かせてもらうぜ」


 朝食をたいらげると、カイルは、街を見物に行くと言い出した。


「お前ら、どうすんだ?」

「私は、図書館へ行ってくるわ」

「なんだよ、またヴァルんところかよ」


 カイルは、つまらなそうに、鼻を鳴らした。


「今までも、慎ましやかな巫女の生活だったんだろ? 今日くらい、パーッと遊んだって、バチは当たらないんじゃねぇの。なあ、ケイン?」


 大剣は部屋に置いてきていて、今はマスター・ソードだけを身に着けているケインも、カイルの意見に賛同し、クレアに頷いてみせた。


「そうだよー、今日は、アストーレ王国の祝日だよ~。お姫様の十六歳のお誕生祝いで、国中お祭りなんだって! 豪華なパレードはあるし、お店もいっぱい出てるみたいだよ! ねえねえ、みんなで見に行こうよー! 街の西の方にある、おっきなテントの中では、お芝居や、動物ショーが見られるんだって! マリスも、案外、それを見に行っちゃったのかもよ?」


「なるほど。その辺の祭りとは全然ケタが違うのかぁ!」


 ミュミュとカイルは意気投合して、盛り上がっていた。


「それでも、やっぱり、見物する気分にはなれないわ」


 クレアは、キリッと目元と口元を引き締めた。


「しょうがねえなぁ。んじゃあ、この際、野郎でもいいや。行こうぜ、ケイン!」

「いや、俺は、万屋(よろずや)の仕事でもするから」


 カイルは、足を滑らせた。


「よりにもよって、なんだよ、お前ら、クソ真面目な!」


 ミュミュも、肩をすくめてみせた。


「あ~あ、ケインてば、いつもそんななんだから」


「だって、マリスが、いつ戻るかわからないだろ? それまで生活するのに一リブじゃ足りないかも知れないし。今のうちに備えておかないと」


 あんぐりと口を開けているカイルには構わず、ケインは続けた。


「それと、夜になったら、例の北の森に行ってみる。俺なりに調べてみようと思うんだ。ヴァルにも一緒に来てくれるよう、頼むつもりだ。その前にーー」


 ケインが、一旦言葉を区切った。


「今、ちょっとだけ下見に行って来ようと思うんだ。昼間だから、何ともないだろうけど、道くらいは下調べしておかないと。いきなり知らない夜道は迷うからな」


「それくらいなら、私も付き合えそうだわ」


 クレアが、微笑んだ。

 あんぐりと口を開けたままだったカイルは、その上、目を白黒させながら、彼ら二人を見比べた。


「呆れた奴らだなぁ、まったく! お祭りよりも、化け物の森の下見だとぉ?」


「ミュミュも、どうだ? 一緒に来るか?」


 ケインに、まん丸な目を向けた妖精は、


「ううん、ミュミュ、行かない。お姫様のパレードの方が、面白そうだもん!」


 というと、パッと消えてしまった。

 呆気に取られた三人であった。


「ま、まあ、ミュミュは、楽しいことが好きだからな。はははは」


 ケインが笑いしながら、頭をかく。


「……お前、ホントに、あの妖精に『付かれてる』のか?」


 カイルが、横目で言った。


 それから、彼らが、町人から仕入れた情報で森に着いたのは、まもなくのことであった。

 それほど、険しい道ではないが、背の高い樹木が多く、昼間でも薄暗かった。


「ここは、おそらく、街道として使われてたんじゃないかな?」


 腐った木の立て札が落ちていたり、馴らされた一本道があったりと、人の行き来したような形跡がある。

 だが、町人たちの話では、今では、樹木が密集していて、崖が見通せず危険、ということで、整備された街道を使うようになったのだと。


「だけどさ、見ろよ」


 カイルが、顎で指した方角には、果物の芯や、食べカスと思われる物が、岩の側に落ちていた。


「あの食いカス、まだ新しそうだぜ? つい最近、誰かが通ったってことじゃねぇか?」


「だが、行商人とか、普通の通行人にしては、様子が違う」


 ケインが、その岩に近付いていく。


「ああ、そうだな」


 何気ない仕草で、カイルは、後ろにいるクレアに、手のひらでストップをかけた。

 クレアが、立ち止まる。


「争った後がある。人間の血か、動物の血かは知らねぇが、動物にしちゃあ、かなりの量だぜ」


「果物カスが多いところを見ると、一見、大型動物かと思ったけど、……屍骸(しかばね)らしいものの(あと)がない」


「……一呑(ひとの)みなら、痕は残らねえからな」


 カイルとケインの目が合った。

 クレアはビクッとして、息を飲んだ。


 三人の考えは、同じであった。

 魔物が、森に住む、または行き来していた動物たちや、しばらく前まで通行していた人間達を襲った。

 しかも、大きな動物でも人間でも、丸呑み出来るほどの、大きさだと。


「そんなヤツがこの辺りに侵出するってぇことは、どこかに次元の穴があるはずだよな?」


「ああ。もう少し先に行ってみるか……」


 三人は、しばらく歩き回るが、似たような景色で、次元の穴のようなものも見付からずじまいだった。

 そして、倒れている樹木や、岩の上に腰掛けた。


「この木だって、人間が伐採したような、斧の跡はないし。何か、大きな力で倒された感じだな」


 と、樹木の黒ずんだ(あと)に触れながら、ケインが言った。


「魔法か何かかしら? 大きな生き物が、体当たりしたようにも思えるけど」


「この高さからすると、かなり大きな身体ってことだ。だけど、さっきから、全然動物なんかは見かけないし、やっぱり魔物だろうな。でも、いったい、どこから……?」


「ねーっ! はやく遊びに行こうよー!」


 言いながら現れたのは、やはりミュミュだった。


「ミュミュ、とっくに遊びに行ってたんじゃなかったのか」と、ケイン。


「だって、一人じゃつまんないし、もうすぐパレードの時間になるって、街の人たちが話してたから、教えに来てあげたんだよー」


「おお! そうか!」


 カイルの瞳がみるみる輝き出した。


「なあ、もうだいたいここの道はわかったから、パレードでも見に行こうぜ!」

「行こう、行こう~!」


 ミュミュは、カイルの肩の上に座り、カイルは、はしゃいで駆け出してく。

 その後を、ケインとクレアは、まあいいかと、ついて行った。


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