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異世界転生が大好きな佐藤と高橋君

作者: きらら
掲載日:2026/03/28

放課後の教室。佐藤は歴史の教科書を机に広げ、指先で奇妙な紋章を描いていた。


「……ククク。ついに見つけたぞ。これは教科書ではない、失われた『古のエルフの契約書』だ」


「山川出版って書いてあんぞ」

高橋の平坦な声が、佐藤の没入感を切り裂く。


「……高橋。貴様には、この聖徳太子の瞳の奥に封じられた『滅亡の呪文』が見えぬようだな」

「ただの印刷のドットだろ。」


「黙れ! ――いいか、この『墾田永年私財法』こそが、大地を焼き尽くす広域殲滅魔法の真名……!」


「土地、耕してんだよ。」


佐藤はめげずに、ザビエルのページを見開き、その頭頂部を厳かに指差した。

「来い! 昏き深淵より出でよ、《ザビエル・サンダーボルト》!!」


「布教しに来て雷落とすな。」


「……ザビエルの『ザ』は、残響ざんきょうの『ザ』なのだッ!」

「お前の頭の中で反響してんだろ。あと今叫んだ瞬間に女子テニス部が廊下通ったぞ。バッチリ見られてたぞ」

「……っ!!」

佐藤の顔が、赤く染まる。


「……ふん、今日はこのくらいにしておいてやる! さらばだ、高橋!」


「逃げんな。明日も歴史の小テストあんぞ。不合格だったら、今のザビエルのポーズ、クラスの全員に言いふらすからな」


「……貴様、前世は異端審問官か!」

「いいから単語帳作れ」


結局、二人は並んで年号を暗記し始めた。

佐藤が小さな声で「……いい国作ろう、終焉レクイエム幕府」と呟くのを、高橋は聞き逃さなかった。

「一一九二年で終わらせるな。開いた瞬間に幕を閉じるな」

「……歴史は残酷なものなのだ!」

こんな友達がいたらおもしろいだろーなと思い、なんとなく描きました。。

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