第14話 その後
第14話
「天空神、どうやって来たんだ?まあ良い、戻って来い」
デイバーは、ダッシュで走って来た。
(やばい、追いつかれる)
天空神は走りながら、デイバーをガン見し、素早く呪文を唱える。すると、デイバーの動きがぴたりと止まった。天空神が止めたのだ。
「天空神ちゃん、凄い」
天川神は走りながら言う。
「最近使える様になったばかりですけどね」
天空神はふっと笑う。
「そう言えば、どうやって此処に来たの?」
「デイバーのだと思われる、魔法の水晶からです」
「水晶?あの時の?」
「あの時とは違います。目の前に、ここに繋がる水晶玉が突然現れました」
「そっか。助けてくれてありがとう」
「お互い様ですよ」
天空神は明るい笑みを見せた。
#「天空神、覚えておけよ。今度こそ絶対に、お前を倒す」
デイバーはかなり大きな殺意を抱きながら、水晶に映る天空神を覗き込み、呟いたのだった。その後、天の国では。
「天川神様が無事で、本当に良かったです」
天空神は安心した様に笑う。
「俺も、天空神ちゃんが無事で良かったよ」
天川神は天空神を見て、満面の笑みを浮かべた。
それはある日の事。
「ブレス、相棒達を蘇らせろ」
デイバーはチラリとブレスを見る。
「はい」
ブレスはくるりと後ろを振り返り、相棒が眠っている透明で、大きく縦長い瓶に目を通す。
「こいつを使えば、絶対に天空神を倒せる」
デイバーはニヤリと笑うと、心に喜びを覚えた。ブレスはある呪文を使って、大切な相棒を蘇らせた。
「相棒よ、"天空神“と言う神を倒せ」
相棒はゆっくり目を開けると、目にも負えない位のスピードで天の国へと走って行った。ブレスは走り出す相棒を見て、小さく笑った。相棒は天の国に到着すると、天空神を探し出す。
(見ーつけた)
相棒は口で大きな笑みを作ると、気付かれない様に天空神にそっと近寄る。気配を感じた天空神は、素早く後ろを振り返る。何と驚く事に、相棒とぴったり目が合った。その瞬間、相棒は笑いながら天空神に襲い掛かる。天空神は地面に相棒を背負い投げる。
「何故《》だ。何故我が襲われなければならないのだ?」
相棒はゆっくりと立ち上がりながら問う。
「それは敵だからですよ」
「まあ、お互い敵同士だもんな」
相棒は大きく口を開けて笑う。相棒は天井に顔を上げれば、頭が付く位、体全身で高く飛び、両足を地面に勢い良くつける。その瞬間、地面が水の様に波紋型の様に広がり、円状になった。恐らく敵の持つ能力だろう。相棒は、追いかけるのをとても楽しそうにして笑いながら、ぐるぐると天空神の辺りを回る。
「貴様がデイバー様の言う、人間だろ?」
「はい」
突然、相棒に“人間”と言われて驚いた。
「人間のくせに強いとは。流石、あの人の使いだ」
この一言で、誰を言っているか分かった。
「天様を知っているんですか?」
「ああ。デイバー様から聞いたが、あいつはかなり強いぞ」
「ずっと前から思ってたけど、貴方達敵が狙っているのは私達神ではなく、天様なのね?」
「ああ」
そう、敵の考えは天の国にいる神を全員倒して力を奪い、天様を倒し、この世界を自分の物にする事である。天空神は少し下を向くと、顔を上げた。
「約束して。天様を倒す前より先に私を倒して」
「良く言うな。まあ、先に割れがきまさを倒すよ」
相棒はそう言い、能力を使って天空神を高く上げ、凄い勢いで壁に突き飛ばした。あまりにも大きな音がしたので、天川神が階段を素早く降りて、猛ダッシュで走って来た。
「天空神ちゃん」
「天川神様・・・」
天空神は走って来る天川神を見て、薄っすらと目を開ける。天川神は気付いていないが、後ろには相棒が笑みを浮かべながら、追いかけて来た。
「天川神様、危ない」
天空神はふらふらと立ち上がり、抱きつく様に飛びつき天川神を庇う。その時、2人は地面に倒れ込む。
「貴様が天川神か。あの方からも倒せと指令が出たな」
相棒は
「貴様も強そうだ」
と笑いながら、2人の元へゆっくりと近寄るのだった。
続く




