第12話 悪の仲間に攫われる
第12話
「弟君の事だけど、あのやり方で良かったの?」
「辛かったけど、やるしかなかったんです」
やっと天米神は泣き止んだ。天星神は天米神をチラリと見る。その目は悲しそうだった。
「そっか・・・」
天星神は悲しそうな声で返した。天星神は繋ぐ手を少しキツく握りしめる。
(何かちょっと恥ずかしいな。でも、他人と手を繋ぐのは初めて)
天米神は少し照れる。天星神は元気になった天米神を見て、にっこり笑顔を作る。そして皆んなは、天の国に帰った。
#その2ヶ月後。天米神は、天星神を自分の部屋に呼び出した。
「急に呼んでどうしたの?」
天米神は慌ててくるりと後ろを振り返る。
「えっと、その」
天米神はかなり戸惑う。
「ずっと前から言いたかったんですが、僕、天星神様が好きです」
天米神は照れながら言う。
「私を好きになってくれてありがとう。私も好きだよ。今日からずっとよろしくね、天米神」
天星神は明るい笑顔を作る。
「よろしくお願いします」
2人は照れながら、握手を交わす。その様子を天川神と天空神は柱から覗き、笑顔で見ていた。その後、少し離れた場所では。
「天米神、何とか立ち直れましたね」
「そうだね」
そんな時、見知らぬ人がうろついていた。
「あの・・・どうされたんですか?」
天空神はうろつく人物が心配になり、声をかける。すると、その人物は天空神に剣を向けた。
「敵かもしれない」
天川神は呟き、敵を見る。敵はものすごいスピードで走って来る。
「いでよ召喚獣、水攻撃」
天川神は敵に攻撃する。
「もしかして、俺の攻撃効いてない?」
敵は鼻で笑う。
「そんな攻撃、ワシには効かぬぞ」
「天川神様。2人で力を合わせましょう」
「うん」
2人は手を繋ぎ、一斉に呪文を唱える。
「いでよ召喚獣、魔法and水攻撃」
その瞬間、敵の目の前に眩しいくらいの青と緑の光が現れた。敵は目の前が眩しくなり、目を閉じる。次に目を開けた時にはもう、2人はいなかった。
「何処に隠れたんだ?」
敵は辺りを見渡す。すると敵は、2人が上にいる事に気付いた。だが、気付いたのはかなり遅かった。敵は真上を見るが、その見た先には天空神がいた。
「天川神様、今です」
「ああ」
天空神の合図と共に、天川神は敵に攻撃する。2人の攻撃の強さに、敵は一発で倒れた。
「敵、倒しましたね」
「うん」
2人は見つめ合った。
#その日の夜。謎の屋敷では、ある男が潜んでいる。その男が、神を操るデイバーだった。
「また倒された。今度こそお前を倒すぞ、天空神。今から敵を向かわせる。準備しろ」
「はい」
手下の男、ブレスが準備している間にデイバーは、水晶玉から笑う天空神を見ていた。次の日。天空神はいつもの様に天川神の部屋へ向かう途中、知らない男に布で口を塞がれた。天空神は気絶し、そのままブレスと一緒に消えていった。数分後、天空神は目を覚ました。
「此処はどこ?」
そこはとても薄暗い部屋で、気づけば椅子に座り、腕を縄で縛られていた。
「目が覚めた様だな」
デイバーがニヤリと笑う。
「何故私を此処に連れて来たんですか?」
「それは、お前が私の大切な相棒を毎日の様に倒しているからだよ」
「敵は皆んな、私達神に攻撃をする。だから倒しているだけです」
「彼らが何をしたと言うんだ?」
デイバーは威張る様に強い口調で言った。
#「天様、天空神ちゃんを見ませんでしたか?」
「確かに、今日は朝から1度も見ていないな」
「何かあったのかな?」
「探してみよう」
「はい」
天の国にいる、全ての神で探し回った。全員で夕方近くまで探し続けたが、天空神は見つからなかった。
「何処に行ったんだろう?」
天空神が行方不明になってから3日が経った。そんなある日、デイバーからの伝言が届いた。
「天空神は頂いた。返して欲しければ、私の元へ来い」
「天空神ちゃんは何処にいるんだ?」
「さあな」
デイバーは両手を左右に動かした。
続く




