第12話 そしてそれから。(最終話)
休日。今日も僕の書斎のドアに札が掛けられた。
【只今、読書中】
「いい?この札が下げられているときに、お父様の邪魔をしないこと!」
「えーじゃあ、僕もお父様とご本読む!」
「お父様は静か―にご本を読んでいるんだからね?邪魔したら可哀そうでしょう?」
「「はーい!」」
「じゃあ、お母様と庭で遊びましょう!何して遊ぶ?」
「おにごっこしよう!」
「いいわね!じゃあ、みんな、行くわよ!」
セリーヌが子供たちを連れて、庭で遊びだした。
読みかけた本にしおりを挟んで、窓からのぞくと、キャッキャ言いながらにぎやかに走り回っている子供たちと、僕の妻。
母がメイドと庭でお茶の準備を始めた。
「みんな、お茶にしましょう!」
母の掛け声で、3人の息子たちがわらわらとテーブルに集まってくる。
今日もうちはにぎやかだ。
「結局、うるさいじゃないか、なあ?ニーニ?ふふっ」
日当たりのいい窓際に丸まって寝ていたニーニが、尾っぽだけぱたぱたして返事を返した。
僕は…あの時、眠っていた間に見た夢を誰にも言ったことがない。
妙にリアルで、何年も分の夢で…今でも思い出すと心細さで泣きそうになる。
夜中に目を覚ましても、今は隣にセリーヌがいて…暖かくてほっとする。
確かにあの頃、静かに本を読むような自分だけの時間が大事だった。…でも…その時間は笑わなくなったセリーヌと引き換えにするようなものじゃなかったことに…気が付けて良かった。
ぽんぽん、とニーニを撫でて、本を置く。
さて。僕もお茶に行くとしよう。
大寒ですね。暦通りと申しますか…毎日寒い日が続きますが、皆様風邪などひかれていませんか?
もうすぐ立春。それまで寒さに負けずに頑張りましょう!
いつも読んでいただいてありがとうございます。感想、誤字脱字修正、いつもありがとうございます。




