エピローグ:第2巻を終えて
夜、野営地で三人は焚き火を囲んでいた。
星空が美しい。この世界の星。
「メンデレさん、気づいたら一ヶ月以上経ちましたね」
ナトリが言った。
「ああ。あっという間だった」
「レベルも10になったし、元素も十二個」
「順調ですよね」
オクシアも頷いた。
「でも、これからが本番ね。残り106個」
「ははは、気が遠くなる数字だな」
秀城は笑った。
「でも、不思議と不安はない。きっと、できる気がする」
「それは、私たちがいるからですよ!」
ナトリが胸を張った。
「一人じゃないんです。三人で、いや、これから出会う人たちも含めて、みんなで達成するんです」
「...ありがとう」
秀城は心から感謝した。
一人だったら、ここまで来れなかった。
仲間がいるから、前に進める。
「次はアルミニウムだ。それから、チタン、クロム、マンガン...」
「たくさんありますね」
「ああ。でも、一つずつ」
焚き火が暖かい。
この世界に来て、初めて感じた。
自分の居場所。
元の世界には、居場所がなかった。
でも、この世界には、仲間がいる。目標がある。成長がある。
「もし、元の世界に戻る方法が見つかったら...」
秀城は呟いた。
「俺は、戻るのかな」
「え?」
ナトリが驚いた顔をした。
「戻りたくないんですか?」
「いや...分からない。まだ答えは出てない」
秀城は星空を見上げた。
「でも、今はとりあえず、前に進む。全元素を習得する。それから、考えよう」
「そうですね」
オクシアが優しく言った。
「焦らなくていい。時間はある」
三人は焚き火を見つめた。
炎が揺れている。
その炎の中に、未来が見える気がした。
まだ見ぬ元素たち。
まだ会わぬ人々。
まだ訪れぬ場所。
すべてが、これから。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
三人はテントに入った。
そして、明日への夢を見る。
元素の夢を。
冒険の夢を。
現在の到達点:
レベル:10
職業:元素錬金術師
習得元素:12/118
習得融合魔法:40種類
旅の期間:約1ヶ月
次の目標:残り106元素の習得
物語は、まだ始まったばかり。
秀城の旅は、続く。
感想等お待ちしています。
 




