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魔導師、精霊集会に参加する①

「まぁ、そんなに警戒しないでくれよ。」

金髪の人物は前髪をかきあげる。

その顔はとても整っていて、彫像のように美しい。女性的にも男性的にも見える眉を大袈裟にあげ、笑い出した。

「まぁ、そう言ってもあれか。俺が警戒させちゃってるのか…」

手をメリーに伸ばして、握手をしようとしてきた。しかし、彼の行動の一つ一つが隙がない。

「は、はい…」

メリーは恐る恐るその手を取る。

「名前を言ってなかったよな。俺の名前はガイア、光の原素精霊でもあるんだ。」

「ひかりの、原素精霊…フラムフィみたいな感じかな…」

メリーは僕に小さな声で耳打ちをしたが、その声がガイアにも聞こえていたらしい。

「フラムフィのこと知ってるのか?嬢ちゃんは只者じゃないね…」

ガイアは茶化すように、メリーの事を見つめる。

「フラムフィみたいに俺のことも気軽にガイアって呼んで良いからな。」

「分かった、ガイア。あ、私はメリーって言って…」


「ちょ、ちょっと!ガイア様は余り親しくできるような身分の人じゃないからね!」

フレが先ほどまでの様子とは打って変わって高飛車な様子で話しかける。

「ガイア様はかの有名な原素精霊の中でも最も長く生きている精霊なのよ!お伽話で語り継がれるエルフとはガイア様のことなのよ…!」

フレは自慢をするように、鼻高々に言う。

「こう褒めてくれると気分がいいな。」

「う、嬉しいお言葉!」

フレは口角を上げる。

「あー伝え忘れてたな、この人間はフレといって…」

「え、人間なんですか?」

メリーが目をパチクリさせている。

「ん、そうだが?フレはエルフを研究していて、エルフに成りたくて俺のような格好を真似しているらしい。」

この何もない空間に少しの静寂が生まれる。少し上擦った声でメリーは尋ねる。

「あ、あの長い耳も?」

「そうだ。つけ耳っていう道具らしい。」

「青い目も?」

「魔法で目を青くしてると言ってたな。」

メリーは無言でフレのことを見つめた。

「ちょっ、その目は何なのよ!別に良いじゃない。か、髪は地毛だから!」

フレは少し顔を赤らめながら、空間の隅に隠れてしまった。


「フレは変わらず元気だな。」

その様子を見てガイアは満足そうに腕を組んだ。

「ひ、一つ聞いても良いですか?」

メリーが恐る恐るガイアに話しかける。

「なんだ?答えられる範囲で答えるが。」


「なんで、本を盗もうとしたんですか?」


ガイアは面白そうに忍び笑いをした。

「俺がその本を読みたかったからだ。」

「な、なんで…」

「俺は魔法を生み出すのが好きだ。魔法は人間の発明の一つだろう?調べていくうちに興味を持ったんだ。俺が作る魔法は人間の魔法を超えられるのかってね。」

ガイアは頭の後ろで手を組み、真上を見つめた。

「でも、転生魔法だっけか?あれを作ることは出来なかった。俺は転生魔法を作りたい。転生魔法に近い試作品は作ったんだが、何かが違っている。ヒントが欲しくて転生魔法を作ったやつの本をとってきてもらったんだ。いつかは返すが…」

ガイアが作ったという転生魔法の試作品という言葉が耳に残る。

気づくと僕はガイアの腕を掴んでいた。


「ま、魔導師さん?」

「ふーん。そう言うことか…」

ガイアは不適な笑みを浮かべる。

「今から、精霊集会がある。良ければメリーも来い。終わったら良いものを見せてやろう。その左手にいる奴にも興味があるかもな。」


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