女子はめんどくさい
男子はほんとくだらない。現実にはバカしかいないらしい。
「桜田!お前はどんな女優が好み?」
好みという言い方がキモい。
ひかり「は?急に何?」
「好きな女優。」
リアルには白石聖さんとかだけど、今は男子だ。誰を答えるのが正解なんだ?お兄ちゃんの好みは…。わかんない!
ひかり「白石聖さんとか。」
「お!わかる!マジでエッだよな。」
「え?お前ああいうのがタイプなの?」
「え?どんな人?」
「これこれ。潜入兄妹の。」
「えっど。」
「おいお前。」
こういうのをゴミと呼ぶことにしている。
一応、三組には早川君がいるので友だち関係は問題ない。
珍しい。今日は教室で寝てる。お兄ちゃんとお昼食べないのかな?
ひかり「今日も花岡さんのお弁当、たこさんウインナー入ってるね。」
花岡「そうだね。わざわざ作ってくれてるんだね。感謝しないと。」
ひかり「いい子だなぁ、ほんとに!」
ほっぺモフモフしたいくらいに可愛い。うっかり頭を撫でてしまった。花岡さんは恥ずかしそうな顔をした。周りを見ると男子に睨まれていた。急いで手を離した。
ひかり「ごめん。」
—————
明日は金田さんと出かけるのだ。桜田翔太、人生で初めて女子と出かける。
翔太「ひかり。明日出かけるから服貸して。」
ひかりはものすごく鋭い目線を向けた。
ひかり「変態。」
翔太「違えよ。二組の女子と出かけんの。」
ひかり「破んなよ。」
翔太「誰が。」
すると、クローゼットを開けて服を選びだし、次々と僕に服を着せた。
翔太「ちょ、何してんの?」
ひかり「第一印象は私服!慎重に選ばないと。」
その後も二、三着着させられた。何が違うのか全くわからないが、ひかりは何かブツブツ言っている。
ひかり「いっやピンクすぎるのもなんか違うし、こっちは派手すぎるか?友だちと出かけるわけだし。」
翔太「あの…早くして。」
ひかり「黙れ。」
黙っとこ。
十分後、ようやく決まったらしい。息を切らしている。
ひかり「これでいいだろ。」
翔太「女子ってめんどくせぇな。」
ひかり「めんどくせぇって言うな。」
—————
次の日、起きたらひかりがベッドの横にいた。
ひかり「来い。」
翔太「寝起きなんだけど。」
ひかり「寝起きだからだよ。」
ベッドから出ようとしたら、手を引っ張られた。
翔太「強いんだよ。」
また洗面に連れてこられた。顔を洗って立ち去ろうとした。
ひかり「おい。」
腕を掴まれた。
翔太「だから強いんだよ。」
その後、何かぬるぬるした液体を顔に塗りたくられた。冷たくて甘い匂い。
ひかり「一旦よし。」
翔太「ほんと女子ってめんどくせぇな。」
ひかり「ほんとは毎日やれ。」「いつ出かけんの?」
翔太「お昼から。」
ひかり「おっけー。」
—————
部屋でスマホをいじっているとひかりが入ってきた。
翔太「な、な、何だよ。」
ひかり「こっち来て。」
ひかりの部屋に呼ばれ、鏡の前に座らされた。初めてこの鏡が開いているのを見た。
ひかりがメイク用品を取り出した。
翔太「お、おい。それ…」
ひかり「何?メイクするに決まってんでしょ。動かないでよ。」
翔太「マジかよ。」
よくわからないものでよくわからないことをされた。こんなことしてたんだな。ほんとに女子ってめんどくせぇ。
ひかり「かっわいい!さすが私。」
翔太「自己肯定感高すぎんか。」
「わざわざ玄関まで見送りに来て、珍しい。行ってきます。」
ひかり「変なことすんなよ。」
翔太「しつこいんだよ。」




