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入替青春日記  作者: 水玉そら
入学編
5/17

兄妹

花岡「ちょっと、ひかりちゃん。」


昼食を食べ終わった俺達のところに翔太の姿をしたひかりちゃんと花岡ちゃんが来た。

何やら怒っているらしい。


翔太「何だよ。」


ひかり「てめぇ今日体育あっただろ。」


翔太「おん。」


ひかり「どこで着替えた?」


あ、これヤバいぞ。


翔太「女子更衣室。」


ひかり「かぁぁ!」


嘘だろ?!


ひかり「このドスケベ変態野郎!×してやる!」


ひかりちゃんが殴りかかろうとしたので全力で止めた。

女子更衣室で着替える翔太もどうかしてる。もっと違う方法があっただろうに。


翔太「こちとら今女子なんだぞ。手加減しろ。」


早川「おい、翔太。俺はお前が悪いように思うけど、どうなんだ。」


翔太「だってどうすりゃいいかわからんし。この状況に適応できる方がおかしい。」


早川「一声かけるとかあったんじゃね?」


翔太は黙って立ち去ろうとした。


ひかり「おい、なんとか言えよ、変態。」


翔太「見てねぇし!端で見ないように着替えたし!」


ひかり「そう言う問題じゃねぇよ。」


早川「謝れ。」


ちょっとだけカッコつけてみた。


翔太「ごめん。」


会話に入れていない花岡ちゃんが目に入った。


花岡「あ、あの。あと一分で授業始まる。」


一瞬無音になった。


翔太「うわっ!」

早川「やっべ!」

ひかり「嘘!」


全員走って戻った。


—————


放課後、校門に自分(翔太)の姿をしたひかりが待っていた。シカトこいてやる。


ひかり「無視すんなし。」


僕の横に並んで歩いている。見上げないとひかりの顔が見えない。


翔太「逆にお前は変なことしてないだろうな。」


ひかり「してねぇし。」


翔太「ほんとかぁ?」


ひかり「トイレとか?それはもう覚悟決めてんだよ。」


いつからだろう、目があうたびに喧嘩するようになったのは。


ひかり「あれだよ、そんなスケベなことじゃなくてちゃんと女子として振る舞ってよ。」


翔太「えーだるっ。」


ひかり「だるっとかじゃないの。これからはお兄ちゃんが私なの。好感度マックスの私やってよ。」


翔太「たとえば?」


ひかり「一応私はちゃんと一人称『僕』は気をつけてるけど。」


翔太「あ、そっか。」


ひかり「そっかってなんだよ?僕っ子だけは嫌なんだけど。」


翔太「はい僕っ子敵に回したー!」


ひかり「別にそんなこと言ってねぇわ!私が嫌なだけだから!」




一緒に玄関に入るの何年ぶりだ?


翔太「ただいま!」


おばあちゃん「おぅ、おかえり!あら今日は二人で帰ってきたのね。」


ひかり「たまたまそこで会った。」


こいつ。


—————


家はおばあちゃんとあいつ(翔太)とひかりの三人暮らし。

お父さんは海外、お母さんは私たちが小学生になる前に亡くなった。


ひかり「ただいま、お母さん。」


私は毎日仏壇に手を合わせる。いつまでもお母さんを忘れたくない。


おばあちゃん「あら、今日は翔太が手を合わせるんだねぇ。珍しい。」


目線でお兄ちゃんを呼んだ。

(こっち来い。)


翔太「何?」


渋々手を合わせたようだ。お母さんを目の前にしてよくそんな顔ができたもんだ。


翔太「おばあちゃん!今日の晩御飯何?」


おばあちゃん「肉じゃがとかだけどどうしたの?ひかり。お腹空いた?」


翔太「あ、うん。やったぁ肉じゃが。」


一番重大な問題、それは『お風呂』!私たちは洗面で顔を見合わせて訊いた。


ひかり「どうする?」

翔太「どうする?」


翔太「てめぇが訊くなよ。」


ひかり「当分一緒に入ろうか。」


翔太「それしかない。」


地獄。それもまた地獄に次ぐ地獄。


ひかり「マジ最悪!」


—————


男子なら必ず一度は妄想したことはあるだろう。もし自分が女子になれたらなんて。

いいことはない。妹に常に監視されて、×××なことなんかできない。


トイレから出てきただけで睨まれる。


翔太「どんだけ信用ねぇんだよ。」


ひかり「宝くじ一等当たるくらい。」


ひかりのベッドで寝ることにした。というかそうしろと言われた。おばあちゃんが部屋に入ってきたときの対策らしい。

まるで囚人を檻に入れるかのように部屋に連れてこられる。


ひかり「余計なもん触んなよ。」


翔太「言われなくても。」


ひかりが出ていこうとした瞬間僕は話しかけた。


翔太「なぁやっぱりおばあちゃんには言ったら?」


ひかり「決めたでしょ。おばあちゃんに迷惑かけたくないの。しかもちょっとぼけてきてるし、信じないって。」


翔太「でも。」


ひかり「しつこいなぁ。さっさと寝ろ。肌が荒れるだろ。」


勢いよくドアが閉まった。

寝るか。


—————


寝られない。胸が邪魔すぎる。


翔太「ん〜あぁ!」


うつ伏せで寝られないのがストレスすぎる。

起きた。水でも飲んで落ち着こう。


真っ暗な机の上に写真を見つけた。近づくとだんだん顔が見えてきた。

誰だ?お母さんとひかり?

その瞬間、ドアが開いた。


ひかり「てめぇ。明日覚えてろ。」


終わった。


—————


翔太「重い。」


翌朝、僕はひかりの分の荷物も持たされて出かけた。


ひかり「昨日の罰。」


翔太「写真見ただけだって。他は何も見てないし触ってない。」


ひかり「カンニングと思わしき行為もカンニングなんだよ〜。習わなかった〜?」


翔太「クソが。」

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