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入替青春日記  作者: 水玉そら
遊園地編
17/17

班決め

秋の校外学習。という名の遠足、遊び。


教師「今回はテーマパークに行くことになった。お金貯めとけよ。」


ホームルームが終わると金田がすぐに後ろを振り返って話しかけた。


金田「ねぇねぇ。」


翔太「何?」


金田「めっさ楽しみ。」


翔太「それは良かったね。」


金田「酷くない?もうちょっと反応してよ。」


翔太「だってそこまで興味な…」

  (あ、ある風にしたほうがいいのか。)


金田「なんでそんなこと言うの!」


翔太「言ってない!めっちゃある!」


金田「ほんとに〜?」


—————


次のホームルームまでに校外学習の班を作らないといけない。しかし、早川はそれができない。それがぼっちである。


早川(どうする?新島は入れるか?あいつはなんかめんどくさいっていうか…。ひかりちゃん誘うか?いや花岡ちゃんと組みそうだな…)


一日中ずっと悩み、不機嫌だった。


早川(なんで班を作らせるんだ学校は。)


悩んだまま次のホームルームを迎えた。次々と班が決まっていく。


—————


林は事前に柊木に相談した。


林「校外学習一緒に組んでくれる?」


柊木「いいけど、早川君はいいの?」


林「え?」


柊木「鈍いな〜。ここは一緒の班になるとこでしょ。」


林「えぇ!?無理!」


柊木「いつも強気なのに。ほら早く誘いなよ。」


林「後で!ね。」


—————


結局、現在まで誘えていない。

柊木は遠くの方から林にジェスチャーでどうするか訊いている。手を払い落ち着かせた。


教師「おーいあと早川と林と柊木残ってるけどどうする?誰か入れてやれないか?」


花岡「早川君入れてあげない?」


全体で話すのは難しいのでひかりに小声で言った。


ひかり「二人じゃなくて大丈夫?」


花岡「他のみんなとも話したい。」


ひかり「わかった。」


ひかり「早川君二班に…」

林「あの早川君と!」


同時に教室中に響き渡った。

林は声の大きさと孤独感で恥ずかしくなった。


早川(ええ!?なんで!?)


一瞬間が空き、静まり返ったが口を開いたのは花岡だった。


花岡「じ、じゃあ!はやチさんも二班で!」


柊木「え?ああ私も!」


花岡が噛んだことをうやむやにしてくれた。


教師「じゃあ決定な。あと、席替えは明日黒板に座席貼っとくから。」


—————


林はひかりと花岡が一緒になったのが不安だった。


林「ああ、どうしよ。」


柊木「事前に誘わないからじゃん。」


林「だあ!最悪!」


柊木「でも大丈夫。当日私もいるからアシストするよ。」


林「ていうか、もともと早川君いない予定だったんだけど。」


柊木「え?一緒に周りたくなかったの?」


林「いや…それは…」


柊木「良かったんじゃん。」


—————


花岡「絶対噛んだのバレた。」


ひかり「そりゃあバレてるでしょ。叫んだわけだし。」


ひかりはすぐに花岡を追い込んだことに気づいた。こういうときは慰めないといけない。


ひかり「まぁでも、中学のときみたいにからかってくるやついなくて良かったじゃん?」「それに、これは花岡さんの前進だよ。みんなの前で発言できたんだよ?」


花岡はまた照れくさそうに顔を下に向けた。ひかりにとってこの顔はたまらなくかわいい。自然に手が伸び、頭を撫でた。


ひかり「よしよしよくできました。」


すると下校しようとしていた林と柊木に出くわした。


林「おお!花岡ちゃん!さっき二班入れてくれてありがとね。」


花岡「…///」


林はひかりと目を合わせ、その手の先を見てなんとなく察した。


林「じゃあ班のときよろしく。」


柊木「え?それだけ?」


林は柊木に近寄って小声で話した。


林「あの二人、結構距離近い!」


柊木「他人のには鋭いな。」


林「早く帰ろ。邪魔しちゃ悪いよ。」


林は二人を見て大きな声で言った。


林「んじゃまた明日!」


—————


花岡は下校途中、また健太に会った。だが、今回は一方的に花岡が公園にいる健太を見つけた。息を殺して近くを通り過ごした。離れた後、自分の心臓が強く速く動いているのに気づいた。


花岡「健太くんなのに見つけただけでこんなに…。」


花岡 (そういえば、本。あれ読まなきゃ。)


健太 (87ページ6行5文字目。)


花岡は紙切れを取り出した。


間違ってないはず…

8,7,6,5って順番に減ってるし大丈夫。


帰宅してまず本を開き、小説本編を読んだ。おもしろい小説だ。確かに健太の好みだった。薬品の作用から事件の謎を解いていくミステリー作品。点と点がつながった瞬間が痛快である。


花岡「あっ、87ページ…。」


読み進めていき、該当するページに来た。その部分はかぎかっこで閉じられており、犯人の回想シーンだった。


「なぜお前は助けた?」


このセリフに呆気に取られながらさらに進むと、


「周りの圧力だよ!あの人を助けなければ俺は周りの政党員から罵倒されて社会的に殺される!だからあの大物政治家《人殺し》を助けたんだ!」


周りの目か…。この秘書は可哀想だな。自分より大きなものに押し潰されたんだな。


「あいつのせいで俺の娘まで殺された。お前が隠蔽していなければあの娘は助かった!お前も殺してやる!」


あーあ。殺しても何も変わらないのに。ていうか秘書を殺すんだなこの人。しかも宣言して。


台所からお母さんの声がした。


花岡母「ひかる!ごはん!」


ひかる「はーい!」


大きいような小さいような声を出して返事し、食卓へ向かった。

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