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みんなの安全を守ってきた「神の代行者」、パーティを追い出されたから、自分の安全を優先します。  作者: サアロフィア
第8章 モンテフルーツ大公爵の目的

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64 灯油問屋の陰謀

モンテ領内では、夜の明かり確保や暖房に灯油を使っている。領民の生活費で一番高いものが灯油代だ。その他の道具、絵の具や食器、衣服や食材の値段などは、灯油代に比べたら大したことが無い。だから、貧乏人でも多めに手に入れることができる。


領内は、城下町の内と外に分かれている。


城下町の内では、領主である俺が町の人達が必要とする分を一括で購入して配布している。利ざやを稼ぎやがってと文句を垂れるものが多いが、城下町の外で買ってくれば良いと許可を出したら、半日もたたないうちに謝ってきた。


城下町の外では、自由を認めているから、販売価格も自由なのだ。つまり、高い。仲間うちで値段を釣り上げるのも自由だ。もちろん、罪にも問われない。


適正な原価と人件費を計算して適正な売値をつける店もあるが、ほとんどの場合は、かなりの利益を得ようと高値を付けている。生活必需品だからと買う人たちの足元を見て、弱みに付け込んでいる。


まあ、ほどほどにやれば良いと思っていた。1割つまり10%の利益を普通とすれば、3割つまり30%の利益を付けても見逃すつもりでいた。


しかし、明星(みょうじょう)油屋を親玉とする油屋連合は、9割の利益を付けて売ることを決めていた。それに対して、唯一10% の利益で売ろうとしていた吉田油屋は邪魔者だったらしい。無視に始まり、あらゆる嫌がらせ、いやいや犯罪だから、それ。


威力業務妨害罪、名誉毀損罪、暴行罪、傷害罪、未成年者略取誘拐罪だから、お上をなめてんのか?


俺が獲物を探すために外の町を物色していたら、ゴホンゴホン。いやいや、市中見廻りという名の見廻りをしていたら、吉田油屋で言い掛かりを付けて暴れている連中がいた。だから、俺は連中に話しかけた。喜びに打ち震えて笑顔になりそうなところを、必死に表情を真剣そうに意識して整えた。


白石白丸

「あなたたちは、何をしているのですか?」


奴らの(かん)(さわ)るように、上品そうに正義感ぶった感じで話しかけた。

当然、連中も分かってやっているから、不機嫌そうに返事をしてきた。


荒くれ者A

「いいから、よけて!」


白石白丸

「なにをよけろと言うのですか?」


荒くれ者B

「ああ、もういい!」


白石白丸

「なにが良いのですか?

店の人を困らせていますよね!」


荒くれ者C

(しつけ)がなってない。しつけて欲しいのか?」


白石白丸

「いいえ、いりません。拙者は、厳しく躾けられて育ちましたから、大丈夫です。」


荒くれ者C

「ああ、もうお前とは口を聞きたくない。」


白石白丸

「どういう意味ですか?」


俺は笑顔で友好的に問いかけた。荒くれ者たちがイライラして怒り狂っているのがよく分かる。

そろそろ、手か足を出してくるだろうか? できれば、カタナを抜いて斬り掛かってきて欲しいのだが、まだ会話が足りない様子だった。


荒くれ者B

「もういいって、言うてるだろう!」


白石白丸

「何が良いのですか?

拙者の問いかけの返事をもらっていません。」


荒くれ者A

「どっか行け! あっち行けよ、シッシッ!」


白石白丸

「拙者は、野良犬ではございません。人間同士、話し合いましょう!」


吉田油屋

「お侍様、相手は【夜空の三連星】と呼ばれる明星油屋お抱えの用心棒です。 大怪我する前に逃げてください。」


 お読みいただき、ありがとうございます。

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