39 復活したノワール貴族
「本作はフィクションです。実在の人物、団体、出来事とは一切関係ありません。」
「架空の文化、歴史を基に構築された設定であり、現実世界のいかなる事象とも関連性はありません」
ミエルとみやびが町で買い物をしていた。
すると、大声で争う声がした。
店主
「だから、なぜオマケしなければならないんだ。」
帽子をかぶった女性
「はあー、言わなきゃ分からないんですか?」
店主
「先ほどから訳が分からないことを言っているけれど、あなたの言いなりになる気はないね。」
帽子をかぶった女性
「さっきの客には、オマケしたじゃないか? わたしにはオマケしてくれないなんて、不公平だ。 意地悪しないでください。」
店主
「なにが意地悪だ。これは、お買い上げ金額での区別だ。さっきの客は、カステラパンを100個買ってくれたから、1個オマケしたんだ。 あなたは1個しか買わないのに、1個オマケしろというのか?」
帽子をかぶった女性
「100個の客には1個を、1個の客には小さな1個のオマケを上げるべきではないですか?
あなたがワタシにしていることは意地悪です。」
店主
「あなたの言いがかりには付き合ってられない。 商売の邪魔だ。 帰ってくれ。」
帽子をかぶった女性
「みなさーん、聞いてください。 この店の店主は意地悪をします。」
店主
「あー、もうわかった。 飴玉を1個おまけしてやるから、もう来ないでくれ。」
帽子をかぶった女性
「最初からそうすれば良かったのです。【ノワール不敬罪】に問わない私の慈悲深さに感謝することね。」
店主
「くそっ、【ノワール貴族】だったのか? どうりで話にならないわけだ。」
遠くから見守っていたみやびがミエルに言った。
みやび
「ミエル? 助けてあげないの?」
ミエル
「ボクが出ていったら、さらにもめて、カステラパンを1個おまけしろ!って、わめかれてしまう。」
みやび
「それなら、なにもしない方がマシさ。
それで、【ノワール不敬罪】って、なにさ?
そんな決まりごとがあるのか?さ。」
ミエル
「そんな決まりごとは無いよ。
昔むかし、【3大公爵】という3名の実力者がいたんだ。
ワイダー公爵、カニング公爵、モンテマニー公爵の3人の公爵だ。」
みやび
「3人の公爵と、【ノワール不敬罪】になにか関係があるのか?さ。」
ミエル
「ワイダー公爵が好きな色が黒色だったんだよ。栄語でブラック、気品同盟語でノワールと言うんだ。
当時のワイダー公爵は黒色――ノワール――を自分の象徴、シンボルカラー、自分の代名詞と考えていたんだ。」
みやび
「不敬罪って、なにさ?」
ミエル
「ワイダー公爵領とモンテマニー公爵の間には、【三連アーチ大橋】という大きな橋があったんだよ。
そのころ、150年前は、ワイダー公爵領はお金持ちだったから、多くの商人が品物を買ってもらっていたんだ。 そして、気に入らないこと、つまり、公爵の気分を損ねたりするようなことがあると、【ノワール不敬罪】だと言って、取引を中止する。つまり、もう「買ってあげないよ」と言って脅していたんだ。」
みやび
「子供みたいにわがままさ?」
ミエル
「そうだねえ。 そして、法律には【ノワール不敬罪】という言葉は書いていないんだけれど、ワイダー公爵様がその言い方を気に入ってしまって、領民たちに「ダメだよ!」と注意しなかったから、【旧ワイダー公爵領】の人々が気に入って使うようになったんだ。」
みやび
「悪いことじゃないのに、罪って言うと訳が分からなくなるさ。」
ミエル
「その通りだね。 そして、ワイダー公爵がモンテマニー公爵領に攻め入って負けてからは、【三連アーチ大橋】は壊れてしまったんだ。そして、【ノワール不敬罪】という言葉も使われなくなったそうだよ。」
みやび
「ミエルは賢いさ。なんでも知っているさ。」
ミエル
「ボクが賢いんじゃないよ。むかしの人が文章を書いて残してくれたおかげで知ることが出来たんだよ。」
みやび
「そんな昔のことを知ろうとするだけでも偉いさ。ミエル好きさ。」
ミエル
「ありがとう。みやび。」
◇
洋服店では、服の試着をしている女性がいた。
輝く丸い円板の中央には、ひもを通す穴があいていて、首から下げられていた。
輝く丸い円板の女性
「これ良いわね。 気に入ったわ。」
店員
「19,000バーシルです。」
輝く丸い円板の女性
「うう、高いわね。 仕方ないか? はい、20,000バーシルよ。
おつりはいらないわ。」
店員
「10,000バーシルと1,000バーシルが1枚ずつだと、おつりどころか、8,000バーシル足りませんよ。」
輝く丸い円板の女性
「うそよ、すりかえたんでしょ。
わたしは、10,000バーシルを2枚渡したわ。」
店員
「とぼけないでください。 ちゃんと払ってください。」
輝く丸い円板の女性
「どうして、そんな逆切れするんですか?」
泣きだしてしまった。
近くにいた客
「わたしは見ていました。 あなたは、1,000バーシルの上に10,000バーシルを重ねていたわ。」
輝く丸い円板の女性
「そんなことはしていないわ。 わたしが詐欺をしたみたいに言うなんて、差別だわ。」
店員
「いい加減にしてください。 あ、自警団のお兄さん、来てくれませんか?」
自警団のお兄さん
「どうしましたか? ふむふむ、それはひどい。 お姉さん、今なら間違えたで済みます。
正しい金額を払ってくれませんか?」
輝く丸い円板の女性
「ひどいわー、言いがかりよー。 みなさん、聞いてください。 この店は客を悪者扱いしますよー。」
店員
「自警団のお兄さん、営業妨害で捕まえられませんか?」
自警団のお兄さん
「そうですね。 お店の方には申し訳ないですが、大事にしたくありません。
お姉さん、その試着した服を脱いで返しなさい。
店員さん、この方が出した11,000バーシルを返して、この取引がなかったことにしてくれませんか?」
輝く丸い円板の女性
「ひどいわー、あんまりよー。 わたしがウソついてったって言うの?」
自警団のお兄さん
「仕方ない。お姉さん、身分証明書を見せてください。ご家族の方に迎えに来てくれるようにお願いします。」
自警団のお兄さんは、輝く丸い円板の女性に手渡された身分証を見て、青ざめた。
店員
「自警団のお兄さん、どうしたんですか?」
輝く丸い円板の女性が手渡した身分証明書に書かれた住所は・・・
【旧ワイダー公爵領】で始まっていた。
輝く丸い円板の女性
「わたしは悪くないって分かってくれた?」
店長がやってきた。
店長
「どうしたんだ? ふむふむ、なるほど。」
店長は笑顔で、輝く丸い円板の女性に話しかけた。
店長
「これは、これは、不愉快な思いをさせてしまい、申し訳ありません。
このお詫びとしましては・・・。」
輝く丸い円板の女性
「ふん、最初から、そうすれば良かったのよ。 こちらはタダ取りするんじゃなくて、11,000バーシルも払おうとしたんだからね。」
店長
「語るに落ちましたね。 ぼろを出してくれてありがとう。
御礼に、出入り禁止にします。
あなただけでなく、【旧ワイダー公爵領】の方々、全員に対してね。」
店長は、店員に向かって言った。
店長
「つらい思いをさせてしまって、済まなかったね。
たった今から、この店は、身分証を確認して住所が【旧ワイダー公爵領】の方々の入店を禁止にするよ。 仕事にひと手間増えてしまうが、ゆるしてくれるかい?」
店員
「そんな、もちろんです。 わたしが差額を払わないといけないんじゃないかって、死にそうな気持ちになりました。 仕事にひと手間増えるくらい問題有りません。」
自警団のお兄さん
「じゃあ、あなたは試着している服を脱いで返すんだ。 いそがなくていいから、ゆっくりとな。 服を破いたら弁償してもらうからね。」
輝く丸い円板の女性
「いやよ、脱がないわ。 この服は、ワタシのものよ。 返せって言うなら、【ノワール不敬罪】で訴えてやるわ。」
店長
「受けて立ってやる。【ノワール不敬罪】なんて罪名は存在しないからな。
俺の御先祖様は、【ノワール貴族】を名乗る【旧ワイダー公爵領】の取り引き先に大損をさせられたんだ。
代金を請求しようとしたら専用伝票を購入しろと言われた。 そして、彼らの経理締め日に間に合うように請求書を送ったのに、締め日が過ぎてから届いたから1か月支払いが遅れると言われた。 そのおかげで、資金繰りが予定通りに行かなかったから、商売の機会が1か月も無くなったんだ。
それだけじゃない。 「社員旅行をするから、お金か酒などを贈り物してくれ。嫌なら今後の取引はないですよ。」とカツアゲをされた。 それこそ、ゆすりの罪、強要罪、恐喝罪だ。
まさか、俺の代になってから、【ノワール不敬罪】なんて言葉を聞くことになるとは残念な話だ。」
輝く丸い円板の女性
「なにを訳が分からない昔話を聞かされなきゃならないのよ。」
店長
「説明したことは、時間の無駄だったな。
商品の代金を値札通りに払う気が無いなら、返してくれ。 さあ脱いで返すんだ。
もう、それでいいから。 さあ早く。」
輝く丸い円板の女性
「いやー、ちかんよ。 やめて、けがされるーーー!」
店員
「ワタシは女子ですから、問題無いはずです。 さあ、更衣室で着替えましょう。」
しばらくして、店員は商品の服を取り返した。 そして、代金の11,000円を返した。
店長
「自警団のお兄さん、また店に来られたら面倒だから、こちらの女性を捕まえてください。」
自警団のお兄さん
「いいえ、すみませんが、それはできません。 【ノワール貴族】、正しくは、【旧ワイダー公爵領】の方々には【免罪額】が有って、2万バーシル以下の場合は、おとがめなしなんです。」
店長
「そんな、バカな話って・・・」
輝く丸い円板の女性
「こんな店、二度と来るか? つぶれてしまえ! 【ノワール貴族】を敵に回して生きていけると思うなよ。」
店長
「捨て台詞まで残しやがった・・・
自警団のお兄さん、【免罪額】が2万バーシルって、何なんですか?」
自警団のお兄さん
「ワイダー公爵領とモンテマニー公爵の間に有った、【三連アーチ大橋】という大きな橋が落ちてからは、【旧ワイダー公爵領】の人々は一気に貧乏になったのです。」
店長
「橋が無くなっただけで一気に貧乏になりますか?」
自警団のお兄さん
「【三連アーチ大橋】が有ったときは、【モンテマニー公爵領】、今で言う【モンテフルーツ公爵領】に直接行けたので、入領税の支払いは1回分だけでした。 しかし、現在では、自治を許されている【旧カニング公爵領】を経由して【モンテフルーツ公爵領】に行くしか道がないので、2回分の入領税の支払いが必要になりました。」
店員
「それでも、【免罪額】を設定するって、やり過ぎではないですか?」
自警団のお兄さん
「最短距離でなら運べた商品が、【旧カニング公爵領】を経由して大回りになるという言うことは、食べ物、特になま物は道中で腐ってしまうから運べなくなります。」
店長
「売れる商品が大きく減ってしまった・・・ということだな。」
自警団のお兄さん
「おっしゃるとおりです。 その結果、暇を持て余す金持ちから、ひまがない貧乏人に転落してしまいました。 つまり、子育てに割く時間が減り、子供や後継ぎに、善悪を教える機会、いたずらを叱る時期を逃してしまったのです。」
店長
「だからと言って、犯罪を犯しても捕まえられないというのは、おかしいだろう。」
自警団のお兄さん
「犯罪者として捕まえたあとは、どうなりますか? 一度、犯罪者になってしまえば、どこにも雇ってもらえなくなります。 そうなれば、さらに貧乏になって、ますます犯罪に走るしかなくなってしまいます。 だから、将来の可能性を無くさせないために、大目に見る限度を決めました。 それが、【免罪額】の設定です。」
店長
「その背景事情を、【旧ワイダー公爵領】の人々が理解していないなら、逆効果じゃないか? 普通の人なら捕まるところをゆるされる。 だから、自分たちは特権がある貴族扱いなんだ、と誤解しているじゃないか?」
店員
「親の心子知らずという感じですね。」
自警団のお兄さん
「そういった訳で、大変お気の毒ですが、わたしはこれで失礼します。」
店長と店員は、自警団のお兄さんを見送った。
そのあとで、店長は店員に向かって、話しかけた。
店長
「すまない、やってもらうことができてしまった。
店を閉めて、作業をてつだってくれないか?」
その日、店の商品の値札が付け替えられて、もっとも安い商品でも、30,000バーシルを超える値札が付けられた。
◇
町の食堂には、大きな黒い刀を差した中年男性と若い男性がいた。
中年男性
「いかがでしたか? 若様。」
若い男性
「うむ、美味であった。もう食べられない。」
中年男性
「お会計を頼む。 ああ、全部は食べきれなかったから、残した分の代金は差し引いてくれ。」
店員
「それは、できません。 それは、あなたの都合です。 当店には関係ありません。」
中年男性
「そんな言い方はなかろう。 残った分は、次の客に出せば良いではないか?」
店員
「そんなことはできません。 お店側は注文された料理を出せば代金をもらえると決まっています。」
中年男性
「だれが決めたんだ。 そんなこと。
ええい、お前では話にならない。 店長を呼べ。」
店長があらわれた。
店員から事情を聴いた。
店長
「そうでございましたか。 分かりました。」
中年男性
「おお、話が分かるではないか?」
店長
「自警団を呼びなさい。」
若い男性
「まあ、待ってくれ。店長殿。こちらの言い方が悪かったようだ。」
店長
「では、全額をお支払いください。」
若い男性
「ボクたちは初めての来店だ。 初来店記念として半額にしてくれ!
それなら、どうだろうか?」
店長
「ふざけんな。 それとも、なめてんのか?」
中年男性
「ええい、かくなる上は。 ひかえろ、ひかえおろう。
ここにおわす御方を、どなたと心得る?
恐れ多くも、旧ワイダー公爵領ワイダー様のお血筋であられるラージャー様であらせられるぞ。」
店長
「ははは、両方か? ふざけているうえに小馬鹿にされているのだな。
いいだろう、細切れ肉にして料理として出してやろう。」
店員
「て、店長、落ち着いてください。」
店長
「なあに、5分もかからんよ。」
店員が店長をなだめていると、自警団のお兄さんが来てくれた。
自警団のお兄さん
「お待たせしました。 話は聞きました。
よろしいですか? あなたたちが領主様でも料理代金は支払わねばなりません。」
若い男性
「仕方ない。魔法の言葉をとなるしかないか?
・・・
【ノワール不敬罪】で、打ち首にされたいか?
どうだ、まいったか?」
自警団のお兄さん
「【ノワール不敬罪】などという罪は法律に有りません。
支払いの意思がないということで、無銭飲食で捕まえます。」
中年男性
「食っていない分まで請求する方が悪いんだ。」
自警団のお兄さん
「それなら、持ち帰り用の箱と袋を買えばよいでしょう。
買いますか?」
中年男性
「箱と袋代は無料にしてくれ。」
店長
「箱と袋代は別料金です。」
店長は自警団のお兄さんをにらみつけた。
自警団のお兄さん
「分かりました。身分証を見せてもらいます。」
自警団のお兄さんは、2人の男性から手渡された身分証を見て、青ざめた。
店員
「自警団のお兄さん、どうしたんですか?」
輝く丸い円板の女性が手渡した身分証明書に書かれた住所は・・・
【旧ワイダー公爵領】で始まっていた。
中年男性
「さあ、どうするんだ? この店は過剰要求をするのか?」
店長
「当店では、過剰要求はしません。 お食事の前にご覧いただいたメニューに書かれた金額を請求しているだけです。
そして、あなたが要求されていることこそが、過剰な【優遇】です。」
自警団のお兄さん
「失礼しました。 【ノワール貴族】の方々とは知らなかったとは言え、大変なご無礼をしてしまいました。」
中年男性
「分かれば良いのだ。分かればな。」
自警団のお兄さん
「この場を丸く収めるために、高貴な存在であらせられる【ノワール貴族】のおふたりにお願いがあります。」
中年男性
「ふむ、言うてみよ。」
自警団のお兄さん
「おふたりの偉大さが下々の者どもにも分かるように、本来の料金よりも多めに払ってやってくださいませんか?」
中年男性
「なんだとお。」
若い男性
「良い、多めに払うことにしよう。」
自警団のお兄さん
「へへー、ありがとうございます。」
ふたりは、20バーシルだけ多めに払って、店を出ていった。
店長
「捕まえることはできないのですか?」
自警団のお兄さん
「【ノワール貴族】ともめたら、【ノワール不敬罪】、簡単に言えば、【意地悪】だと叫ばれてエンドレスモードに突入して収まりが付きません。」
店長
「な、なにが【意地悪】だ。 【強請り】ではないか?
わめいたもの勝ち、大きな声で怒鳴り散らしたもの勝ちだと言うか?」
自警団のお兄さん
「店長、どうしようもないのです。 【ノワール不敬罪】とは、金持ちだった大昔の栄光が忘れられない【旧ワイダー公爵領】の方々が信じる幻想なのです。 今となっては彼らのこころの拠り所というか、【ノワール不敬罪】とわめきだされたら、手が付けられない泣く子のようなものです。」
店長
「だからと言って、店を出す方からすれば、迷惑極まりない連中だぞ。」
自警団のお兄さん
「店長、お聞きください。
ワイダー公爵領とモンテマニー公爵の間に有った、【三連アーチ大橋】という大きな橋が落ちてからは、【旧ワイダー公爵領】の人々は一気に貧乏になったのです。
貧乏な状態が続けば、ひとは善悪の判断をする余裕が無くなります。 【衣食足りて礼節を知る】ということわざを思い出してください。
そして、ひとたび犯罪者として捕まえてしまえば、二度と雇ってもらえなくなって金に困り、ますます犯罪を犯してしまう。 そのような負のスパイラル、螺旋階段に落ちないようにと温情を掛けられているのが現在の状況です。
これを変えることが出来るのは、【モンテフルーツ大公爵】だけです。」
店長
「【モンテフルーツ大公爵】が、【旧カニング公爵領】まで来るわけが無いだろう。」
店長はやり場のない怒りに耐えるしかなかった。
自警団のお兄さん こころの声
『【旧ワイダー公爵領】の方々というだけでも面倒極まりないのに、【ノワール貴族】という金看板まで出されたら、わたしでは何もできない。 幸いなことは、あからさまなヨイショにも喜んで乗っかってくれる気の良い性格を利用できることくらいか・・・』
その日、【ノワール貴族】を名乗る【旧ワイダー公爵領】のひとたちが現れたことが、ミエルたちがいる【旧カニング公爵領】では大きな話題となった。
そして、店を持つ者たちは、値札を付け替えて値上げするしかなかった。
その結果、多くの人々は買い物することを、あきらめるしかなかった。
なぜなら、多くの高価だった商品が30,000バーシルを超えてしまったからだった。
◇
未来知見の女神 ミサキ
「【ノワール貴族】は、ルウナたちが倒して、【ノワール世界】に置き去りにした。
ということは、偽物か? 遠縁の連中か? それとも、別の神が復活させたのか?
いずれにしても、イウラやルウナに文句言っても意味無いわね。」
つづく
【ノワール世界】
下記を、お読みください。
【完結】仲間の美女3人と万能で最強のちからを手に入れました。神様にボクの「異世界アイデア」を採用された対価です。 作者: サアロフィア
第8章 正義の瓦版は真実なのか?
075 【全騎士召喚呪文 レバルト】
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