31 人と人をつなぐ役割
本日、31~37話まで一気に公開します。
ギルドでは、渡し人という話題の人がいた。
人と人をつなぐ役割を買って出ることで、サッカーのボールをパスでつなぐようにすれば、みんなが大きな目標に向かって頑張ることができる。しかし、見知らぬ人同士が交流することは中々むずかしい。それを手助けすることができるひととは、多くの人に話しかける勇気を持っているひとであり、時間や労力を惜しまないフットワークが良い、小間使い走りができるひとだ。そういうひとにボクはなりたい。
そう言ったのは、【情報伝達師 ワタセ】だった。
◇
ボクはミエル。 うぬぼれても良いなら、この物語の主人公だ。
晩ごはんのときに、恋人の武闘家みやびから【情報伝達師 ワタセ】の話を聞かされた。
武闘家みやび
「いまだにワタシとドキドキしながら話すミエルにはできないことさ。 【情報伝達師 ワタセ】はすごいさ。」
ボクは焼きもちでムッとしてしまった。
元苦労人の賢者ミエル
「みやび、この間の【ワナ解除師】のことを思い出して欲しいんだ。
ついて行かないようにね。そして、どうしてもボクに会えないときは、ギルドの職員さんに言ってからにしてね。」
みやび
「分かっているさ。ミエルはワタシが信じられないのさ?」
ミエル
「じゃあ、約束について言ってくれる。」
みやび
「ギルドのお兄さんかお姉さんに、だれだれと、どこどこに行ってきます。 帰りは何時になります。 ミエルに伝えてください。」
ミエル
「良く出来ました。」
みやび
「ミエルは、いつもワタシを子どもみたいに言うさ。」
ミエル
「みやびのことが心配なんだよ。」
みやび
「子どもじゃないのに。」
ミエル
「みやびは大人の美しくて可愛い女性だから、多くの男性が狙ってくるんだよ。だから、心配なんだよ。」
みやび
「むずかしいこと言って、ごまかさないで。」
ミエル
「かわいいみやびが好きな男の子は、たくさんいるから気を付けてって言っているんだ。」
みやび
「わかったー、やきもちさ。 かっこつけちゃって。」
ミエル
「ボクはいつだって素直に気持ちを伝えているよ。」
みやび
「わかったさ。じゃあ、今から歯をみがいて、朝まで仲よくしようさ。ミエル。」
ミエル
「もう、いつもボクをからかって。」
みやび
「じゃあ、今日は寝落ちするまで、おしゃべりしようさ。」
ミエル
「歯をみがいてくるよ。」
みやび
「ミエルは、いい子さ。」
ボクたちは、朝まで仲よく過ごした。
◇
翌朝、みやびとギルドに行くと、話しかけてくるひとがいた。
???
「こんにちは、ミエルさん。」
ミエル こころの声
『このパターンは、イヤな予感しかしない・・・』
つづく
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