表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/9

口実


わーお、なんでこいつがいるのかなー?

はい、家まで来おったよ。ついに家まで来たよ!



目の前に立っている悠斗を見て思った。



「悠斗くん、今晩は。外じゃなくて家の中で話したら?」



ふふっとご機嫌に笑いながら言うお母さん。



「今晩は。お邪魔していいんですか?」



「ええ、もちろん!」



実は私の両親は悠斗との事を知っていて、お母さんもお父さんも悠斗の事を気に入っている。



だからこそ、悠斗と別れた事を言えてなかった。



お母さんは私と悠斗がまだ付き合っていると思っているから、悠斗が来て嬉しいのだろう。



「お母さんいいよ!外で話すから!」



そう言って悠斗を引っ張り、近くの公園にいった。



「なんなのいきなり家に来て!」



「ごめん…」



私が怒鳴り気味に言うと申し訳なさそうに謝った。



「でも、こうでもしないと話してくれないと思って」



は?



「美雨、学校で俺の事避けてるじゃん?」



避けてますが?

毎日毎日話しかけてきて…

私は話すどころか顔も見たくないのに!



「家まで行けば話せるかなって…」



「ストーカー」



「ストーカーって…。それはあんまりだろ」



ストーカーじゃなきゃなんなのよ。

ストーカー以外の何者でもないわ!



「…で?話ってなんなの?もう話す事は話したと思うけど?」



「話があるって言うのは口実で…」



はぁ?



「ただ美雨と一緒にいたいだけなんだ」



うん。



は?何言ってんの?



「何言ってんの?理解できないんだけど」



「言っただろ?俺は美雨を好きだって」



「…」



「俺、諦めるつもりないよ?」



「そんな事言われても…」



「いーよ、もう1回好きにさせるから」



は?



「と言うか、本当は美雨だって俺の事まだ好きだろ?」



ジリジリとこちらに近づいてくる悠斗。




私は後退りするが、悠斗に腕を掴まれ、引き寄せられてしまった。



「ねぇ、本当の事言って?」



顔を近づけて言う悠斗。



「まだ俺の事好きでしょ?」



そう言って悠斗は私にキスをした。



私の事をなんでも見透かしている悠斗に腹が立った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ