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異世界で真実の愛を  作者: ぬっすぃ~
第一章 異世界転生する為に
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8.取得スキル

『では、今から取得スキルを決めていきますけど、その前にリーネにお願いがあります』


やっと取得するスキルが決めれると思ってたら、突然ロカからお願いがあると言われて私は困惑します。


「えっ?なに?」


『これからはリーネも私達の仲間になりますし、私も普通に話す事にしたいと思っています』


どうやらロカは外向けの話し方をしていたようで、私が同じ眷属になったからいつもどおりに話したいみたいです。


「あっ、全然大丈夫だよ」


私は特別丁寧に話される必要もないのでロカの申し出を了承しました。

むしろ、これからお世話になる私のほうがちゃんと話さないとと思う次第です。


『ありがとう、リーネ。じゃあ普通に話すよ』


「あっ、結構違う。でも普通の話し方の方が親近感があるね』


話し方を戻したロカの口調はくだけた感じで親近感がありました。


『ちゃんとした場では丁寧に話すけど、本当に丁寧に話すのは苦手なのよ』


「丁寧に話すのって難しいよね」


丁寧に話そうと思うとよく分からない言葉になってしまう事があって前世では本当に苦労しました。

そんな事もあって、私も丁寧に話すのは苦手なのでロカの申し出はありがたかったです。


『じゃあ、あらためて取得スキルを決めていくけど、まずリーネに必須になるのが隠蔽ね』


ロカはそう言って必須になるスキルを教えてくれますが、さっそく必須な理由がわかりません。

隠蔽なんでなにかを隠すんだろうけど隠す必要のある物が思いつきません。


「隠蔽って何を隠すの?」


『ステータスの中身よ。不老や眷属、戦乙女の槍なんかは絶対に隠さなきゃダメ。ただでさえダークエルフでトラブルを抱えやすいのに変にステータスを見られたら大問題よ』


なにを隠すのか聞くと予想外の返事が返ってきました。

まさかステータスの中身を隠すなんて思いもしませんでした。

どうやら私のステータスには見られてはダメな項目があるみたいですが、それよりも、他人のステータスを見れる事が驚きです。


「他人のステータスって見れるんだ」


『スキルの鑑定は物だけじゃなく生物にも適用されるから鑑定5でステータスの全てが見られてしまう。それに対応するのが隠蔽って事』


何気なくそう言うとロカは鑑定スキルで見れると説明してくれました。

そういえば、先ほど新しい身体のステータスを見た時にテラ様もロカも私のステータスを見て称号を確認されてた事に気づきます。

そんな事もあって、隠蔽スキルで勝手にステータスを見られる事がなくなるなら確かに必須だと思えました。


「じゃあ隠蔽を5まで取る必要があるのね?」


『いや、隠蔽5の人を鑑定6の人が見ればステータスは見れてしまうから、隠蔽は10まで上げる必要があるよ』


鑑定5でステータスが見れるなら隠蔽も5でいいと思って聞いてみたけど、隠蔽が10ないと鑑定10の人には見られてしまうみたいです。

そうなると鑑定10持ちはほぼ覗き見し放題な気がします。


(鑑定10持ちの眷属は覗き見し放題って事に・・・まあ、しないけどね)


『もう一つセットで擬装が5ぐらい必要ね。ステータス隠蔽自体がトラブルの原因になりうるから、隠蔽しつつ擬装でそれらしいステータスにしておくって感じ』


そんな事を思ってるとロカは続けてそう言いました。

ステータス関係はいろいろとややこしいみたいでトラブルの原因にもなるみたいです。


「なんかいろいろ大変ね・・・」


まだ必須スキルの説明しかされてないのにすでに大変そうで嫌になります。


『後は必須とまでは言わないけど一般教養は5まで上げたいね。一般教養が3だと田舎町レベルまでの知識しかないから大国の王都なんかだと困るかもしれない』


一般教養は5は必要みたいだけど、一般常識だと思えば高いほうがいいにきまってます。

それよりも、なにやら聞き慣れない言葉がありました。


「大国の王都?首都じゃないの?」


王都なんて前世でも聞いた事がないし初めて聞いた気がします。


『転生する世界は基本的に王国がほとんどだから王政で王都になのよ。そういった基本の事も含めて一般教養は5は必要かな』


この世界は地球と違い王国がほとんどなので首都にあたる都市は王都と呼ぶそうです。


「地球じゃ王国なんて身近にはなかったし知識にないわ」


『まあそんなものよね。リーネは転生後の生活は考えてる?』


ロカにそう聞かれましたが、私が転生するのは100年後なので当然何も考えてません。


「いや、まだ何も考えてないかな?転生後の祐也を探すぐらい?」


『転生した祐也さんを探すにしてもどうやって生計を立てるかよ。地球の様に簡単には移動出来ないしお金や期間も凄くかかるよ』


正直に何も考えてない事を伝えると、転生後の生活や祐也を探すのに手間がかかる事を教えてくれますが、具体的な意見がないのでロカの考えを聞いてみます。


「ロカのオススメは?」


『国境の移動に制限のない冒険者に薬師。欲を言えばそれに錬金術師ね』


ロカの提案は冒険者に薬師と錬金術師でしたが、薬師はいいとして、冒険者と錬金術師はよく分かりません。

冒険者は魔物がいる世界なので魔物と戦ったりするんだろうとなんとなく想像しましたが、錬金術師に関しては言葉を知ってるだけです。


「冒険者って魔物と戦ったりするよね?危なくない?あと錬金術師ってなにをするの?」


『冒険者はもちろん危ない事もあるけど、国境を自由に移動出来るのが冒険者だけだから、移動の事を考えれば冒険者は外せないのよ。錬金術師ってのはいろんなポーションを作る仕事よ』


冒険者は国境を越えるのに必要らしく外せないらしいです。

また、錬金術師はポーションを作る仕事と説明してくれますが、ポーションの知識があやふやです。


「ポーションって飲み薬みたいなやつだっけ?」


『かけて使う事もあるけど効果の高い飲み薬みたいな物ね。錬金術を極めれば欠損を治すポーションも作れるよ』


たぶんそうだろうと思って聞いてみるとだいたい当たってたみたいですが、欠損を治せる飲み薬ってよく分からない物も作れるみたいです。


「ふ~ん、じゃあ冒険者をしながら薬師か錬金術師で生計を立てるって事にします」


正直なところ薬師と錬金術師の違いがよく分かってないですが、ロカの提案なら間違いないだろうという思惑がありました。


『それが無難かな。じゃあ冒険者に必要な魔物学は5、解体と追跡は3もあればとりあえずはいいか。薬学と調合を5まで伸ばして薬師として1人で生計を立てれるようにするとして錬金術はとりあえず3ぐらいかな?』


「それでいいです」


もう錬金術師の時点で自分で判断出来ないので、新たに提案された事もロカの言うとおりでいいやと思い即答しました。

するとロカからツッコミが入りました。


『いや、リーネの事だから少しぐらいは自分でも考えなよ』


そう言われましたが、そもそも何を考えればいいのかが分かりません。


「正直、スキルって言われてもよく分からないから考えようがないよ」


だから正直に分からないから考えられない事を伝えると、ロカが私に聞いてきました。


『リーネって前世でゲームをしたりファンタジー小説を読んだりしてないの?』


ロカの口からゲームやファンタジーって言葉が出てくるのは意外でしたが、テラ様が地球の神様でもある事を考えるとロカにもある程度は地球の知識があるんだろうと納得出来ます。


ロカがゲームやファンタジー小説の事を聞いてきた理由は分かりませんが、なにかの参考にするのだろうし正直に答えました。


「ゲームは祐也がしてるのを見てるだけでした、ほとんど格闘ゲームでしたけど。学校ではファンタジー小説って流行ってたみたいだけど、部活動が忙しかったし、合気道の練習もあったから読んだ事はありません」


そんなわけで私の知識にゲームやファンタジー小説の事はほとんどないのです。


『じゃあアニメとかは?』


「アニメを見てたのは小学生までですね。祖父に引き取られてからは家にテレビが置いてませんでしたし働き出すまで祐也に少し見せてもらったぐらいです」


私が見ていたアニメは女子小学生向けの某魔法少女ものだけで、アニメに関してもほとんど知らないと言えます。


『あ~、じゃあテラ様の説明で『今流行りの剣と魔法の世界』って言われてもピンとこないか』


ロカの質問は『剣と魔法の世界』を知っているか確認してたみたいだけど、ロカが知ってるぐらい流行ってたとは思いませんでした。

私は全然知らなかったけど、ロカが知ってるぐらいだからよほど流行ってたんだろうと思って聞いてみます。


「やっぱり地球では流行ってたんですか?『剣と魔法の世界』って」


『まあ、地球でも流行ってたかな?』


ロカの答えは微妙にニュアンスが違いました。


「地球・・・でも?」


そう、ロカは『地球でも』と答えたのです。

そんなふうに疑問を口にするとロカは答えの真意を話してくれました。


『・・・テラ様の説明で『今流行りの』ってのは創造神の中で流行ってるって事』


てっきり地球での話だと思ってましたが、どうやら創造神の話みたいです。


「テラ様以外にも創造神がいて剣と魔法の世界を作ってるって事?」


テラ様以外に創造神がいる事も意外ですが、神様にも流行りがあるなんて思いもしないのでおもわず聞き返してしまいました。


『そういう事。テラ様も流行ってたからこの世界を作ったみたいな事を言われてた。あっ、これはオフレコってヤツね』


「へぇ~神様の中でも流行りとかあるんですね」


神様なので勝手に世俗的な考えはされないと思っていただけに流行りがあるのは意外でした。


『そうみたいよ。そのせいでいろいろ問題もあるけど』


「問題?」


『それは後々の話なので置いておくとして、リーネはほぼファンタジーって分からないって事ね』


「魔法少女なら少しは分かるよ!」


私には関係ないことなのか、問題の事は流されましたが、私はファンタジーが分からないと言われて、つい魔法少女なら分かると言ってしまいました。


(魔法少女だって十分ファンタジーだよね?)


『あぁ、うん、そうね・・・取得するスキルはそんなものかな?戦闘スキルや魔法は十分だし後は実際にスキルを体に馴染ませる事ね』


私の返事を聞いて微妙な表情になったロカは、魔法少女の事は流すように返事をして話題をスキルに戻しました。


「スキルの前に新しい身体に慣れないとね」


私は自分の手を見ながらそう言いました。

スキルの事は後で考えるとして、とにかく今はこの新しい身体に慣れないとだめだと思います。

新しい身体は自分の思ったとおりに動いていますが、前の身体とは造りが根本的に違うので感覚のズレがあると思うのです。


『じゃあ、今日から一月は天界で訓練して、そこから1年は現世で実地訓練ね』


「え~訓練だけで1年もあるの・・・」


そんな事を思っていると、ザックリとした訓練期間を言われますが、訓練だけで1年はかかるみたいです。


『戦乙女の活動もあるしそれぐらいの訓練は必要よ』


「分かりました・・・」


戦乙女の活動がどんな事かは分からないけど、私が戦乙女になるには長い訓練が必要になるようでした。

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