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異世界で真実の愛を  作者: ぬっすぃ~
第一章 異世界転生する為に
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5.今後の方針

私が渋々納得したような表情をすると、ロカとテラ様は私の今後の事を決めるために相談し始められました。


『では、方針が決まった事ですし具体的な事を決めましょう。りんねはテラ様の眷属にするって事でいいんですよね?』


『そうですね。今回はいろいろとございましたし、岡崎燐子さんは私の眷属とさせていただきます』


当事者の私をおいてけぼりにするように相談されていて、私の事ながら私が関与する事なく決まっていきます。

眷属というと一族とか連なる者って意味だったと思うけど、私をテラ様の眷属にする事をそんな簡単に決めていいのかと思わなくもないです。


『りんねを眷属として訓練させるにあたり所属はどうされますか?私は戦乙女をオススメしますが』


『あら?意外ね。天使長のロカが戦乙女を薦めるなんて?』


『まあそうなんですけど、勇者ユウヤに同行している聖女が《戦乙女召喚》を成功させそうです。戦乙女なら召喚に応じて現世に降り立つ事も可能です』


さらに2人の相談は続き、戦乙女やらなにやらと分からない単語が飛び交いますが、現世に降り立つと言われて淡い期待が湧きました。


「えっ?祐也に会えるって事ですか?」


勇者の祐也に同行してる人が呼び出すなら祐也に会えるのでは?と思ったのです。


『直接話したりは出来ないけど、召喚されれば近くにいられるし一緒に戦う事も出来ます。聖女の性格が面倒かも知れないけど彼の近くにいられるなら励みになるのでは?』


『そうね。谷澤祐也さんは勇者として魔王討伐のために召喚されましたし、岡崎燐子さんも近くで共に行動出来る機会はあったほうがいいですよね』


私が思ったように祐也に会えるみたいだけど、いろいろと制限があって話したりは出来ないみたいです。

それよりも、祐也が魔王討伐のために召喚されたと言われて祐也の事が心配になりました。


「あの・・・祐也は大丈夫なんでしょうか?勇者として魔王を討伐するって聞くだけでも大変そうなんですが?」


『魔王討伐は確かに大変な使命です。ですが谷澤祐也さんには【戦の女神カティア】に加護も授けてもらってますし、心強い同行者もおられますので問題はないと考えています』


『カティア様の加護もあるし今後はりんねも戦乙女として協力するから問題ないですよ』


祐也の事が心配でそう質問したけど、テラ様もロカも問題はないって返答されました。

どうやら魔王を討伐するためにいろいろと根回しをされてるみたいです。


「神様の加護もあって仲間もいるから大丈夫って事ですか?」


『そう思っていただいて構いません』


あらためて質問し直すとテラ様は断言するように言われました。

魔王討伐は大変な使命だけど、祐也がムチャな事をさせられてるのではない事が分かって少しホッとしました。


そんな私をよそに、ロカは相談を続けるようにテラ様に話しかけます。


『それじゃあ戦乙女で決まりですね。りんねには戦乙女の訓練をする前に転生準備の訓練も他の転生者と同じように受けてもらいましょう。最終的には転生してもらうわけですし。他の転生者はどうなっていますか?』


『即時転生希望が3名、短期訓練が5名、長期訓練が1名ですね。長期訓練希望の方は勇者志望ですって♪』


『へえ~勇者志望って物好きですねぇ、大変でいい事なんか少ないのに。あっ、りんねは長期訓練に合わせましょう』


『えぇ、それでお願いしますね』


『では岡崎燐子さん、いろいろとご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします』


テラ様とロカの相談についていけずに傍観してると、いつの間にか話が決まっていて、テラ様に声をかけられました。


「あっ、はい」


(なんか当事者の私を置いてどんどん決まっていった感が・・・しかし祐也が勇者かぁ・・・魔王討伐も私が戦乙女で頑張れば祐也も楽になるかな?)


私がそんな事を考えている間にもロカはどんどん話を進めていきます。


『それでは転生準備の訓練で取得するスキルを決めましょう。戦乙女の活動で必要なスキルは後で取得出来るからそれ以外で選択してください』


次は取得するスキルを決めていくみたいだけど、戦乙女になった時に取得するスキルが結構あるのか、それ以外から選ぶように戦乙女に必要なスキルの一覧を渡されます。



戦乙女に必要なスキル


スキル:

戦闘スキル/剣術5・槍術5・弓術5・盾術5・索敵5

一般スキル/鑑定10・多言語5

魔法:

生活魔法/クリーン

神聖魔法7/ヒール・キュア・浄化・聖光

時空魔法5/時空庫・換装・空間跳躍

複合魔法/神聖魔法×時空魔法《戦乙女の槍》



(うわっ!なんか凄そうなスキルや魔法ばっかり並んでるけど・・・これ以外で必要なスキルなんて分からないよ?)


そもそも取得するスキルと言われてもどんなスキルがあるのかも分からないし、必要なスキルも知らないので選びようがないです。


「ロカ?これ以外で必要なスキルってあるの?」


だから私はザックリと聞いてみました。

そんな私の質問にもロカは嫌な顔もせずに詳しく説明してくれます。


『最終的には転生して普通の生活を送る事になるから、これ以外にも何かしらスキルは必要です。戦闘スキルは充実してるから選ぶのは一般スキルがメインになると思いますが。冒険者になるなら魔物学に解体や追跡なんかがあると便利ですし、薬学と調合なんかは薬師として生活出来るようになるからこの2つを伸ばすのもいいですね』


ロカの説明でとりあえず薬学と調合は伸ばしたほうが良さそうに思えました。

要は手に職をつけるって事のようで、薬学と調合を生かして薬師を目指すのがいいみたいです。


『あっ、りんねの場合は特殊だから一般教養も必要ですね。テラ様の眷属として戦乙女で活動するなら素体を選ぶ事になるでしょうし』


一般教養はなんとなく一般常識の事かなと分かるけど、素体っていったいなんだろう?


「ふ~ん一般教養か~それで素体ってなに?」


『素体っていうのは戦乙女として現世で活動する時に使う身体の事です。戦乙女になる際に適応力の高い肉体をもらいますが、転生時もその身体で現世に降りる事になります。ですからりんねには幼少期は存在しないし一般教養を覚える期間もないから取得する必要があるって事ですね』


戦乙女になる場合にもらう身体の事を素体というみたいですが、素体はあらかじめ成長している身体のようで幼少期がないみたいです。


「今の記憶が残っているなら幼少期がなくても問題ない気がするけど一般教養は必要なのね。その素体ってのは自分で選べるの?」


身体にそれほどこだわりはないのでもらうのはどんな素体でもいいけど、選べるなら自分のイメージに近い身体がいいなと思って聞いてみました。


『素体は種族によっていろいろと適正が違うから基本的には自分で選べます。元々エルフで魔法が得意だった人が魔力の低い人族の身体をもらっても困るでしょ?』


種族の事は考慮してませんでしたが、どうやら種族によって適性が違うので基本的に素体は選べるみたいです。


『そういえば転生準備の訓練を始めるよりも先に素体を決めて身体に順応させた方がいいかもしれません。ちょっとテラ様に相談してどうするか確認してきます』


ロカの説明を聞いて私が納得してると、ロカは続けてそう言い、テラ様のところに相談に向かいました。


(なんかもうロカに任せておいたらいいような気がする・・・)


分からないことが多くて他力本願になってしまうけど、取得するスキルの事はとにかくロカに丸投げしてしまおうと思いました。

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